トランプ氏の対中関税第3弾を前にした8月、中国の対米黒字幅が過去最大となったようです。制裁に効果がないのではと訝しがる声も聞かれる反面、9月の関税を見越した駆け込み需要であるとの指摘も出ています。トランプ氏の第3弾に続く第4弾関税発動の方針を後押しする可能性もあり、世界からの注目が集まっています。
中国、対米黒字が過去最大=貿易戦争激化へ―8月
9/8(土) 17:00配信 時事通信【北京時事】中国税関総署が8日発表した8月の貿易統計によると、米国への輸出から輸入を差し引いた対米黒字は前年同月比19%増の311億ドル(約3兆4500億円)となった。
ロイター通信によると過去最大の水準で、米中貿易戦争の激化は必至だ。トランプ米大統領は、中国からの全輸入品に制裁関税を課す構えを示している。
米国向け輸出が13%増と大きく伸びた一方、米国からの輸入は2%増にとどまった。中国はこれまでの対米貿易協議で、農産物など米産品の輸入を増やす譲歩案を提示しているが、米政権が突っぱねているもようで、進展は見られない。
目次
関税第3弾に続く第4弾が発動される可能性も
あちゃ~…。トランプに格好の材料を与えてしまったな。
関税を引き上げたはずなのに、なぜか対米黒字が増えてしまってますね・・・。
これじゃもっと激しくするしかないってなって、第3弾の発動が早まるかもしれない。
ネットユーザーの反応では、トランプ大統領の方針は間違っていると指摘している人も多くいます。結局はアメリカ人は関税で高くなった中国製品を買うしかないって。
それってネット掲示板?記事の趣旨とはかけ離れてない?
ネット掲示板に貼られてたソースはこっちです。
中国の対米黒字最大 8月310億ドル、関税で輸入鈍る
貿易戦争、輸出は駆け込みで好調
2018年9月8日 18:32米中貿易戦争の影響が統計に鮮明に表れ始めた。中国税関総署が8日発表した8月の米国からの輸入は、前年同月比2%増どまりの133億ドル(約1.5兆円)だった。伸び率は7月の11%から大幅に鈍った。対米輸出は同13%増の443億ドルと好調。今後の追加関税をにらみ、駆け込み輸出が広がったとみられる。
対米貿易収支は310億ドルの黒字。同19%拡大し、単月として過去最大となった。トランプ大統領が狙う貿易赤字圧縮は実現していない。
米国からの輸入の伸びは春節(旧正月)休暇で統計がふれる1~3月を除くと17年4月以来の低水準。輸入全体は20%増えており、米国からの鈍化が目立つ。8日発表の統計は速報値で国ごとの品目の動向は明らかになっていないが、7月以降の追加関税で車などの輸入が減ったもようだ。
米中は互いに7月6日から340億ドル分、8月23日から160億ドル分の製品に25%の関税を上乗せした。中国は米国からの輸入の3分の1に追加関税をかけ、車と大豆で課税対象計500億ドルの6割を占める。天津市の車の輸入会社の経営者は「関税上昇後は米国からの輸入を控えて様子をみている」と話す。
中国の8月の輸出は全体では10%増で、対米の伸びが上回った。トランプ政権は7月に追加関税第3弾となる2千億ドル分の品目候補リストを公表。対象になった家具などの駆け込み輸出が起きた可能性が高い。
トランプ氏は7日、中国からの輸入品すべてに制裁関税を課す可能性に再び言及した。2千億ドル分への第3弾の関税発動を近く判断するが、早くも「第4弾」をちらつかせて強硬姿勢を崩していない。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO35146170Y8A900C1MM8000?s=0
こっちの記事では駆け込み輸出と書いてあるね。関税第4弾についても言及してる。
それが、ネット掲示板の方でも駆け込み輸出の部分を無視したとしか思えない書き込みが多くて・・・。トランプ大統領の失敗だとか、第三国を経由するから意味ないとか書かれてます。
マジか。記事をまともに読まないってことは、中国のコメント部隊かもしれないね。
まともな反応は1つか2つくらいです。駆け込みかどうかが重要なんだと思います。
インターネット上の意見はさほど気にすべきではない
おっしゃる通りで、冒頭の時事通信も含めて全体的にトランプ氏の政策が失敗しているという論調ではありません。むしろ対米黒字幅が広がったことで貿易戦争が激化することを危惧しています。インターネット上のコメントを気にするのも1つですが、日本の場合誰が書いているか分かりませんしあまり気になさらない方がよろしいかと思います。
他人の意見に流される阿呆ほど自分を見失うものじゃよ。確固たる意志を持つことが重要じゃのう。
自分の意見をしっかり持つことは大事ですね。受け売りが一番良くないと思います。
複数の新聞社が同じ内容の記事を配信してるんですが、各社によってネットユーザーの反応にも差が出てますね!産経新聞さんの反応では、9月にも数字が落ちないなら2の矢、3の矢を放つべきだと書いてる人が目立ってます。
受け売りではなく、今後どうなるか考えてみようぜ。
ボクはトランプ大統領を信じているので、もっと関税を引き上げなければならないというサインだと思いました!効果が出てないから意味がないとは全く思いませんでした。
俺はなぜ駆け込みが起きたのかという点に着目している。要するに中国からの安価な商品で生計を立てている米国の業者がわんさかいるってことだろ?第3弾が本当に実施されるなら、争いの火種は米国にも持ち込まれるかもしれないと危惧している。
米国自身もダメージを負うことは承知済み
トランプ氏の戦略は日本のことわざ通り”肉を切らせて骨を断つ”だと言われています。米中双方に大きなダメージとなるのは承知済みです。しかし、そうしてでも膨張する中国を食い止めなければならないのです。米国自身も国内にも大きな矛盾を抱えていると私は考えています。なぜトランプ氏の支持率が低いままなのかを考えればすぐに分かることです。
そうなんだよな…。トランプの支持率は未だに40%台だから、反対派の方が多いということになる。中国との関係を維持したい米国人が相当数いるという話でもあるんだ。これは戦前の日米関係に共通する話でもあるかもしれないよね。
私はそのことに関して意見を述べませんが、中国からの輸入が全面的に値上がりすれば米国内の業者もただでは済まないでしょう。しかし、米国からの食料輸入が値上がりすれば中国にとっては国家全体にわたる死活問題となります。どちらが深刻な事態になるかは言うまでもありませんね。
中国から工場を移す企業がどれくらい増えるかにもよるけど、東南アジア拠点にしてる大企業もそれなりにあるよね。例えばユニクロとか。
フィリピンに東南アジア最大の旗艦店があるんですね!中国の代替候補としてはやはり東南アジアなんでしょうか?
中国の一帯一路計画を食い止められる最大勢力は東南アジアと南アジアだと私は認識しています。だからこそトランプ氏はシンガポールで米朝首脳会談を実施したのかもしれません。マレーシアも大きく舵を切り始めました。一番の不安要素はタイですね。ここを押さえられるかどうかに今後の東南アジアの未来がかかっていると言えるでしょう。
なるほどな。中東は別のことで忙しいし、旧ソ連や中央アジア諸国も経済的な力は全く持っていない。台湾も地理的には口を出せる立場じゃないし、確かに東南アジアのポジションは重要になってくるかもね。
アメリカの人達が、買い付け先を中国から東南アジアに変えればいいんです!英語も通じるし、物価も安いと思います!
そうだよな。インドやシンガポール、フィリピンは英語を公用語としてるし、マレーシアでも準公用語とされている。米国人が商売をできる素地は整っていると言えるよね。
言語の問題は日本人が考えている以上に重要です。日本でなかなか英語能力が上達しない理由が私にはいまいちよく分からないのですが、東南アジアや南アジアとはそれだけ差をつけられていると自覚した方がいいかもしれません。逆に言えば、英語さえ話せるようになれば世界中誰にでもチャンスがあることになります。日本人は基礎学力の面で見れば世界的に見ても優秀ですので、足りない部分を補えば優秀な人材を次々と輩出できる国家になるでしょう。
2020年から英語を必修化だっけ?プログラミングもか。この前ニュースで見たぞ。安倍首相が決めた日本の未来に俺は期待したいと思う。