台湾の鴻海精密工業創業者である郭台銘氏が、来年の台湾総統選挙に出馬することを発表した。彼は中国が台湾を攻撃することはなく、自身が総統になれば台湾の独立を宣言することもないため、中国は台湾を攻撃しないだろうとの見解を示した。

郭氏は、台湾の東海大学で行われた講演で、中国は台湾との戦争を望んでおらず、独立を目指す台湾が独立を宣言することで戦争になる可能性があると述べた。彼は、中国は台湾を自国の一部として見なしていると指摘し、台湾の政治家たちはこのことに反発して、中国を憎むようになっていると述べた。

郭氏は、総統選に向けて、伝統的に中国との密接な関係を持つ野党・国民党の候補指名を獲得することを目指している。彼は、中国が台湾を攻撃することは優先事項ではないが、台湾の政治家たちがこの問題で人々が中国を憎むようにしているため、自分が選ばれる可能性があると述べた。

郭氏は、自身が台湾の独立を宣言しないことを明言し、中国が台湾を攻撃することや中国空軍機が台湾周辺を飛行することはないだろうと述べた。彼は、台湾と中国の関係改善に向けて、積極的に努力していくことを示唆した。

コメント欄では以下のような意見が並んだ。

・「台湾独立」という用語を使う人は、その意味をしっかり考えたことがあるのだろうか。現状は「中華民国」という名称の国家が台湾島とその周辺島嶼を統治している。台湾は憲法体制が確立し、民主主義が定着しているので、総統が独立を「宣言」したところで何も変わらない。

・物理的攻撃はなくても、香港のように議会の親中派が多数を占め、警察が武力でデモを制圧するようになったら、結局末路は同じ。

・独立派と言われる民進党の賴清德副総統が当選しても、独立宣言はしないだろう。
中国に武力侵攻の口実を与えるようなことはあり得ない。にもかかわらず、自分が当選すれば中国は攻撃はおろか軍事的圧力をかけることもないと言い切ったのは、自分は中国の傀儡であると宣言したに等しい。

・南の国民は北は何だかんだで同じ民族だからまさかその自分達を攻撃したりはしないだろうと言う考え方をする傾向があるようだが、それと同じで台湾に住む国民の中にも中共とは同じ中国人だから自分達に酷い事はしないだろうと考える人達も相当いる気がする。

・とても警戒すべき発言であり、彼の政治的立場と中共との関係をよく表している。彼が総統に選出されたからといって、中国が台湾を侵攻しないという保証はない。あるいは自ら門戸を開いて人民解放軍を招き入れることすらするかもしれない。

・この発言は、中国政府及びそれを支配している習近平さん支配の中国共産党が「台湾問題で武力行使を排除しない」と言っていることと全く平仄が合っている。

台湾総統に選出なら中国は攻撃せず=出馬表明の鴻海創業者
https://news.yahoo.co.jp/articles/62f102eaa7ccd8ea9c55d866fad1c7bcc9a1c14a