本場の中華料理の「美味しくない!?」は誤解や味覚の違いが原因
日本の中華料理とのギャップが大きく、辛さ・香辛料・油の使い方などに差がある
新鮮な食材や調理法が独特で、慣れないと苦手に感じる場合もある
さて、「なぜ本場の中華料理は美味しくないの?意外な理由5選」というテーマを掘り下げていきます! しかし、最初に断っておきたいのは、「美味しい」「美味しくない」は人それぞれの好みによるものです。実際、中国現地で食べる中華料理が大好物だという方も多いですし、日本国内で提供される“日本人向けにアレンジされた中華料理”よりも、より複雑で刺激的な味を好む方もいらっしゃいます。にもかかわらず、「本場の中華料理はまずい!?」と感じてしまう人が後を絶たないのはなぜなのでしょうか? ここでは、あくまで「美味しくない」と感じる方が多いとされる理由を5つ挙げてみたいと思います。
目次
理由1:「油」の使い方が桁違いに多い!?
本場の中華料理といえば、圧倒的な油の量が特徴の一つです! 炒め物ひとつをとっても、大量の油で高温加熱することで、あの独特の香ばしさと旨みを出しています。ところが、日本人の多くは脂っこい料理をあまり好まない傾向があり、「ギトギト」感に抵抗を感じてしまうことがあります。揚げ物はもちろん、野菜炒めですら「こんなに油を使うの!?」と驚く声が多々あるのは事実です。
理由2:香辛料や調味料が強烈すぎる!
四川料理の「麻婆豆腐」や「火鍋」を代表とするように、本場の中華料理は香辛料がとにかく強烈です。花椒や辣椒(唐辛子)はもちろん、豆鼓・老干媽(ラーガーマー)など、聞き慣れない発酵系の調味料が惜しみなく使われることも多いです。これらが織りなす風味は非常に複雑で、慣れない人にとっては「辛いを通り越して痛い!?」「独特の香りが受け付けない!?」と感じるケースがあります。また、八角や桂皮などのスパイスも料理によっては大量に使われ、「薬膳みたいな味がする!」とビックリする方も少なくありません。
理由3:地域による味の差が激しすぎる!?
中国はとにかく広大な国です! そのため、地域ごとに味つけや食材、調理法がまったく異なります。たとえば、甘みを強く感じる上海料理、辛さが命の四川料理、あっさり塩味ベースの広東料理…と、一言で「本場の中華料理」といってもピンからキリまで千差万別です。旅行者がたまたま口にした料理があまりに自分の好みと合わず、「本場の中華って全部こんな感じなの?」と誤解してしまう場合もあります。逆に、自分の口に合うエリアの料理を食べてみると、印象がガラリと変わることも少なくないのです。
理由4:食材そのもののクセが残りやすい!
本場の中華料理では、日本で一般的に好まれるような「素材のクセを消す工夫」よりも、「素材そのものの香りや味を活かす」調理が主流になることがあります。特に内臓系や魚介類、あるいは香草や漬物など、癖の強い食材をそのまま活用するレシピも多いため、なじみのない人にとっては「なんだか臭みが気になる…」となりがちです。さらに、日本で出回る野菜とは品種が違ったり、鶏や豚などの肉も部位の使い方が大胆だったりして、異質な風味を感じてしまうことがあります。
理由5:日本人向けにアレンジされていない!?
日本国内で人気の「餃子」や「チャーハン」「酢豚」「回鍋肉(ホイコーロー)」など、多くは実は日本人向けにかなりアレンジされています。甘めの味つけになっていたり、油の使用量を控えめにしたり、具材を日本人好みに調整したりと、いわば「日本版中華料理」として定着してきました。そのため、現地に行って本場そのままの味を体験すると、「なんか全然違う!?」と戸惑い、本場=マズイと感じてしまう人がいるのです。結局は「慣れ」の問題とも言えますが、「日本風にアレンジされた中華料理」しか知らない人にとってはカルチャーショックが大きいのかもしれません。
以上5つの理由を挙げてみると、「本場の中華料理=美味しくない」というよりは、「日本人が慣れ親しんできた味と違う!」というギャップが主な原因であることが分かります。もちろん、現地の中華料理を大絶賛する日本人もいますし、近年では日本人観光客向けに味つけを調整してくれるお店も増えてきています。あくまで多くの人が「合わない」と感じる典型的な理由が、ここで紹介した項目に当てはまることが多い、というわけです。
【質疑応答コーナー】
セイジ
日本の中華料理と現地の中華料理って、そんなに違うもんなんすか??
プロ先生
そうですね、日本の中華料理は日本人に合わせて甘めやあっさりめに調整していることが多いです。現地の中華料理は地域ごとの特徴があって、辛さや香辛料の強さ、油の量などが極端に違うことも珍しくありません。なので、一度に複数の料理を試すと「えっ!? これも同じ中華なの?」と驚く人は多いですよ。
セイジ
実際に中国で食べるなら、どのエリアの料理がおすすめなんすか??
プロ先生
初心者なら、広東料理や上海料理あたりが比較的食べやすいと言われています。広東料理は素材をあっさり生かす傾向がありますし、上海料理は甘みが強い分、日本人が好む味に近いことが多いです。一方、四川や湖南の料理は辛みと痺れが強烈ですから、辛党にはたまらない魅力があるんですけど、苦手な人には地獄のように感じるかもしれませんね。
セイジ
それでも、やっぱり「まずい」って感じてしまう場合、どうすればいいっすか??
プロ先生
無理に現地の人向けのお店を選ばず、日本人観光客が多い場所や日本語メニューを置いている店でオーダーしてみるのも手です。最近は中国でも外国人観光客向けに辛さや味の濃さを調節してくれるお店が増えていますし、店員さんに「少し辛さ控えめで」などと伝えると対応してくれることも多いですよ。それでも合わないと感じたら、屋台や小規模レストランよりもホテル内のレストランを利用するとか、あとは日本に帰ってから本場の味に近い中華料理店にチャレンジするのもアリだと思います。
【まとめ】
油や香辛料の違いによって日本人が苦手に感じる場合が多い!
地域差の大きさが「まずい」と誤解される原因にもなる!
アレンジの有無で味の印象がガラリと変わる!
本場の中華料理が「美味しくない!?」という声の裏には、味覚の慣れや文化的ギャップが大きく関係しているようです。もちろん大好きな人も多いですし、どこの地域の料理を体験するかで印象がまったく変わるのが中華の奥深いところ! 一度苦手意識を持ってしまった方も、違うエリアや調整してくれるお店に挑戦してみたら、意外な発見があるかもしれませんよ!