- ●統計を見ると虐待は人数より経済・ストレス要因が決定打!
- ●拡大家族でも継父・親戚による虐待率は高めという研究多数!
- ●「地域・公的支援」がカギで、“昭和式”同居リバイバルは解決にならない!
目次
【はじめに】「毒親=核家族化」論の落とし穴!?w
“毒親問題は核家族化で子育て人数が減ったせい”――インフルエンサーのこの主張、パッと聞くともっともらしいですが、実はエビデンスが超あやふやです。厚生労働省の統計を見ると、2023年度の児童虐待相談は過去最多の30万件超。しかし、相談件数が右肩上がりなのは「通報意識と制度が整った」ことも大きな要因で、単純に家庭の“人数”だけを犯人にするのは乱暴すぎると言わざるを得ません。そこで本記事では、論理的な反論5選をツッコミ満載でお送りします!
【反論その1】歴史を無視!? “三世代同居時代”も虐待は存在
昭和初期~中期の日本は拡大家族が一般的でしたが、当時の新聞には後を絶たない里子いじめ事件や嫁姑による児童酷使が掲載されています。つまり「人数が多ければ見守りが増えて安全」というロジックは成立しません。むしろ家族のヒエラルキーが強いほど子どもは声を上げにくいという側面も指摘されています。
【反論その2】決め手は“経済的ストレス”! 家族形態より財布事情!!
名古屋学院大学の調査では、虐待家庭の約70%が年収300万円未満で、生活困窮がストレスを誘発していると分析。同じ核家族でも可処分所得が十分な家庭は養育環境が安定しやすいという結果もあり、“核”か“拡大”かより経済的安全網の有無が大きいのです。
【反論その3】「大人が多い=安心」は幻想! 継父・親戚リスクw
2003・2008年の児童虐待実態調査(二次分析)によれば、ステップファミリーの身体的虐待率は実親のみ世帯の1.5倍。拡大家族であっても、血縁関係が薄かったり養育責任が曖昧な大人が増えると逆にハイリスク化します。
【反論その4】遺伝・気質も無視できない! “人数”理論だけでは不十分
国際双子研究(2020)では、子ども側の気質遺伝率が虐待経験の30~62%に関連と報告。つまり「親子が二人きり=毒親化」という単純図式ではなく、相互作用モデルで捉えないと実態が把握できません。
【反論その5】現代のセーフティネットは“家の外”にある!
児童相談所・スクールカウンセラー・地域包括支援――現代は通報/介入ルートがかつてないほど多層的です。厚労省は相談対応の約60%を心理的虐待としており、早期発見が進んだ結果でもあります。核家族でも公的・地域サポートを活用すれば孤立は防げる時代なのです。
【質疑応答コーナー】
セイジ
「結局、お金があれば毒親化しにくいって話っすか??」
プロ先生
経済的余裕は確かに緩衝材になりますが万能薬ではありません。支援制度の知識や親のメンタルヘルス対策も重要です。
セイジ
「継父リスク高いなら再婚しないほうが安全っすよね??」
プロ先生
リスクは“関係構築の質”で下げられます。家族療法やペアレンティング講座を活用すれば再婚家庭でも安全性は高まります。
セイジ
「昔の三世代同居に戻せば全部解決する…わけじゃないんすか??」
プロ先生
同居は助けにも重荷にもなります。固定的な役割分担や世代間の価値観ギャップが、むしろ虐待の温床になるケースも報告されています。
【まとめ】
- ●“核家族=毒親”はエビデンス不足、要因は多因子!
- ●拡大家族にも固有のリスクがあるとデータが示す!
- ●頼るべきは地域・公的支援+親のメンタルケア!