- 恋愛の満足度やパートナー選びは「片側だけの情緒」で説明できるほど単純ではないことが、研究からも分かっています。
- メンタルが不安定=ダメな女、選ばれない男=大多数、という決めつけは科学的根拠が乏しく、むしろ偏見を強化します。
- 「異性が悪い」と決めつけるより、自分のコミュ力・自己理解・出会いの環境を見直すほうが恋愛の打率は確実に上がります。
目次
はじめに
29歳インフルエンサーの「情緒が安定した女の選球眼はガチ」「たいていの男は情緒不安定な女にしか相手にされていない」という趣旨の発言は、かなり乱暴な一般化です。恋愛やメンタルヘルスは、性別や一部の属性だけで切り取れるほど単純ではありません。実際の研究では、恋愛満足度やメンタルとの関係はもっと多面的で、「男VS女」や「安定VS不安定」の二択に落とし込むと、むしろ本質から遠ざかってしまいます。ここではデータや心理学の知見を踏まえつつ反論を5つ紹介します。
反論5選
① 「たいていの男は情緒不安定な女にしか相手にされない」ほど世の恋愛は壊れていないw
インフルエンサーの主張をそのまま受け取ると、「まともな女性はごく一部で、ほとんどの男性は情緒不安定な女性としか付き合えない」という、かなり地獄みたいな世界観になります。
しかし、長期的なパートナー関係に関する大規模研究を見ると、恋愛や結婚は多くの人にとって「幸福感や健康を支える重要な要素」であり、一定の満足度を保っているカップルも少なくありません。
もちろん全員が順調ということではないですが、「たいていの男はまともな異性から相手にされない」というレベルで世界が崩壊している、というデータはありません。むしろ、
- 関係満足度が高いカップルほど、メンタルヘルスや生活満足度も高い
- 長期的に安定した関係を保つカップルは一定数存在する
といった結果が繰り返し報告されています。
つまり、「大多数の男が情緒不安定な女にしか相手にされない」というのは、現実のデータとはかなりズレた極論です。
② 恋愛の質を決めるのは「女の選球眼」だけじゃなく、両者のスキルと相性w
「情緒が安定した女の選球眼がガチ」と言われると、「女側だけが賢く選ぶ存在」で「男側は選ばれるだけの存在」という構図になりますが、実際の研究では、恋愛の満足度は両者のスキルと相性の掛け算で説明されます。
たとえばメタ分析では、「感情の理解やコントロールといった感情知能(感情的な賢さ)」が高い人ほど、恋愛関係の満足度が高い傾向が報告されています。これは性別を問わず見られる傾向です。
さらに最近の研究では、
- 信頼
- 相互性(お互い様と思える感覚)
- アタッチメント(安心して繋がれるか)
- セクシャル・サティスファクション
などが、男女ともに関係満足度と強く関連していることが示されています。
要するに、「賢い女が男を選別している」という一方向の構図ではなく、「賢い人同士が出会い、お互いを選び合うほど、関係の質が上がる」というのが、現実に近いイメージです。
なので本来のポイントは、
「情緒が安定した女を探せ!」ではなく、「自分も含めて、感情の扱いがうまい人同士で組むと関係がうまくいきやすい」
というところにあります。
③ メンタルと恋愛は“男が被害者・女が加害者”みたいな単純な構図じゃない
インフルエンサーの発言は、「情緒不安定な女に振り回されるかわいそうな男」という構図を暗に前提にしているように見えます。しかし、メンタルヘルスとパートナー満足度の関係を調べた研究では、そんなにわかりやすい「片側だけが悪い」図にはなっていません。
ある追跡調査では、
- メンタルが落ちていると、パートナーへの満足度が下がる
- 満足度が下がることで、さらにメンタルが悪化する「悪循環」が起こりうる
といった双方向の関係が報告されています。
ここで重要なのは、
「誰か一人の不安定さ」ではなく、「二人の関係の質」や「お互いのケアの仕方」がメンタルにも影響する
という点です。
「情緒不安定な女がすべての元凶」という物語は、感情的には分かりやすいですが、実際には
- 男性側のメンタル
- 仕事や経済状況
- 家族背景
- コミュニケーションパターン
など、さまざまな要因が絡み合っています。誰か一人を「悪役」にすると、問題の本質からむしろ遠ざかってしまいます。
④ 「8000人に奢った経験」はほぼ間違いなく偏ったサンプルw 一般化しちゃダメなやつ
「8000人に奢った」というフレーズはインパクトがありますが、統計的に見るとかなり偏ったデータです。
たとえば、
- SNSやイベントで接点を持てる層(都市部・特定の業界・特定の年代)が偏っている
- 「奢ってもらえる場」によく来る人は、そもそも社交性や金銭感覚、恋愛観が一般とは違う可能性が高い
- インフルエンサー本人のキャラや発言内容に惹かれる層も偏る
など、「その人の周りに集まる人たち」は、母数としてかなり特殊です。
この状態で
「自分の周りに来る8000人の傾向」⇒「世の女全体」「世の男全体」
と拡大解釈してしまうのは、統計で言うところのサンプリングバイアス(標本の偏り)そのものです。
「自分の見ている世界が、この世のすべてではない」という当たり前の一歩を踏み外すと、どれだけ経験人数を盛っても、結論の精度は上がりません。経験人数の多さ=真実ではない、という冷静な視点は持っておきたいところです。
⑤ 「異性のせいにする」より、『自分の打席』を整えたほうが恋愛の打率は確実に上がる
インフルエンサーの発言で、一部だけ「確かに」と言えるところがあるとすれば、
「自分の現状を直視せず、全部異性のせいにするのは危険」
という部分です。
恋愛の研究では、
- 自分の感情やニーズを理解している
- コミュニケーションを改善しようとする
- 相手の長所をきちんと見ようとする
といった態度が、関係満足度の向上と結びついていると報告されています。
ここで大事なのは、
「女の選球眼」にビビるより、自分の「選び方」と「振る舞い」をアップデートする
「情緒安定した異性がいない」と嘆くより、自分も含めて安定しやすい生活習慣・人間関係を作る
という方向に舵を切ることです。
「情緒が安定した女に選ばれない多数の男」という物語にハマると、
- 自分の努力余地を見えなくさせる
- 異性全体への不信感を強めてしまう
というデメリットのほうが大きいです。
「異性のせい」にする言説に乗っかるより、
「自分の打席の立ち方を整えたほうが、恋愛の打率は確実に上がる」
これが、データと実務に近いスタンスだと思います。
質疑応答コーナー
セイジ
情緒安定してる女の人ほど、“変な男”を避けるのがうまいって話は、ちょっとは本当だったりするんすか??
プロ先生
確かに、自己肯定感が極端に低かったり、境界線(バウンダリー)が引けない人ほど、扱いの悪い相手を我慢してしまいやすい、という傾向はあります。ただしそれは「女だけ」の話ではなく、男性にも同じように当てはまります。性別ではなく、「自分を大事にできるかどうか」が、変な相手を避けるフィルターの強さを左右している、と考えたほうがしっくりきますね。
セイジ
じゃあ“たいていの男は情緒不安定な女にしか相手にされない”って、現実的にはどう受け止めればいいんすか??
プロ先生
現実的には「一部のコミュニティでは、そういう組み合わせが目立つこともある」くらいの話に留めるのが妥当です。夜職寄りの界隈や、SNSで炎上しやすい人たちの周りだけを見ていると、世界がそう見えてしまうこともあります。でも、統計的にはそこが全体を代表しているわけではありません。
セイジ
じゃあ僕みたいな20代男は、モヤモヤした時に何から改善していけばいいんすか?? スペックとかコミュ力とか、どっち優先すべきなんすか??
プロ先生
どっちも大事ですが、順番をつけるなら①メンタルと生活リズムを整える ⇒ ②コミュニケーションを学ぶ ⇒ ③出会いの場を選び直すの順がおすすめです。メンタルがボロボロだと、どれだけスペックが良くても振る舞いが不安定になりやすいですし、逆に生活がそこそこ安定していて、相手へのリスペクトを言葉にできる人は、それだけで「この人は安心して付き合えそう」と判断されやすくなります。
まとめ
- 「たいていの男は情緒不安定な女にしか相手にされない」という極論は、データ的にも現実感が薄く、サンプルの偏りを無視した主張です。
- 恋愛の質は「女の選球眼」だけでなく、男女双方の感情スキル・相性・生活環境など、多くの要因の掛け算で決まります。
- 異性や属性を一括りに責めるより、自分のメンタル・コミュ力・出会いの場を整えるほうが、恋愛の打率は確実に上がります。



























