- 会うことは「究極のファクトチェック」っぽいけど、実はそれだけじゃない関係づくりのパワーがある
- 何でもかんでも即ファクトチェックする人ほど、人間関係とメンタルを削りがち
- 「わざと少しだけ騙されてあげる余白」がある人の方が、人生も仕事も楽しくなりやすい
目次
はじめに
29歳インフルエンサーの男性が「9000人に奢った経験からいうと、『AI時代には会うことがファクトチェック。フレーム外の質問で真贋見抜く』と言ってるひとの人生は高確率でおもしろくない」と語りつつ、「情報商材屋がついた嘘に騙されるフリくらいの方が楽しい」と言っていたそうです。かなり尖った言い方ですが、心理学やコミュニケーション研究の知見と照らしても、「あ、これ意外と本質ついてるな」と思えるポイントがいくつもあります。ここでは、ファクト絶対主義に振り切れすぎると人生がしんどくなる理由と、「ちょっと騙されてあげる余白」が人間関係と人生の楽しさを底上げする、そんな事実を5つに絞って解説します。
【事実5選】
① 対面で会うと「情報量」が爆増して、テキストより圧倒的に誤解が減る!
まず、「会うことがファクトチェック」というフレーズは、かなり感覚的には正しいです。人間はテキストだけでなく、表情・声のトーン・姿勢・間の取り方など、非言語情報からも相手の誠実さや感情を判断しています。心理学の有名な研究でも、対面コミュニケーションでは意味伝達のかなりの部分を非言語が占めるとされています(数字は研究によってばらつきがありますが、言語だけがすべてではないのはほぼ共通認識です)。
AI時代はDMやオンラインだけで完結しやすいですが、テキストだけだと「盛ってるのか」「冗談なのか」「本気なのか」が分かりにくいです。直接会うと、
- 話しながら目線が逃げまくる
- 自信満々に言っていた割に、突っ込んだ質問で急に歯切れが悪くなる
- お金や実績の話になると、やたら話題を変えたがる
など、文章では見えない“違和感のシグナル”が一気に増えます。
つまり、「会うことがそのまま100%のファクトチェック」ではないにせよ、「嘘つきや盛りすぎを見抜く材料が増える」のは事実です。そして、その場に奢りというコストを払ってでも会ってきた人ほど、この“人間のノイズ”を体で学んでいる可能性は高いです。
② 「全部ファクトチェックする人」ほど、情報疲れ&人間不信になりやすい
次に、「ファクト絶対主義マンの人生は高確率でおもしろくない」という指摘。これもデータや心理学の知見と相性がいいです。現代は、スマホ1台で何でも検索できる反面、「情報過多」がメンタルヘルスに悪影響を与えるという指摘が数多くあります。
すべての発言・ニュース・口コミを「本当か?」「エビデンスは?」「ソース出して」と検証しようとすると、
- 単純に時間が溶ける
- 疑い続ける癖がつき、誰のことも信用できなくなる
- 「騙されたら終わり」という恐怖で行動できなくなる
といった状態に陥りやすいです。
本来、人間関係は「ある程度の信頼」と「小さな裏切りも許容する余白」で育ちます。「絶対に騙されたくない」と構えっぱなしの人は、詐欺には合わない代わりに、面白い誘いや新しいチャレンジからも遠ざかりがちです。その結果、人生のストーリーは安全だけど、平板で退屈になりやすいのです。
③ 「わざと騙されてあげる」コミュ力は、実は人間関係の潤滑油w
ここでいう「情報商材屋がついた嘘に騙されるフリ」というのは、「全財産を失うレベルで買う」ことではなく、「多少は盛ってるって分かってるけど、場を壊さない程度に乗ってあげる」くらいのノリだと解釈するのが妥当です。
実際のコミュニケーションでは、
- 相手の武勇伝がちょっと盛られてるのを知りつつ、あえて「すごいっすねw」と笑ってあげる
- ビジネスの未来予想がだいぶポジショントークでも、「その視点は面白いですね」と一度受け止めてから質問する
といった「騙されてあげるスキル」が、人間関係をスムーズにします。
これは心理学でいう「フェイス(面子)を保つ」コミュニケーションに近く、相手の自尊心を守りながら自分の立場も守るテクニックです。全部「それ嘘ですよね?」「エビデンスは?」と正面から潰すと、相手は恥をかき、場の空気も悪くなります。適度に“分かってて乗る”ことができる人ほど、周りから「話しやすい」「一緒にいて楽しい」と評価されやすいのは、かなり現実的な事実です。
④ 重要なのは「致命傷になる嘘」と「笑って流せる嘘」の線引き
とはいえ、「騙されるのも楽しいから、全部OK!」と言ってしまうと、普通に危険です。大事なのは、
- 人生や生活に致命傷になる嘘
- ちょっとした entertainment や話を盛るレベルの嘘
をちゃんと分けて考えることです。
例えば、
- 投資や借金、法律、健康に関わる話
- 返済義務があるお金のやり取り
- 契約書にサインするレベルの約束
ここでは、徹底的なファクトチェックが必須です。ここを「ノリで行きましょうw」とやるのは、ただの無謀です。
一方で、
- 「昔こんなに苦労したんだよ」と少し盛った武勇伝
- 「この教材で人生変わりました!」と多少ポジショントークが入った褒め言葉
- 場を盛り上げるための軽い自虐ネタや成功談
などは、「真実だけじゃなく物語としての面白さ」もセットで楽しむ領域です。
この線引きを持っている人は、危ない話にはしっかり疑いの目を向けつつ、日常の会話ではあえて100%は疑わずに「まあ、そのくらい盛ってるよねw」と笑って受け止められます。結果として、人生の安全性と面白さの両方を取りにいけるのです。
⑤ AI時代こそ、「完璧な真実」より「一緒に試す仲間」の方が価値が高い
AIが発達した現在、「事実だけ」を知りたいなら検索エンジンやAIアシスタントがかなり優秀です。「この情報は正しいか?」という一次チェックは、テクノロジーにかなりの部分を任せられる時代になりました。
では、人間同士が会う意味は何かというと、
- まだ起きていない未来について一緒に考える
- 事実だけでは語れない価値観や感情を共有する
- 「やってみるか」を後押ししてくれる相互作用を生む
といった領域です。ここは、完璧なファクトチェックが存在しません。「このビジネス、絶対成功しますか?」なんて、誰にも分からないです。
だからこそ、AI時代に価値が上がるのは、
- 完全な正しさだけを追い求める人ではなく
- 不確実性を理解しつつ、一緒に試してくれる人
です。
29歳インフルエンサーのように、9000人に奢るという一見「コスパ悪くない?」と言われそうな行動も、実は「不確実だけど、会ってみないと見えないものがある」と理解しているからこその投資とも解釈できます。ファクト絶対主義マンが座標を動かさずに安全地帯に留まり続ける間に、「ちょっと騙されるリスク」も抱えつつ人と会い続ける人の方が、結果的におもしろい経験値を溜めがちなのは不思議ではありません。
質疑応答コーナー
セイジ
「全部信じちゃうと危ないけど、疑いすぎるのもしんどいって、どうバランス取ればいいんすか??」
プロ先生
「まずは“お金・健康・法律”の3つだけはガチガチに疑う、って決めるのがコツですね。それ以外の雑談や武勇伝は、『ほんとかどうか微妙だけど、話としては面白いな』くらいで聞くんです。全部を同じテンションでチェックしようとするから疲れるんですよ。危険度の高いジャンルだけ、ちゃんとファクトモードに切り替える習慣をつけると楽になります。」
セイジ
「情報商材とかって、全部避けた方がいいっすよね??」
プロ先生
「“全部”は極端ですね。高額で中身スカスカなものも確かにありますが、一部には普通に役立つコンテンツもあります。ただ、初めから『これを買えば人生逆転!』みたいなキャッチコピーは、ほぼ誇張と見ていいです。」
セイジ
「でも、わざと騙されてあげるのって、なんか自分がバカになる気がして怖いっすね…これって大丈夫なんすか??」
プロ先生
「大丈夫です。“わざと騙されてる”時点で、もうバカじゃないですから。ここで大事なのは、『頭の中では事実とストーリーを切り分けているか』です。心の中では『まあ盛ってるだろうなw』と思いつつ、場の空気を壊さないように相手の話に乗ってあげるのは、大人のコミュ力ですよ。ON/OFFができるなら、むしろ自分を守りつつ人生を楽しめるタイプだと思います。」
まとめ
- 会うことは、「完全なファクトチェック」ではないけれど、人の本音や違和感を感じ取る重要な手段です!
- 何でもかんでもファクト絶対主義になると、情報疲れと人間不信で人生の面白さが削られます…!
- 致命傷になる嘘だけは徹底ガードしつつ、「あえて少し騙されてあげる余白」を持てる人ほど、AI時代でも楽しく生きやすいですw



























