- 入国管理官は24時間365日体制のシフト勤務で、深夜・早朝・大型連休が一番キツいw
- 「パスポート見るだけ」に見えて、法律・語学・国際情勢フル動員の超ハイプレッシャー職業!
- 国家公務員全体で長時間労働が問題視され、入管も働き方改善の圧がかかっているのが現実…
目次
はじめに
「入国管理官(入国審査官・入国警備官)って、ひたすらパスポート見てスタンプ押してるだけでしょ?楽そうw」ネットでそんなノリの書き込みを見たことがある人も多いと思いますが、実際はだいぶ違います。空港や港は24時間動き続け、外国人の出入りが急増する中で、入管職員は国境の最後のゲートキーパーとして、法令や安全保障、難民・人権問題まで背負って働いています。
この記事では、ネットでネタにされがちな「入国管理官さんのやばすぎる現実www」を、実際の制度・公的情報・職業紹介サイトなどをもとに、意外と知られていない裏事情5選として解説します。「ちょっと興味ある」「就職候補なんだけど…」という人も、現場の負担ややりがいをイメージしやすいよう、できるだけ分かりやすくまとめていきます。
第1の現実:24時間365日シフト制、「朝10時から翌朝10時までw」はさすがに盛りだけどキツい
ネットでは
「朝10時から翌朝10時までパスポート見続けwww」
みたいな極端な表現が飛び交いますが、さすがに労働基準法的にそういう丸1日ぶっ通し勤務が標準というわけではありません。
とはいえ、入国審査は24時間365日体制で行われており、深夜・早朝・休日にも便が集中します。職業解説サイトでも、入国審査官・入国警備官は交代制・シフト勤務で、夜勤や早朝勤務があることが明記されています。
- 大型連休・年末年始・行楽シーズン ⇒ 乗客数が爆増して地獄モード
- 深夜早朝の国際線 ⇒ 眠い中でも一瞬の判断ミスが許されない
- フライト遅延 ⇒ シフト終わり間際でも帰れないことがある
さらに、入国審査官も国家公務員なので、国全体としても長時間労働が問題視されています。人事院の調査では、各府省で在庁時間と超過勤務時間に乖離があったり、月100時間超の残業者への医師面接が徹底されていなかったりと、長時間労働の是正が課題とされています。
つまり
「24時間ずっと座りっぱなしw」みたいな表現は誇張だけど、シフトや残業がキツいのは本当
というのがリアルなところです。
第2の現実:「パスポート見るだけ」じゃない…法令と国際情勢を背負った高度専門職
職業紹介サイトを見ると、入国審査官の仕事内容はざっくり以下のように説明されています。
- パスポート・ビザ・在留資格の確認
- 入国の目的・滞在予定・身元などの聞き取り
- 必要に応じた詳しい審査や上級職への付議
- 研修での法律・実務・語学の継続的な学習
つまり、ただスタンプを押しているわけではなく、
・出入国管理及び難民認定法
・関連する省令・通達
・ビザや在留資格の細かい要件
・テロ・犯罪・感染症などの国際ニュース
などを頭に入れた上で、数十秒〜数分の間に「この人を入れて大丈夫か?」を判断する必要があります。
これは責任の重さ的には完全に“国境線上の最後の審判”です。
表情は淡々として見えても、
「この人を通してテロが起きたら…」
「この在留資格でこの説明、ちょっと怪しいな…」
など、常にリスクを頭の片隅で計算しながら仕事をしているわけです。
しかも、日本は近年、訪日外国人旅行者も長期滞在者も増加傾向にあり、審査件数自体も増えています。その中で、ミスを極限まで減らしながら回していくのは、かなりの緊張感と集中力が求められます。
第3の現実:入国警備官はさらにハード…「違反調査」「収容」「送還」の現場
入国管理の中でも、より“裏側の現場”を担うのが入国警備官です。職業情報サイトや法務省の採用資料では、主な業務として次のようなものが挙げられています。
- 違反調査業務:不法入国・不法残留・不法就労などの疑いがある外国人の調査
- 処遇業務:収容施設にいる被収容者の生活管理・警備
- 執行業務:退去強制令書が出た人を護送し、本国等へ送還する業務
ここでは、単に「パスポートがOKかどうか」ではなく、
・聞き取り調査
・証拠資料の収集
・逃走や暴力リスクへの対応
・長期収容者の不安・怒りへの対応
など、身体的にも精神的にもハードな場面が多くなります。
実際、収容施設の公式ページを見ると、被収容者に対しては医師や看護師による診療、臨床心理士によるカウンセリングなどが行われていることが明記されています。
それだけ、収容という状況自体がメンタル的に厳しい環境だということでもあり、そこで働く職員も同じ空間に日々居続けるわけです。
「心身ともにタフじゃないと続けにくい」
という声が出てくるのも納得の職場環境と言えるでしょう。
第4の現実:座りっぱなし&立ちっぱなしのダブルパンチで「腰と足が終わる」問題w
ネットの体験談でもよく出てくるのが、「とにかく腰と足がやられる」という話です。
- カウンターでの審査 ⇒ 同じ姿勢での座りっぱなし
- 行列整理やトラブル対応 ⇒ 今度は立ちっぱなし&歩き回り
と、どちらのパターンも存在します。
長時間同じ姿勢でモニターとパスポートを見続けると、腰痛・肩こり・眼精疲労はほぼセットです。
一方で、警備・誘導的な場面では立ちっぱなしになるので、足のむくみや膝への負荷もバカになりません。
国家公務員全体でも、長時間労働に伴う健康リスク(過労やメンタル不調)への対応がテーマになっており、一定以上の残業時間に達した職員に対する医師面接などが求められています。
入国管理の現場も例外ではなく、「ひたすら楽なデスクワーク」からはかなり遠い世界です。
もちろん、個々の職場によって改善の度合いは違いますが、
「腰が死ぬ」「体がもたない」と感じて退職・異動を考える人が出てくるのも不思議ではありません。
第5の現実:メンタル負荷エグいのに、ミスは許されないプレッシャー社会
入国管理官のメンタルを削る要素は、大きく分けてこんな感じです。
- 常時“疑う目”で人と向き合う疲れ → 全員を疑っているわけではなくても、「この人は大丈夫か?」とリスクを意識し続けるのは精神的に重いです。
- トラブル対応 → 入国拒否・追加審査になった人から怒鳴られる、号泣される、SNSに晒される…など、クレーム対応的な場面もあります。
- 言語・文化の壁 → うまく意思疎通できない中で重要判断を求められ、ストレスが蓄積します。
- 「ミス=国の信用問題」レベルのプレッシャー → テロリストや犯罪者を見逃せば、ニュースになるレベルの大事故になりかねません。
一方で、日本全体としては働き方改革の流れがあり、長時間労働の是正や休暇取得の推進などは徐々に進んでいます。
ただし、文化的な“長くいる人が偉い”という空気や、慢性的な人手不足がある現場では、改革が追いついていないという声もあります。
つまり、
「メンタル病んだら自己責任w」みたいな時代ではなく、組織的なケアは進んでいる
けれど、現場の負担感はまだまだ重い
という、過渡期ならではのしんどさがあると言えます。
質疑応答コーナー:セイジ君がプロ先生に聞いてみたw
セイジ
正直、「パスポート見るだけでお金もらえるならアリじゃね?」って思ってたんすけど、やっぱそんな甘くないんすか??
プロ先生
甘くはないですね…。さっきも触れたように、入国審査官は24時間体制のシフトで、深夜・早朝勤務もありますし、法律や在留資格の知識も必要です。「パスポート見るだけ」の単純作業というより、「時間のない中で高難度の判断を連続でこなす専門職」に近いイメージを持ってもらった方がいいと思いますよ。
セイジ
英語とかペラペラじゃないと無理ゲーなんすか??語学苦手勢にはきついっすよね??
プロ先生
ペラペラである必要まではありませんが、ある程度の語学力はかなり重要です。入国審査では、英語を中心に、時には他の言語も使って入国目的や滞在予定を確認することがありますし、書類も英語表記が多いです。ただ採用後も研修や自己学習で伸ばしていく前提なので、「今からでも本気で勉強する気があるなら十分チャンスはある」という感じですね。
セイジ
ネットで「メンタルやられて辞める」「体壊す」とか見たんすけど、実際ブラック職場確定って感じなんすか??
プロ先生
「絶対にブラックです」とも「全く問題ありません」とも言えないのが難しいところですね。国家公務員全体として長時間労働の是正や健康管理の徹底が進められている一方で、どうしても人の出入りや事件の発生状況に左右される仕事なのでメンタル負荷も高いです。「穏やかにのんびり暮らしたい人には厳しいかも」くらいのイメージだと現実に近いですね。
まとめ
- 24時間シフト&責任激重で、「パスポート見るだけw」どころか常時フル集中のハイストレス職業!
- 違反調査・収容・送還などを担う入国警備官の現場は、身体的にも精神的にもタフさ必須!
- 働き方改革で改善も進む一方、国境を守るプレッシャーは消えないので、「やりがいとキツさ」がセットの仕事!
入国管理官を「楽そうw」とネタにする前に、こうしたリアルな事情を知っておくと、空港のカウンターで見える景色がちょっと違って見えてくるかもしれません。





























