英国のタンカーにイラン船が接近  英海軍が警告し衝突は回避される

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Strait of Hormuzを通過中の英BP社が保有するtankerがイランの船舶3隻に接近されたことについて、先週から続いているイランのtankerの拿捕との関連性が疑われています。英海軍が間に入りイラン側に警告を発したことで衝突は回避されましたが、この事件により対立がさらに深まるものと考えられます。

イラン船、ホルムズ海峡で英タンカーに接近 外相は通過阻止否定
7/12(金) 2:30配信 ロイター

 [ロンドン 11日 ロイター] – 英国は11日、原油輸送の要衝である中東のホルムズ海峡を通過中の英タンカーにイランの船舶3隻が接近し、通過を阻止しようとしたものの、付近を航行していた英軍艦の警告を受け撤退したことを明らかにした。

 英海兵隊が今月4日、欧州連合(EU)の制裁に違反してシリアに原油を輸送していた疑いのあるイランの大型石油タンカーを英領ジブラルタル沖で拿捕(だほ)してからちょうど1週間。イランと西側諸国の対立が深まる恐れが懸念される中で発生した今回の事件について、イランのザリフ外相は、イランは英国のタンカーの航行を阻止しようとしていないと否定した。

 英政府報道官は声明で「英海軍の艦船『HMSモントローズ』は石油タンカー『ブリティッシュ・ヘリテージ』とイランの船舶との間に割って入り、警告を発した。これを受けイラン船舶は撤退した」とした。

 海上保安筋によると、英国はシーレーンの安全確保を目指しているが、この海域を航行するすべての英船舶を護衛する正式な政策は設定していない。HMSモントローズは英船舶の安全確保が必要になった場合に備え、この海域を航行していた。

 スカイニュースによると、今回の事件を受け、英政府はすべての英国籍の船舶にホルムズ海峡通過時の警戒レベルを引き上げるよう呼び掛けている。

 戦略国際問題研究所(CSIS)の中東プログラム責任者、ジョン・アルターマン氏は「イランは戦争状態に突入することなく、嫌がらせを行ったり妨害したりする機会を探り続ける」との見方を示した。

 米中央軍報道官は、船舶の航行に対する脅威には国際的な解決が必要とし、「世界経済は自由な通商に依存しており、すべての国が世界の繁栄に必要不可欠な自由な通商を保全する必要がある」と指摘。米国のダンフォード統合参謀本部議長は9日、ホルムズ海峡とバブエルマンデブ海峡を航行するタンカーの護衛のための「有志連合」に加わる同盟国を、今後2週間程度で決定したいとの考えを示している。[nL4N24B1BG]

 リフィニティブの船舶トラッキング情報によると、現在はブリティッシュ・ヘリテージ以外に4隻の英船舶が中東湾岸海域を航行している。ただ英保安筋はこの日、英政府はホルムズ海峡を通過するすべての英商業船舶の護衛はしないと表明。「われわれは湾岸海域で英国の国益を断固として守るが、イランを巡る情勢のエスカレートはまったく望んでいない」と述べた。

 同筋によると毎日、通常15─30隻の英船籍の船舶が湾岸海域を航行しており、このうち最大3隻がホルムズ海峡を通過する。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190712-00000005-reut-asia

イランのtanker拿捕に対する報復か

イランネタが続くね。今にも中東で有事になるんじゃないかと心配だ。

接近して、何をしようとしたんですか?

さあ?軍事衝突もありえる展開だったと思うけど。

先週地中海にある英領のGibraltarでイランのtankerが拿捕されましたが、それに対する報復ではないかと示唆されています。Strait of Hormuzで英BP社のtankerにイランの船舶3隻が接近しましたが、英海軍が間に入ったことで事なきを得たようです。

なるほどね。拿捕するのをやめて解放しろということかな?

中国が、カナダに対してやってることに似てると思います!

戦争にならない範囲で圧力をかけているとは言われてるけど、場合によっては一触即発の事態になりかねないよね。

そうですね。今回の事件を受けて、英国政府はすべての船舶に対しStrait of Hormuzを通過する際にはより警戒するように呼びかけました。英海軍だけではすべての船舶の護衛をすることは難しく、米国が求める護衛のための”有志連合”が必要とされている状況かと思います。

日本のタンカーのように攻撃されたらたまったものではないからな。英海軍の目の前でやらかしたとなれば報復をしなくてはならない。そうなれば事実上の有事突入となってしまう。

トランプ氏がイスラエル首相のNetanyahu氏と協議

トランプ氏がイスラエル首相のNetanyahu氏との協議を行ないました。中東でのイランの行動に対する安全保障上の協力関係についてが主な議題とされています。

トランプ氏、イスラエル首相とイラン情勢協議 制裁強化も議論
7/12(金) 9:59配信 ロイター

 [ワシントン/エルサレム 11日 ロイター] – トランプ米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は10日、イラン情勢について協議した。ホワイトハウスが11日に明らかにした。

 ホワイトハウスのディア報道官は首脳会談について、中東地域でのイランの悪意ある行動を防ぐことなど、国家安全保障における共通利益を高めるための協力関係について協議したと説明した。

 イスラエル首相府によると、両首脳はトランプ氏が言及したイランへの制裁強化について議論した。

 ネタニヤフ氏は、トランプ氏が対イラン制裁を強化する意向であることに謝意を示したという。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190712-00000051-reut-asia

こういう時に協議するのは、イスラエルの大統領ではなく首相なんですね・・・。やっぱり大統領が韓国に行くのは、何か重大な目的があるんだと思います!

儀礼的と捉える向きの方が強いがな。だがイスラエルの意思が統一されていることを考えれば、4日間も韓国で過ごすというのは尋常でないメッセージに聞こえるけどね。イランへの制裁についても当然共通認識を持っているだろう。

私は該当の事案については述べませんが、イスラエルにとっては最も重要な安全保障上の問題となりますので緊密な連携が不可欠です。ただし、トランプ氏はイラン外相のZarif氏への個人的な制裁は見送ることにしました。外交的な手段での解決を求めることにしたようです。

イランではすでに誰か制裁されてなかったっけ?

最高指導者のKhamenei氏などが制裁対象とされています。トランプ氏はイランへの大規模な追加制裁を明言しましたが、その対象からイラン外相のZarif氏は外れたことになります。

硬軟織り交ぜた対応ってやつだな。わざと外相だけ見逃すことでイランを揺さぶっているわけだ。

どうして外相だけ制裁しなかったんですか?

Zarif氏を通じた外交的な解決を模索するという米国側の方針が主な背景かと思いますが、米国内にほとんど資産を保有していないことも理由の1つです。国務長官のPompeo氏が制裁に反対し、冷静な意見が優勢になったとされています。

制裁にならないってわけだな。ハメネイ師は米国内に資産は保有してるんだっけか?

詳細は不明ですが、Khamenei氏の他にRevolutionary Guardsの幹部8人の資産も対象となり合計数億ドルの資産が凍結されたと報道されています。イラン側が猛反発していることからも、実効性のある制裁であったことは明らかです。

イラン内部で亀裂を入れようとしてるのかもね。外相にだけ露骨に優しくすることでハメネイ師との不和を誘発させるというか。

気になったんですけど、ハメネイ師ですか?ハメネイ氏ですか?

日本語表記ではハメネイ”師”だね。宗教上最も偉い人だから”師”の方を使うらしい。ターバンの色も白より黒の方が偉いそうだよ。黒いターバンを巻けるのは預言者ムハンマドの血筋を引く人だけだそうだ。

よくご存じですね。大統領のRouhani氏も同様に制裁対象とはなっていません。最高指導者のKhamenei氏による支配体制そのものが問題視されている可能性を示唆しています。

イランによる英国への嫌がらせの可能性も指摘される

ネットユーザーは、物騒になってきたと言ってます!武力衝突にならないように祈る、湾岸戦争以来の多国籍軍にした方がいい、イランの行動は末端の暴走なのかもという意見がありました。イラン政府は否定するなら、犯人を突き止めてほしいと言ってる人もいます!

イラン外相はタンカーの航行を“阻止しようとはしてない”としか言ってないよね。つまり船舶が接近したことについては否定していないわけだ。

そうなんですか?

イランの船3隻が英国のtankerに近づいた理由は不明ですが、航路を阻止していたとみなされるには十分な行動かと思います。英海軍の警告は妥当でしょう。戦略国際問題研究所の責任者であるAlterman氏はイランによる嫌がらせの可能性を指摘しています。

戦争とまでは行かないが、英国のジブラルタルで拿捕されているイランのタンカーを解放してもらうためにあれこれと試行錯誤してる感じだね。ちなみにこのタンカーの行き先はどこだったんだろうか?

あれ?イランの石油って、もう禁輸になってるはずでは?

禁輸状態を破って不正に輸出しようとしてたのかもね。わざわざアフリカの南側を経由して地中海までやってきたくらいだからな。

確かに!地図で調べたら、すごく離れてますね・・・。間にトルコがあるので、遠く感じます!

イランのtankerについては拿捕が続くと思われますので、イランによる嫌がらせも相次ぐ可能性があります。最新情報に注意してください。米国による大規模な制裁の詳細については判明次第追って取り上げます。