今年9月の自民党総裁選に向けて動きが出ていますね。岸田政調会長が不出馬と安倍首相の三選支持を同時に表明しています。続投を狙う安倍首相にとってはライバルが1人消えただけでなく、その支持層まで丸ごと取り込むことに成功し有利な展開となるようです。首相の座を虎視眈々と狙う石破氏との闘いはどうなるのでしょうか。
【自民党総裁選】不出馬の岸田文雄氏「いつまでも明らかにしないのは無責任」
2018.7.24 17:51自民党の岸田文雄政調会長は24日夕、東京都内で記者会見し、9月の党総裁選への対応について「安倍晋三首相(党総裁)を中心にさまざまな政治課題に取り組み、取り組みに貢献していくことが適切な対応だと判断した」と述べ、出馬を見送るとともに、安倍首相が立候補した際には3選を支持する意向を示した。
岸田氏はさまざまな課題について、西日本豪雨災害への対応と北朝鮮情勢と対米外交などを挙げ、「いつまでも出馬するかしないかを明らかにしないことは無責任だ」と説明した。
http://www.sankei.com/politics/news/180724/plt1807240025-n1.html
岸田氏が首相を諦めた理由は?
総裁選って、要するに日本の首相を決める選挙ですよね?
自民党が与党である限りはそうなります。ある意味結果の見えてる衆院選や参院選よりも大事ですね。
ということは、岸田さんは首相になろうとしてたけど降参したんですか?
結論だけ見ればそうなりますけど、元々岸田氏は日和見的な所があり、出馬するかどうかは最初から疑問視されていました。安倍首相以外にも石破氏や野田氏という対抗馬がいるわけですし、ここで出馬してもメリットは全くないと思います。それどころか、岸田派と呼ばれる議員からの支持も離れてしまうかもしれません。下手に勝負をして自身の地盤を危うくするよりは、安倍首相に寄り添っていく方がいいと考えたのでしょう。
岸田派は50名弱、支持に回れば強力な追い風に?
岸田派って、何人くらいいるんですか?
岸田派は通称で、宏池会という名前の派閥として知られています。現存する派閥としては最も古く、過去には大平正芳氏や宮澤喜一氏などの首相を生み出しています。現在のトップは古賀誠氏で名誉会長、会長のポストを岸田氏が務めています。人数としては衆議院で32名、参議院で16名ですのでそれなりに大きな派閥ですね。
へぇ~。じゃあ岸田派が全員安倍首相支持に回ったら、ものすごい追い風になりますね!
ただ名誉会長の古賀氏は安倍首相反対派ですので、すんなり全員支持に回るかどうかはまだ分かりません。もっとも安倍首相には第二派閥を率いる麻生氏がついていますので、岸田派の動きはさほど気にしなくてもいいと思います。万が一岸田氏が石破氏や野田氏と協力し合い、打倒安倍首相票を集める1人の候補に絞って出馬させたら厄介でしたけど。
野党も与党も情けないのう。政局が見えん近視眼的な連中ばかりじゃ。
安倍首相と麻生さん、仲良しですもんね~。これで次の政権も盤石ですね。
今年の3月に財務省の大きなスキャンダルがありましたが、そこで麻生氏を見捨てずに何とか乗り切ったことで信頼関係がより盤石になったと思います。非常に危険な状態でしたが今は支持率も落ち着いてきているので、このまま総裁選に突入すれば大丈夫だと思います。
関心は早くも2021年の総裁選に?次の首相候補は河野氏か小泉氏?
菅官房長官は、既に2021年の総裁選に向けたコメントを出していますね。安倍首相の後継者候補として河野太郎氏と小泉新次郎氏の2人を挙げています。自身は立候補するつもりはないそうです。もっとも内閣官房長官としての在職期間が1290日を超えて歴代1位ですので、このままずっと補佐役に徹したいと考えているのでしょう。
でも後継者について言ってるってことは、さすがに次は安倍首相から交代するだろうと読んでいるってことですか?
3年後の話は誰にも分かりませんが、現時点での可能性としてでしょうね。菅官房長官は少し前まで古賀氏の右腕として活躍していましたが、現在は無派閥ですので派閥間の軋轢を硬軟織り交ぜた対応で抑えられる貴重な人物です。その菅官房長官が麻生派である河野氏を推しているので、安倍首相の後継者としては一番有力視されていると思います。一方の小泉新次郎氏は父親があまりに有名ですし、まだ若いので将来性があります。それに無派閥なのでしがらみもありません。河野氏の有力な対抗馬として注目されるでしょう。もちろん、安倍首相がまだまだ元気で続投を希望する可能性も十分にあると思います。
石破氏は敗北確定?
ところで、今回の総裁選の対抗馬の石破さんってどこの派閥なんですか?
石破派、です。
えっ?じゃあ派閥としては小さいんですか?
そうですね。正式名称は水月会という名前で、議員数も総数で20名程度しかいません。総裁を目指せる体制では全くありませんね。岸田派がもしも石破氏につくようならまだ可能性はありましたけど。もともと石破氏は自民党の政治家とは思えない発言が多く、支持層は自民党主流派というより野党の立憲民主党派ではないかとも言われています。似たような支持層を持つ野田氏も立候補を表明していますし、票が分散するので元々勝ち目は低かったのですが。
派閥ごとの人数って大体どれくらいなんですか?ちょっとこんがらがってきちゃった・・・。
安倍首相派が麻生派も合わせて266名、石破派が20名、野田派は不明、無派閥が56名、その他という感じですね。安倍首相とそれ以外で大きく分けられますので、自民党の中に複数の野党があるようなイメージです。安倍首相支持派がしっかりと脇を固めていますので、この岩盤のように固い支持層を崩すのは不可能だと思います。また菅官房長官が次期総裁候補に推しているのは麻生派や無派閥のみですので、石破派はもう完全に見捨てられることになりますね。安倍首相に敵意を向けた代償と言えるでしょうか。
それにしても2021年の総裁候補まで視野に入れているなんて、すごいなぁ~。東京オリンピックも成功するといいですね!
そうですね。これで東京オリンピックも安倍政権で行うことがほぼ決まりましたので、ぜひとも成功に導いてもらいたいところです。
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