ラオスのダム、大変なことになっていますね。決壊の1日前には破損が見つかっていて、上部が流されてしまっていたようです。工事を5カ月前倒しした理由もよく分かりません。周辺住民への通知や避難もちゃんと行なっていたみたいですが、なぜ間に合わなかったんでしょうか?
ラオスのダム決壊、1日前に破損発見 韓国の建設企業が明かす
7/25(水) 13:14配信【AFP=時事】ラオスで建設中の水力発電用ダムが決壊し、数百人が行方不明になっている災害で、建設に参加している韓国のSKエンジニアリング・アンド・コンストラクション(SK Engineering & Construction)は25日、決壊の24時間前の22日夜に破損が見つかっていたことを明らかにした。その後、近隣住民らの避難や水の放出などを急いだが、豪雨などで対応が難航するなかで決壊が起きたもようだ。
(中略)
SKエンジニアリングによると、現地時間22日午後9時(日本時間同11時)に、副ダムの一つが破損しているのを発見。ダムの上部は押し流されていたという。同社は直後に当局に通報し、周辺の村から住民の避難を始めた。
しかし、修復作業は豪雨やそれによる道路の損壊に阻まれた。23日午前には副ダムへの水の圧力を軽減するため、2つの主ダムの一つから水を放出した。
ラオス政府は同日正午ごろ、ダムがさらに損壊するとの知らせを受け、川下の住民に正式な避難命令を出した。決壊が起きたのはその数時間後だった。
同社はラオス政府と協力して、被災者の捜索活動やダムの修復作業に当たっている。【翻訳編集】 AFPBB News
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180725-00000020-jij_afp-int
工事を5カ月前倒しした理由は日本への対抗心?
現場写真を見てみましたが、構造上は特に問題ないようですね。決壊の原因としては、工事を5カ月前倒ししたことでコンクリートの乾燥が不十分となり、水が染み込んでひび割れが入ってしまったのではとの意見がありました。
なんで5カ月も前倒ししたんでしょうか?
ラオスでは複数のダム計画が同時進行しており、他のダムでは日本企業も建設に関わっていたようですね。その内の1つが2019年2月の運転開始を予定しているようです。大林組のホームページに該当の記載がありました。
つ、つまり・・・?
日本製のダムが完成する2019年2月に合わせて、5カ月前倒ししたのではないかということです。日本と競いたい気持ちがあったのかもしれませんね。
え~??そんなことのために工事を前倒ししたんですか?
韓国のことですから、日本が近くにいると愛国心を発揮してしまうようですね。他の国ならどうでもいいのに、日本に負けそうだとなると手段を選ばずに勝とうとするのです。その結果がこれですから、ラオスとしてはたまったものではありませんが。
完成前倒しでボーナス支給が目当てが常態化?
他にも理由があるようですね。5カ月前倒しで工事を終えたことで、受注先から2000万ドルのボーナスが支給されたそうです。要するにボーナス目当てで安全性を軽視し、手を抜いて完成させた疑いが持たれています。通常ダムのような大きな工事の日程は遅れることはあっても、早まることはまずあり得ないと言われています。コンクリートの施工不良が原因だと分かれば、ボーナス欲しさに工事を早めたSK建設の責任は確実に問われるでしょう。
ボ、ボーナス??でも今回の件で全部パーですよね?
目先のお金に飛びついてしまったのでしょう。安全性を軽視することがどれくらい危険かを想像できなかったのだと思います。まさか大惨事になるとは思わず、軽い気持ちで応じてしまったのかもしれません。シンガポールのマリーナベイサンズでも同様の工事前倒しを行なっていたようなので、毎回ボーナスを受け取るのが常態化していた可能性もあります。
それって、完成前倒しでボーナスを渡す方にも問題があるんじゃないかなぁ?
そうですね。工事が早く終わればそれだけ長い期間稼働できますので、発注側としてもメリットはあるわけです。ボーナスの何%かはキックバックで発注側の懐に収まっているかもしれません。大事になってしまったので、双方ともそれどころではありませんが。
なぜ周辺住民の避難が間に合わなかったのか?
避難が間に合わなかったのはなぜでしょう?正午には正式な避難命令を出してから、数時間の猶予があったんですよね?
数時間では数千世帯もの避難を終わらせるのは難しいでしょう。避難場所や救援物資の確保もありますし、輸送方法の確立にも時間がかかります。前日に当局に通報したとありますが、この時点で正式に避難命令を出していれば違ったかもしれませんね。
う~ん、確かに数時間じゃ無理か・・・。小さな子供やお年寄りもいますしね。
さらに2日前の20日に11cmほど地盤沈下があったという情報も出てきました。この時点では何も対策を取らなかったようですね。ダムそのものの欠陥ではないかという指摘もなされていますが、SK建設はあくまでも予期しない大雨が原因だと主張しているようです。当局に通報した時点で事態は深刻だと分かっていたのですから、すぐさま避難命令を出すよう要請すべきだったと思うのですが。
当局に通報した後の「周辺の村から住民の避難を始めた」ってどういう意味なんでしょう?非公式に避難を要請してたとか?
仮に非公式で要請していたとなれば、もみ消しを画策していたとしか思えませんね。正式に避難命令が出れば、確実に責任を問われる事態になりますから。非公式で最も近い場所にいる住民だけに事情を話してこっそりと避難してもらい、問題が明るみになる前に何とか修復するつもりだったのではないでしょうか。結果的に修復作業は失敗し裏目に出てしまうわけですが。
ホントだ!「修復作業は豪雨やそれによる道路の損壊に阻まれた」って書いてありますね。最初読んだ時違和感があったんですが、腑に落ちました!
あくまでも仮説ですので真相は分かりませんが、SK建設のコメントには全く誠意が感じられないことだけは事実です。「決壊ではなく一部が壊れただけ」という苦し紛れのコメントも残していますし。表には出せない事情があると勘繰られても仕方ないでしょう。
ええ~?どう見ても決壊なのに・・・。そんな対応で大丈夫なんですか?
間違いなく大丈夫ではないですね。続報を待ちましょう。
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