ラオスダム被災地で不発弾が多く埋まっている理由が明らかに! ラオスでベトナム戦争の代理戦争が行なわれていた?

ラオスダム被災地で不発弾が多く埋まっている理由が明らかに! ラオスでベトナム戦争の代理戦争が行なわれていた?

今日のラオス記事です!被災地での不発弾除去が徐々に進んでるみたいで、ある村では110人の職員が5ヘクタール分の不発弾を取り除いたそうです。仮設住宅用地にも不発弾が埋まっていて、14個のクラスター爆弾を破壊したとか。そして、不発弾が多く埋まっている理由には歴史的な背景があることが分かりました。

Clearance crews remove UXO from planned housing sites in Sanamxay
Latest Update September 1, 2018

A UXO Lao team working in Attapeu province hopes to finish clearing explosive devices from land allocated for new housing for flood victims in Sanamxay district next month.

One of the sites has now been decontaminated, with technicians removing and destroying 14 cluster bombs.

Temporary houses for people who have been displaced by the floods are being built in Dongbak, Hadyao, Donbok, Pindong and Tamoyoth villages.

Permanent houses will be built in Dongbak, Donbok, Tamoyoth and Pindong villages, along with essential infrastructure.

Since August 11, a total of 110 officials working in 11 teams and using a full range of equipment from UXO Lao have removed unexploded ordnance from over five hectares in Dongbak village.

A UXO staffer in charge of the operation, Mr Soukkasane Viengkham, told Vientiane Times “Authorities are using a helicopter to survey land in Tamoyoth, Pindong and Donbok villages because the UXO team and their equipment can’t reach these places by road as they are cut off by flooding.”

(中略)

During the Indochina War from 1964-1975, Attapeu was one of the most heavily bombed provinces in the country. All of its five districts including Sanamxay had bombs dropped on them.

(以下略)

http://www.vientianetimes.org.la/FreeContent/FreeConten_Clearance_crews_204.php

記事中にあるインドシナ戦争とは?

1日1回ラオス記事。もう日々の習慣だよね。

ビエンチャンタイムズさんも更新の頻度が落ちてきてるんですけど、ちゃんと1日1回は記事を書いてくれるので頑張っています!

不発弾に関しては少し前にも話があったけど、依然として埋まってるんだね。しかも仮設住宅用地にも。

インドシナ戦争というのは、ベトナム戦争のことでしょうか?

興味があるのでネット百科事典を調べている。ベトナム戦争は1955年から1975年まで続いているけど、インドシナ戦争はベトナムを含むインドシナ半島で起きた戦争を総称しているものだね。

インドシナ半島というのは、ベトナムやラオスがある半島のことでしょうか?

そう。読んで字のごとく、インドと支那の間に挟まれている地域としてフランスが名付けたそうだ。当時ベトナム、ラオス、カンボジアはフランス領だったからね。

ラオスでも戦争が起こったんでしょうか?

第二次インドシナ戦争がちょうど1964年から1975年までとされていて、記事中の表記と一致する。一般的にはラオス内戦と呼ばれているようだね。

ベトナム戦争の時期にラオスでも内戦が起こっていた?

ラオスの場合は内戦なんですか?

ベトナム戦争は南北に分裂したけど、ラオスは分裂してないので内戦止まりってことだろ。簡単に言えばベトナムの代理戦争がラオスで起きていたということだ。最終的に北ベトナムが勝利したため、ラオスでも共産勢力が優勢となり共産主義政権が成立。そして今に至る。

ベトナムと同じように、ラオスも空爆されたんでしょうか?

共産勢力の支配地域はそうみたいだね。不発弾が多く発見されてるのもそのせいだろう。

記事によると、アタプ―地区は最も激しく爆撃された地域のうちの1つだそうです・・・。

それから、ラオスには元々ルアンパバーン王家という王族がいたんだけど、ベトナム戦争の終戦に伴い王制が廃止された。それに伴い国王や皇太子は逮捕され投獄されている。共産主義は王制を許さないということだよ。

えっ?王様が逮捕されちゃったんですか?

そう。そのまま獄中で一生を終えているそうだ。それから今のラオス国旗は、この時の共産主義勢力である「パテート・ラーオ」の旗が使われている。元々は赤一色で真ん中に象がいる国旗だった。これらの政変を受けて、首都ビエンチャンから20万人もの華僑やタイ人が国外に流出しているそうだ。

ラオスもベトナムと同じくらい歴史が大きく動いたんですね・・・。

そうだな。名目上は内戦だけど、勢力としては真っ二つに割れていたんだ。ベトナム以上に激しい爆撃があったというのも納得がいく。1975年に米軍はベトナムと同じようにラオスからも撤収をしている。ちなみにかつての王族がいたルアンパバーンは町全体が世界遺産に登録されており、王宮もそのまま保存されているそうだ。

内戦で燃やされなかったんですね・・・。よかったです。

ラオス南部に不発弾が多く埋まっている理由は?

不発弾がラオス南部に多く埋まってる理由としては、共産主義勢力のパテートラーオが支配していた地域であり、かつ補給路として利用していたからだそうだね。いわゆる「ホーチミン・ルート」という呼び方がされている。

ホーチミンルートとは?

名目上は中立国であったラオスやカンボジアを通り、南ベトナムまでの陸上兵站を担った補給路ということだよ。要するに北ベトナムがラオスの南部やカンボジア東部を利用させてもらっていたわけだ。

つまり、北ベトナムがラオスの南部を支配地域としていたんですか?

パテートラーオがな。北ベトナムは勝手にラオスの領土を侵犯していたことになるんだけど、ラオス側はこれを黙認していたそうだ。

それで、ラオス南部に不発弾が多く埋まってるんですね・・・。

そういうこと。これで話が繋がったね。パテートラーオの支配地域は主に南部で、それは南ベトナムの前線への補給路として使われていた。米軍は何としてもこれを潰さねばならず、激しい爆撃を行なったんだ。そう考えると、ラオスのダムに米国があまり関心を示していないのも分かる気がする。

確かに!アメリカはこの事故に対して一切支援を表明していません!

今のラオスが共産主義だからというのもあるけど、米国としては見たくない過去の歴史が洗い出されている感じだろうね。不発弾を落としたのが誰なのかは自ずと分かる。確か事故が起きてすぐの頃には米軍も入ってるとか噂が流れたけど、あれは本当かどうか怪しい。

それで、日本に助けてほしいと依頼があったんでしょうか?

興味深いよな。ラオス政府としては超大国の米国より、同じ共産主義である中国より、何も関係がない日本の方が信頼できるというわけだ。かつて米国と戦ったことがある共通点を持つからこそ、何か通じ合う物があるのかもしれないね。

へぇ~・・・。歴史って面白いですね!興味深いです。

ラオスのダム決壊が起こらなければ、こういう歴史について見る機会もなかったかもしれない。実はベトナムと同じかそれ以上に戦争の被害を受けた歴史を持つ国だったとは。我々日本人はもっと東南アジアの近代史について深く掘り下げて勉強すべきだね。

ネット百科事典だけでも膨大な情報量ですからね!丸1日読んでいても飽きませんし。

今回はネットユーザーの反応は特になくてもいいよな?

大丈夫だと思います。ラオスの内戦について深く知ることができてよかったです。ラオスの皆さん、不発弾の除去を引き続き頑張ってください!日本も全力で支援します!

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