中国が米国に屈服か  自動車の対米関税撤廃で合意したとの報道

米中首脳会談について様々な憶測が流れる中、トランプ氏がTwitterで中国の譲歩内容の一部を明らかにしました。中国は米国製の自動車に40%の関税を賦課していますが、これを撤廃することで合意したとのことです。事実であれば中国が全面譲歩に近い措置を迫られたことになり、トランプ氏の追加関税圧力に屈服したと見ていいかもしれません。

トランプ氏「中国が車関税下げで同意」 ツイッターで
2018/12/3 13:35

 トランプ米大統領は2日、中国が米国の自動車に課す40%の自動車関税を下げることで中国が同意したとツイッターで明らかにした。具体的な方法には触れていないが、中国による報復関税の取り下げを念頭に置いているとみられる。1日の米中首脳会談を受けた両国の声明には既に課している関税の扱いには触れていなかった。

 トランプ氏は「中国が米国から輸入する自動車への関税を減らしたり撤廃したりすることで合意した。現在は40%だ」と投稿した。中国が米国向けの自動車関税を下げるためには報復関税を取り下げる必要がある。

 米政権は7月、中国の知的財産侵害に対する制裁として自動車を含む中国製品に25%の関税を上乗せした。中国も報復関税として米国製自動車に25%の追加関税を発動した。これにより、米中が互いに課す自動車関税は他国向けよりも高い水準になっている。

 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は首脳会談直前の11月28日、「中国の(不公正な)政策の中でも自動車関税は特にひどい」と非難し、「大統領の指示のもと関税を(米中で)同等にするためあらゆる手段を検討する」とする声明を発表していた。

 トランプ大統領は27日、リストラ計画を発表した米ゼネラル・モーターズ(GM)について米国よりも中国への投資を優先しているとの不満を強めていた。2017年の米国の中国向け乗用車輸出は105億ドル(約1兆2千億円)。独BMWなどが高級車を中心に出荷している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38458460T01C18A2MM0000/

中国が報復関税を取り下げ米国に屈服

中国って、そんなに高い関税をかけていたんですか?40%は高すぎます!

米中貿易戦争の初期に報復合戦になっただろ?中国がその時に25%の関税を上乗せしたって書いてあるじゃん。

じゃあ、最初は15%だったってことですか?それでも高すぎます!

まあそうだな。日本はとっくに0%にしてるというのに、中国はどうして15%もの関税をかけようとするんだ?トランプがこれを許すはずはないよね。

トランプ氏も当然中国の対米関税問題視しており、さらにはGMの投資計画にも口を出して中国に態度を改めさせるよう仕向けています。中国が関税の引き下げに合意したのが事実であれば、報復関税を取り下げることになるため中国が米国に屈服したという解釈も可能です。

で、事実なのか?という部分が重要だよな。これって中国では報道されてるのか?

中国って、ツイッター見れませんよね?みんな知らないのでは?

まあそうだろうな。報道規制が確実になされてると思う。

中国の対米関税引き下げについては、米国家経済会議のKudlow氏も同様の内容を述べています。中国側が合意したかどうかはともかく、対米関税引き下げあるいは撤廃に中国が応じる必要があるのは確かです。

中国、対米貿易関係改善へ行動 車関税撤廃の見通し=NEC委員長
12/4(火) 3:28配信 ロイター

 [ワシントン 3日 ロイター] – 米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は3日、中国の習近平国家主席が米中貿易関係改善に向けた新たなコミットメントに基づき、早急に行動していくことを確約したと明らかにした。

 とりわけ、現在40%となっている米国産車に対する関税が即時に引き下げられる可能性があると述べた。

 1日にアルゼンチンで行われた米中首脳会談では、トランプ大統領と習主席は新たな関税の導入を一時見送り、今後90日間対話を継続していく猶予を設け、貿易摩擦の悪化を回避することで合意した。

 カドロー委員長はこの日記者団に対し、習主席が週末行った米政府高官との協議で早急な行動を確約したとし、これほどまでの前向きな取り組みを示したのは初めてと述べた。新たなコミットメントの規模が1兆ドルを超えることも明らかにした。

 自動車関税については「ゼロまで引き下げられると想定している」したほか、農業製品に対する報復関税の撤廃が含まれる可能性があると述べた。

 90日の猶予期間については、2019年1月1日から開始するとした。

 カドロー委員長はアルゼンチンで、ムニューシン財務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と共に中国の劉鶴副首相と2回の会談を実施。劉首相は中国は新たなコミットメントの実現に向け直ちに行動を起こすと伝えたという。

 カドロー委員長は「『即時に』というコミットメントを初めて耳にした」と強調。「それがどういう意味かと言えば、状況を見守ろうとしか言えないが、自動車関税に加え、農業やエネルギー関連などの取引が含まれると想定している」と語った。

 さらに、知的財産権侵害や強制的な技術移転といった問題を巡り「合意にかなり近付いている」との認識を示した。

 中国側が示したコミットメントは文書化されておらず、詳細についてはなお協議が必要。カドロー委員長は、米国は中国がコミットメントを順守するか緊密に注視していくと述べた。

 トランプ大統領はこの日、新たに始まる中国との通商交渉について、ライトハイザーUSTR代表を監督役として任命。カドロー委員長はムニューシン財務長官とともに自身も交渉に深く関与していくと述べた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181204-00000008-reut-cn

「ゼロまで引き下げられる」だとさ…事実上撤廃じゃないか。中国は報復関税措置以前の状態まで譲歩させられるんだ。完全に中国の負けだね。

猶予期間は2019年1月1日から数えて90日との報道も

あれ?猶予期間って、来年の1月1日からなんですか?

記事によればそうらしいね。

じゃあ、期限が切れるのは4月1日になるんですね!イギリスのEU離脱よりも後になるんですか?

Bloombergの報道では、”休戦”の失効は3月1日とされています。12月1日を基準に90日後を計算した形になります。報道が錯綜しており真実は定かではありません。

米中貿易戦争、「休戦」ではなく「長期戦」か-当面の楽観すぐ後退へ
12/4(火) 3:24配信 Bloomberg

 週末の米中首脳会談をトランプ大統領は「信じがたいほどの取引」が成立したと自賛するが、ブエノスアイレスでステーキを食しながら行われた会談は、貿易戦争の終結よりも長期戦につながるリスクがある。

 中国製品に対する追加関税の発動が3カ月間保留されたことは、2大経済国の関係悪化を当面回避するデタントとして、アナリストや企業に歓迎された。週明けの金融市場で株式相場が急伸し、米国債が下げたことも投資家の評価を反映している。

 即座の反応としてこうした楽観が広がったが、中国の産業政策や知的財産に関わる制度といった難問は依然大きく、来年3月1日の休戦失効までに厳しい交渉が控える。この間、企業や市場は引き続き不透明感に翻弄(ほんろう)される。

 「夕食会が放った光が輝きを失い始めると、割とすぐに現実に引き戻される」とコーネル大学のエスワール・プラサド教授は語る。「90日という期限内に今の相違を解消するのは容易ではないと思う」と述べた。アルゼンチンから帰国後も米中首脳はそれぞれの国内事情を抱える。中国は鄧小平の「改革開放」から40周年を祝う式典を控えており、習主席はこれを独自の改革パッケージを発表する好機とし、米国の要求に静かに応じるかもしれない。

 しかし米中ビジネス評議会のクレイグ・アレン氏は、鄧小平の功績も昨今の中国では「強い反発」を受けており、習主席は慎重な計算が必要になるだろうと指摘した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181204-61478506-bloom_st-bus_all

まーたブルームバーグがフェイクを流したのか?3月1日なんて誰も言ってないじゃん。

でも、ボクも会談直後から90日だと思ってたので、年明けから90日というのは意外な気がしました!

1月1日の90日後は4月1日だけど、3月1日からさらに1カ月延期した形になるね。カドロー議長の言うことは正しいと俺は思ってるので、まあそうなるんだと思う。英国のEU離脱の直後か…激しい展開が待っているだろうね。

あの・・・フランスってどうなるんでしょう?今のままだと大変なことになると思うんですけど。

フランスの情勢に関しましては、特に取り上げる予定はありません。米国のトランプ氏とのやり取りで出てきた場合にのみ触れます。英国やドイツと比べ優先度が低いためです。他の欧州の国々に関しても同様です。よってフランスの話題をここで出す必要もないということです。

まあそういうことだから。察してやれよワトソン君。フランスネタは俺らだけでやろうぜ。

ええっ?どういうことですか?

中国がこの対米関税”撤廃”について、どう報じてるのかの方が興味ないか?そっちを探っていこう。

中国の約束内容を文書化せず中国側に配慮か

中国の劉鶴副首相が米国に約束をしたとの話ですが、文書化されておらず両国から公式に発表された内容ではありません。文書化を避けることで、中国側の世論に刺激を与えないようにとの配慮がなされた可能性があります。米国が一定の配慮を示したので、中国としては約束を着実に守り実行する必要が生じているのです。

これって本当に約束したのかな?どうも怪しい気がする。中国が報復関税をあっさり取り下げるどころか、今まで賦課していた分も含めて”撤廃”なんていう屈辱を受け入れるのか?

中国に最初から勝ち目はないんじゃよ。米国との関係を見誤ってはいかん。

勝てないのはみんな分かってると思うんですけど、それなら貿易戦争を始めた理由が尚更分からないんですよね…。

現時点ではKudlow氏の言葉が全てですので、中国側に弁解の余地はありません。中国がどのような譲歩を希望しているかに関わらず、米国が求める約束を速やかに実施する必要があります。3カ月では短すぎると判断し、1月1日からの90日間という期間設定がなされたのかもしれません。

つまり中国の言い分は聞き入れないってことね。ヤバすぎだろ…。

でも、それが「態度の改善」なんだとボクは思いました!反省してる様子をキチンと見せて、アメリカに許してもらう方がいいと思います!

どこまでやれば許してもらえるのかが分からないなんてのは、もう対等な関係とは1ミリも言えない状況だね。はっきり言って中国は米国の軍門に下ってると思うよ。南シナ海どころじゃない。今は国内の世論を抑えるのに精一杯ってところだろう。

中国の降伏であり敗戦との見方も

ネットユーザーも、今回の結果はトランプ大統領が優勢って言ってます!中国次第で結果が変わるって。

そこは俺も同意だ。ただそれで中国側が納得してるのか?という部分については大いに疑問を持ちたい。

完全に降伏する一歩手前なのでは、という意見も。

譲歩どころか降伏だね。中国の”敗戦”と言ってもいいかもしれない。メンツで動いてる中国社会としては致命的な成果だろう。習近平もいよいよここまでか?

貿易問題で合意できても、人権や領土など別の場所に飛び火してるので意味がないとの声もあります!

肝心の知的財産権とサイバー攻撃の話はどうなった?中国はどうやって米国に再発防止を確約するんだ?自動車関税を0%にしても次の課題が待っているだけだ。永遠に終わらない”課題”がな…。

トランプ大統領が習さんに反省文を書かせて、結局ダメ出しして、90日の猶予をやるからもう1回書いてこいと言ってるのでは、という見方も。

鬼教官と一兵卒の関係かな。やっぱ中国に発言権はないみたいだね。

50あるうち1つの関門を突破したので、残り49も頑張れと言ってる人もいます!

米国が中国の態度改善を認めるまでには”長い道のり”が待っていることは自ずと理解できますが、中国はそれに向けての第1歩を踏み出したに過ぎません。中国の態度が日々改善していく様子を米国政府も歓迎するでしょうが、猶予期間は90日とさほど長くはありません。中国がどこまで進むことができるかが焦点です。

猶予期間を過ぎても、改善項目を全部クリアできなかったら?

トランプ政権の意向が全てです。中国が改善すべき項目を全てこなせたとトランプ氏が判断すれば、追加関税の発動は当面の間凍結するという決定が下される可能性もあります。改善の度合いにもよりますが、トランプ氏を十分に納得させられる内容であれば歓迎されるでしょう。

そこまでやって、やっと”凍結”なのか…。果てしなく長い道のりだな。中国はもう米国の手のひらの上でコロッコロだ。まあ日本は見て見ぬフリするしかないだろう。

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