6月のG20で一時的に休戦したとされていた米中貿易戦争ですが、長くは続かなかったようです。トランプ氏が閣議で中国にいつでも追加関税を発動することができると述べ、中国に合意を迫る考えを表明しました。これにより米国株式市場は下落に転じています。米国の経済指標が堅調だったこともトランプ氏の方針を後押しすることになります。
トランプ氏、自分が望めば中国製品に追加関税課すことは可能
7/17(水) 1:55配信 Bloomberg(ブルームバーグ): トランプ米大統領は16日、自分が望めば中国からの輸入品に追加関税を課すことができるとあらためて述べた。大統領は先月の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて中国の習近平国家主席と会談した際に貿易戦争の「休戦」で合意し、中国製品への追加関税発動を先送りすると表明していた。
トランプ大統領はホワイトハウスで開いた閣議で発言した。これを受け、米株は下落した。
大統領は「対中関税に関しては、われわれが望めばまだやれることは多い。われわれが望むなら、3250億ドル(約35兆1800億円)相当に別途関税を課すことができる」と発言。「したがって、われわれは取引について中国と話している。中国は過去の合意を破るべきではなかった」と語った。
ムニューシン米財務長官は15日、自身とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が今週、中国側と電話協議を行う見込みであり、生産的な話し合いができれば訪中する可能性があると述べた。
トランプ大統領は今週、米中の貿易問題に関するツイッター投稿で再び中国に圧力を加え始めた。15日のツイートでは、対中関税が中国経済を締め付けているのは意図した通りだとの考えを示唆した。
原題:Trump Says He Could Impose More China Tariffs If He Wants (2)(抜粋)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190717-96127391-bloom_st-bus_all
米中の休戦は長くは続かない
米中休戦とは何だったのかwww
追加関税の話は、当面棚上げにするはずでは?
その”当面”がたったの3週間弱だったというだけの話だろう。
中国が合意に応じる姿勢を見せていませんので、トランプ氏が合意を促すためにいつでも追加関税3250億ドル分を発動できると述べました。農産物を購入する約束も果たしておらずトランプ氏を落胆させています。原文はこちらになります。
Trump Says He Could Impose More China Tariffs If He Wants
2019年7月17日 1:17 JSTMnuchin and Lighthizer due to speak with China officials
Trump has complained China not ramping up U.S. farm purchasesPresident Donald Trump reiterated that he could impose additional tariffs on Chinese imports if he wants, after promising to hold off on more duties in a trade-war truce he reached with China’s Xi Jinping last month.
Stocks fell from a record after Trump made the remarks at a cabinet meeting July 16 at the White House.
“We have a long way to go as far as tariffs where China is concerned, if we want. We have another $325 billion we can put a tariff on, if we want,” Trump said. “So, we’re talking to China about a deal, but I wish they didn’t break the deal that we had.”
…
“We have a long way”の部分の和訳がおかしいような気もするけどね。まあいいか。
トランプ大統領の英語、難しいです・・・。直訳すると「私は彼らが約束を破らなかったことを望んでいます」という風になってしまいます!
つまり破るべきではなかったと。私は中国が約束を守るべきだったという表現になるわけだ。
これに先立ち財務長官のMnuchin氏が電話会談を経て訪中する可能性について述べていましたが、それとは関係なく追加関税を課すことも考えられます。
5月の繰り返しじゃないか…。中国が農産品を購入するという約束を守らなかったことに対する制裁なのか?
そうだと思います!トランプ大統領は、合意を守らせるために制裁するんですよね?安倍首相も、韓国に約束を守らせるために制裁しました!
中国の素行は愚かしいのう。指導者失格の烙印を押されるべきじゃよ。
農産品を購入しないと、食糧価格の高騰で中国民にも不満が広がりそうですからね…。習近平は方向性を見失っていると思います。
Huaweiへの制裁を維持する法案も提出される
これと時を同じくして、上下両院の複数議員が中国のHuaweiへの制裁を維持する法案を提出しました。Entity listからHuaweiの除外を禁じることに加え、Huaweiとの取引を望む米企業への免除を議会が認めないようにするとしています。
米上下両院議員、ファーウェイ規制維持法案を提出
7/17(水) 4:40配信 ロイター[ワシントン 16日 ロイター] – 米上下両院の議員らが16日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]に対する厳しい制裁を維持する法案を提出した。
ファーウェイを巡ってはトランプ米大統領が制裁を緩和すると発表したことを受け、懸念が広がっている。
法案は上下両院の承認なしに商務省の禁輸措置対象リストからファーウェイを除外することを禁じるほか、ファーウェイとの取引を望む米企業に与える免除を議会に認めさせないようにするもの。
法案は上下両院とも共和・民主双方の複数の議員が共同提出者となっている。
中国外務省の耿爽報道官は17日の会見で、米国は速やかにファーウェイに対する「抑圧」をやめるべきだと指摘。米国の議員は「冷戦時代の考え方に固執」し、中国の発展を抑え込もうとしており、そのような行動は「米国の国家的なイメージに深刻なダメージを与える」と述べた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190717-00000016-reut-cn
トランプの動きとリンクしてるわけか。
えっ?緩和するって言ったのは、トランプ大統領ですよね?
私の考えではトランプ氏はHuaweiへの制裁を緩和していません。安全保障上の問題がない場合には取引を容認する姿勢を見せていましたが、それは米企業の動きを追認したこと以上の意味は持たないからです。Huaweiは引き続きentity listに掲載されていますが、今回の法案提出で除外を明確に禁じる方針を明らかにしました。
そういうことだよな。トランプの発言を曲解したマスコミの責任だと思う。
やっぱり、メディアのウソだったんですね・・・。もう信用できません!
しかしこの文面で考えると、安全保障上の問題があってもなくても取引できなくなるかのように読み取れるけどね。議会が認めないだけで取引ができなくなるんだろ?
米企業に与えるとされる免除の詳細は不明ですが、Huaweiとの取引については厳しく制限されることになります。トランプ氏は最初からHuaweiをentity listから除外する考えを持っていませんが、その方針をより確かなものにすることが目的と言えるかもしれません。
先月末のG19…G20からわずか20日あまりで米中貿易戦争もファーウェイ制裁も再開されることになるね。中国は翻弄されまくってパニック状態じゃないか?
首脳会談をしても、何も変わらないなんて・・・。習さんの立場がなくなります!
文在寅の影に隠れて目立ってないが習近平もなかなかの素人外交ぶりを発揮してると思うね。明らかに勝ち目がないのに追加関税に関税で報復したり、ほとんど関係のないカナダ関係者を拘束したりと対応が後手後手だ。トランプのやり方を恐れているのがよく分かるよ。
米国は経済指標も堅調に推移、中国は経済減速
ネットユーザーは、追加関税を発動しても、アメリカへの影響は小さいと言ってます!利下げをすれば株価市場は保てるし、ドンドンやるべき、中国を安心させないことが重要だって。その一方で、トランプ大統領への皮肉もいくつか書かれてました・・・。
米国のいくつかの経済指標が発表されましたが、堅調に推移していることが明らかになっています。トランプ氏の対中関税を示唆した発言の他に、Federal Reserve Boardの発言も株価に影響しています。原文は省略します。
米国株が反落、対中追加関税にトランプ氏言及
7/17(水) 5:54配信 Bloomberg(ブルームバーグ): 16日の米株式相場は反落。前日に終値ベースで史上最高値を更新した主要3株価指数は、いずれも下げた。中国への追加関税賦課はあり得るとトランプ米大統領が述べ、貿易摩擦が未解決であることを投資家にあらためて意識させた。米国債は反落。
S&P500種株価指数は6営業日ぶりに下落。原油安を背景にエネルギー銘柄が下げた。テクノロジー大手は反トラスト問題を巡り、米議会の追及に直面した。ゴールドマン・サックス・グループは4-6月決算が予想を上回ったことを好感して上昇。JPモルガン・チェースは序盤の下げから持ち直し、上昇して引けた。
S&P500種株価指数は前日比0.3%安の3004.04。ダウ工業株30種平均は23.53ドル(0.1%)安の27335.63ドル。ナスダック総合指数は0.4%低下。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.10%。
ニューヨーク原油先物相場は大幅続落。イランから米国との協議にオープンな姿勢の示唆があったと、ポンペオ米国務長官が述べ、緊張緩和への期待が広がった。またトランプ大統領が、自分が望めば中国に追加関税を課すことができると発言したため、需要懸念が再燃した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は1.96ドル(3.3%)安の1バレル=57.62ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は2.13ドル安の64.35ドル。
ニューヨーク金先物相場は反落。中国経済の減速兆候よりも、予想以上に堅調な6月の米小売売上高や米国債利回り上昇の方が大きく影響した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.2%安の1オンス=1411.20ドル。
米10年債利回りは朝方、米経済指標の堅調を受けて大きく上昇。その後、米金融当局は不確実性が高い中で「適切に行動する」とのパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受けて、上げ幅を縮小した。
(以下略)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190717-10466950-bloom_st-bus_all
ほうほう。なるほどね。米国は対中攻勢に向けて準備万端という様子だ。株価は下がったとはいえダウ平均は27,000の大台より上、経済指標は順調だしFRBカードも残しているときた。切れる札がいくつもある絶好のタイミングで対中関税について触れた。勝負を仕掛けるわけだ。
中国は、5月以降株価が全然上がってないですよね・・・。パッとしないし、経済もドンドン減速してます!
習近平にこの苦境を乗り切る手立てはあるのか?農産品を大人しく買い込んで合意に応じるべきだと思うけどね。アップルが有機ELを調達するために中国BOEを採用するかどうかという報道があったが、いざとなればジャパンディスプレイの液晶に逃げることもできるからな。
それが、JDIさんは有機ELの量産技術も確立させたみたいです!だから、韓国だけでなく、中国も必要としなくなるかもしれないんです!
マジで?後で確認しておくわ。それが理想ではあるよな。アップルも早急に韓国だけでなく中国からの脱却を目指してもらいたいものだ。
グーグルさんのピクセルは、カメラ機能がすごいみたいですね!大手ネットサイトで記事が出ていて、読みました。
素晴らしいね。米中貿易戦争、そして日韓貿易戦争の勝者が誰になるかを占ううえで大切な話だと思う。
中国が農産品購入の約束などを守るかが今後の焦点となります。財務長官のMnuchin氏が述べる中国との通商協議と同時並行で追加関税についても検討が進むかと思います。中国に残された選択肢は数少ないと言えるでしょう。