米中の第1段階の合意に向けた協議とは裏腹に、中国が対米の報復関税をWTOに申請したことが明らかになりました。金額は24億ドルとされています。前政権のオバマ氏の時代になされた相殺関税措置が不当であり、それに対抗するためとしています。WTOの紛争処理機関が28日に開催する会合で取り上げられる可能性があります。
中国、年2600億円の対米報復関税をWTOに申請-28日の協議求める
10/22(火) 14:37配信 Bloomberg(ブルームバーグ): 中国は米国に対する年24億ドル(約2600億円)相当の報復関税を求め、世界貿易機関(WTO)に協議を申し立てた。米国による7年前からの相殺関税は不当だと主張している。
WTOの紛争処理機関(DSB)が28日開催する次回会合で、この問題を取り上げるよう中国が要請したことがWTOのウェブサイトに公表された文書で分かった。報復関税は米国のWTOルール違反継続に対応するためだと中国側は文書の中で説明している。
米政府はオバマ前政権時代に感熱紙や圧力管、台所の棚などで中国に対する相殺関税措置を発動した。
原題:China Seeks $2.4 Billion in Trade Countermeasures Against U.S.(抜粋)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191022-22657801-bloom_st-bus_all
比較的小さな規模の報復関税
はい後頭部殴りきたー。中国も韓国とやってることが大差ないな…。
後頭部殴りって、何ですか?
今までうまくいっていたと思ったのに急に強硬姿勢に転じることを、韓国が裏切られたかのような言い方で後頭部を殴られた!という言い方をすることをもじっただけだ。
「後頭部 殴る 韓国」 カチャカチャカチャカチャ・・カチャン!!
キーボード演出久々に見たww 最近面倒でやってなかっただろ?
黒井さんがヘンな事を言ってる時だけ、使うようにしようと思います!でも、実際に韓国ではよく使われる表現みたいですね・・・。ヘンじゃなかったです。
一言余計だと言ってるだろww “後頭部殴り”は特に日本に何かをされた時に使うようなことが多いね。日本は韓国の味方のはずだ!なのに強硬措置を講じるのはおかしい!裏切りだ!というようなニュアンスで使う。
こちらの記事ですが、中国が求めている関税の規模は24億ドルと比較的小さなものとなります。報復関税であると明言されている点と、第1段階の合意に向けた協議がなされる過程での決定という点の2つが注目されるかと思います。原文はこちらです。
China Seeks $2.4 Billion in Trade Countermeasures Against U.S.
2019年10月21日 19:22 JSTChina is seeking $2.4 billion in trade countermeasures against the U.S. in a seven-year-old case it lodged with the World Trade Organization.
…
英語版の記事の続きを見てみたけど、ほぼ内容は一緒だね。合意との関わりについて何か書かれてるかどうかを見たかったんだけど。
そうみたいですね・・・。トランプ大統領は、怒ると思います!
読者に説明しておくと、我々は今ブルームバーグ英語版の有料会員に登録している。最初の3カ月間なら月6ドルで読める。会員登録なしだと無料で読めるのは1~2記事だったと思う。3カ月が経過する前に購読を続けるかどうかを決めるつもりだ。
ワシも登録しておるぞ。米国の報道は英語で入手せねばいかん。
えっ?じゃあ、3カ月で購読をやめない方がいいですか?急に高くなっちゃうから、契約解除する方向だったんですけど・・・。
こらwww 仮に解除した場合はワトソン君に内容を教えるわけにいかなくなる。つまりここで話す内容にも制限がかかるんだ。もし本気で購読解除する場合は理由を3つ書いてくれ。俺と有能さんの承認が得られれば解除しても構わない。
私は予め承認します。購読を続けるかどうかは皆さんの意思を尊重します。
中国は香港行政長官の更迭を検討、マレーシアでも新たな動き
えっ?そう言われると、逆に解除するとまずいような気がしてきました・・・。
硬軟織り交ぜた対応だと思ってくれ。俺も最終的にはワトソン君の意思を尊重する。というかいつ購読始めたんだっけ?そろそろじゃないか?
後でメールを確認します!
ちょうどそのブルームバーグの英語版でBreakingが表示された。マレーシアがゴールドマンを訴えている件で進展があったらしい。
Penalty of Just $2 Billion Over 1MDB
2019年10月23日 10:25 JSTPrime minister aims for deal this year to make good on pledge
Asian nation seeks compensation separate from bank’s DOJ talksAgain and again, Malaysia has publicly demanded Goldman Sachs pay an eye-popping $7.5 billion for its role in the 1MDB scandal. But privately, Malaysian negotiators are considering settling for a fraction of that.
Representatives for Malaysia have discussed figures of around $2 billion to $3 billion in talks with the Wall Street bank, according to people with knowledge of the matter. Though a final deal may diverge from that range, it shows what negotiators for the country may be willing to accept. Simultaneously, Malaysian prosecutors are trying to turn up the pressure by pushing for Goldman’s criminal case to be heard at the country’s High Court.
…
どういう内容なんですか?続きを全部読んだんですけど、誰かに解説してほしい気分です!
DOJというのは“Department of Justice”の略で、米国の司法省のことだ。あとは頑張って自力で読み進めてほしい。そこまで難しい内容じゃない。
マレーシアの件も皆さんにお任せすることにします。私からは逆に中国と香港の関係について1つ取り上げます。Bloombergでも報道されていますが、偏りを防ぐためにReutersの記事を採用します。
中国、林鄭・香港行政長官の更迭を検討 後任は「暫定」就任=FT
10/23(水) 6:21配信 ロイター[23日 ロイター] – 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は関係筋の情報として、中国が香港の林鄭月娥行政長官を更迭し、暫定の行政長官を据えることを検討していると報じた。
香港では、中国本土への容疑者の引き渡しを可能とする逃亡犯条例の改正案をきっかけに6月半ばに始まった抗議デモが激化。林鄭長官は、中国による締め付け強化を懸念する抗議者からの非難に直面している。
FTによると、中国当局者らは、暴力に屈したと受け止められることがないよう、香港情勢が安定化してから最終的な決定を下したい意向。
中国の習近平国家主席が林鄭氏の更迭を決定した場合、後任は3月までに任命され、林鄭長官の任期である2022年まで在任するという。
後任候補には、元香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)長官の陳徳霖(ノーマン・チャン)氏や、香港の財政長官や政務官を務めた唐英年(ヘンリー・タン)氏が挙がっている。
ロイターは9月初め、実業家グループとの非公開会合の録音資料に基づき、林鄭長官が選択肢があるなら辞任すると発言したと報道。これについて同長官は、政治的混乱を終わらせるために中国政府に辞任を申し出たことは一度もないと述べていた。[nL3N25U08B][nL3N25U0XJ]
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191023-00000027-reut-cn
やっぱり、辞めるんですね・・・。中国政府が、辞めさせるって事ですか?
10月に入ってからもデモは散発的に起きてるけど、ここにきての更迭というのは確かに暴力に屈したとは言えないタイミングかもね。先月の空港が事実上閉鎖状態になった時だったらそうはいかなかったが。
香港行政長官の辞任は、5大要求には入ってないし、あまり意味はない気がします。やっぱり、中国政府は香港の事はどうでもいいんだと思います!
現行政長官のLam氏が更迭となった場合、後任は来年の3月までに任命されるとしています。2022年までの短い任期のため暫定的な行政長官となるようです。
これで香港市民と中国との間に立っていたクッションがなくなって直接対峙するようなことにならないといいけどな。香港への優遇措置をやめる人権法案も早いところ上院で採決してもらわなくてはいけない。
英国のBrexitが合意なき離脱になるかどうかについて
最後にBrexitについても私から取り上げます。10月31日の合意なき離脱を防ぐために英国首相のJohnson氏がEUに文書を送りましたが、これに基づきEU加盟国が英国のBrexitを来年の1月末まで延期することを承認するようEU大統領のTusk氏が呼びかけました。
EU大統領、加盟国に英離脱延期の承認呼びかけへ
10/23(水) 8:36配信[ロンドン 22日 ロイター] – 欧州連合(EU)のトゥスク大統領は22日、ジョンソン英首相がブレグジット(EU離脱)関連法案を保留したのを受け、英以外の27加盟国にブレグジット延期を承認するよう呼びかける考えを示した。
英議会はこの日、ジョンソン首相が取りまとめた新たな離脱協定案の大枠について採決を行い、賛成329、反対299で可決。
だが、続いて行われた離脱関連法案を3日間で高速審議するための議事進行動議は賛成308、反対322の僅差で否決された。これについて、ジョンソン首相は遺憾だと述べ、「EU加盟国の意向を尋ねるつもりだ。EU加盟国が決定に至るまで、われわれはこの法案を停止する」と述べた。
トゥスク氏はこの日遅くにツイッターに投稿し、「合意なきブレグジットを回避するため、EU27加盟国に英国の延期申請を受け入れるよう呼びかけるつもりだ」と表明。
ジョンソン氏は19日に英国の法律に基づきEUに文書を送り、10月31日の離脱期日を来年1月末まで延期するよう要請。一方で、ジョンソン氏は離脱延期は望んでいないと書かれた書簡もトゥスク氏に送っている。
(以下略)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191023-00000036-reut-eurp
さてどうなるか…?これってEUの加盟国全部が承認しないといけないんだよな?となるとそれなりにハードルが高いような気もするが。
私からは以上です。関連報道があれば明日も引き続き取り上げます。
有能さん、そこで記事を区切ってもいいんですか・・・?
しかしまあ今日は世界中で色々起こりすぎだな!中国は報復関税を準備するわ、マレーシアはゴールドマンとの訴追について話を進めるし、香港では行政長官が更迭かと報道される。そして英国では合意なき離脱を避けられるかどうかの瀬戸際まで来てる。昨日の即位式までは平穏にしておこうということならこうなるのも分かるけど。
今月はあまり目立つ話題もなかったし、気付いたらもうすぐ終わりそうです!でも、来月からは大変な事になる気もします・・・。
俺は英国の件を中心に見る。合意なき離脱があるかどうかを最後まで見極めようと思う。ワトソン君には香港とマレーシアの件を頼んだ。
黒井さん、分かりました!