米中通商協議を経た第1段階の合意がなされました。15日に迫っていた追加関税の発動は見送られ、さらに一部の関税が引き下げられることになりましたが、第3弾までの2,500億ドル分の製品に対する25%の関税はそのまま維持されることになります。中国が合意内容を履行しない場合、追加の関税措置を発動する用意があるとの警告も発しています。中国側が求めた関税の即時撤廃は受け入れられなかったようです。
米中が「第一段階」通商合意、関税発動猶予 米農産物購入拡大へ
12/14(土) 1:58配信 ロイター[北京/ワシントン 13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、米中が「第一段階」の通商合意に到達し、15日に予定していた対中追加関税の発動を見送ると明らかにした。発動猶予と引き換えに中国は米農産物の購入を拡大していくと強調。さらに第二段階の合意に向けた交渉を直ちに開始すると表明した。
トランプ氏はツイッターで「米中は非常に大規模な第一段階協定で合意した。中国は多大な構造的変革の実施や農産物、エネルギー・製造業製品などの大量購入で合意した」と述べた。
米国は1600億ドル相当の中国製品に対する関税発動を見送るとともに、1200億ドル相当の製品に対する関税を従来の15%から7.5%に引き下げる。同時に2500億ドル相当の製品については25%の関税を維持する。
一方、中国は2017年の購入実績額である240億ドルを基準とし、向こう2年間で米国産の農産物を320億ドル追加購入する方向で合意。さらに製造業製品やエネルギー、サービスの購入も増やす。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、中国が年500億ドルの農産物購入を目指すと約束したと明言した。また中国の購入には特定の対象や目標があるものの、公表すると市場を歪める恐れがあるため、公表はしないとした。
トランプ氏も中国が購入する米農産物の金額は500億ドル相当に達する公算が大きいと指摘。さらに第二段階の合意に向け残りの関税を交渉のカードに利用する考えを示した。中国は次の交渉を直ちに開始することを望んでおり、自分も同意見だと語った。
こうした中、米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は、中国が第一段階の通商合意の条件を履行しない場合、米国は関税を含む措置を講じると警告。合意を巡って不和が生じ解決が不可能になれば「何らかの措置が取られる。合意条件を履行させる手段として関税措置が取られる可能性もある」と述べた。[nL4N28N3RD]
(以下略)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191214-00000000-reut-cn
中国が農産物を含む多くの製品を購入することを約束
あれ?やっぱり、関税は発動するんですか?
中国が約束を守らなければだろ?そのために大部分の関税は維持したし、守らない姿勢を少しでも見せればまた関税合戦になるわけだ。思っていたよりはずっといい合意だと思うよ。
そうですね。トランプ氏が求める合意内容に至ったかと思います。中国が農産物の購入のみならず、多くの産業にわたる製品の購入を増やすと明言した点が評価されたようです。
農産物だけで500億ドル、それ以外にも数百億ドルで総合計は10兆円を突破しそうだね。しかも関税の大部分は維持と。
大部分と言っても、いいんですか?
これまで発動されていた関税のうち、25%の関税となっていた2,500億ドル分の製品についてはそのまま維持されます。1,200億ドル相当の製品に対する15%の関税は今年の9月に発動されましたが、この税率が7.5%まで引き下げられることになります。
まあそういうわけだ。要するに今年5月のファーウェイ制裁と同時期に出てきた関税についてはノータッチだ。米国が譲歩したのは9月分だけという話だね。
だから、第1段階なんですね・・・。すごく納得しました!
歓迎されるべき合意じゃな。中国は約束を守らねばいかん。二度目は許されんぞ。
国益に沿った合意を必ず実現させるトランプ政権の手法には舌を巻きますね…。わが国の首相官邸や外務省にも同じ手法を学ばせなければなりません。
米国が引き下げた関税は第4弾発動分のみ
黒井さんがまとめてくれた「予定表」に、その事が書いてあったんです。9月1日に、15%の関税が発動したって。
この部分だね。該当する前後の箇所だけ抜き出す。つくづく今年の初めからまとめてこなかったことが悔やまれる。
【2019年後半の中国と韓国の危機まとめ】
・8月2日:日本が韓国ホワイト国除外を閣議決定する
・8月22日:韓国が日本とのGSOMIAを破棄すると宣言する
・8月24日:北朝鮮がミサイルを2発発射する
・8月28日:日本が韓国ホワイト国除外を施行する
・8月29日:韓国最高裁がサムスン副会長の二審判決を破棄し差し戻す
・8月31日:韓国で油類税引き下げ措置の期限が切れる
・9月1日:米国が対中国関税1,120億ドル分を発動する(15%)
・9月1日:香港国際空港への交通網をパンクさせるデモが行なわれる
・9月6日:日本製鉄に対する韓国資産売却命令の猶予期限が切れる
・9月8日:米国でヒュンダイ自動車の運搬船が転覆する
・9月9日:北朝鮮が建国記念日を迎える
・9月9日:韓国GMが史上初の全体ストライキを実施する
・9月9日:韓国文在寅がチョグクの法相指名を強行する
・9月10日:北朝鮮がミサイルを2発発射する
・9月10日:韓国GMの研究開発法人も全体ストライキを実施する
・・・
1120億ドルが1200億ドルに増えたのは、どうしてですか?
品目でカウントしてるからじゃない?金額は多少の変動があるんだと思う。当時の日経新聞の記事を読んでみたけど、9月に発動したのは第4弾の一部という話だったね。
米、対中関税「第4弾」9月1日に発動 正式に通知
2019/8/31 6:28【ワシントン】トランプ米政権は30日、中国製品への制裁関税「第4弾」を9月1日に発動すると正式に通知した。家電や衣料品など約1100億ドル(約12兆円)分に15%の関税を上乗せする。中国も即座に米国の農産品や大豆などに報復措置を打つ構えだ。二大経済大国による関税合戦は一段と激しくなり、世界経済の大きな重荷となる。
米税関・国境取締局(CBP)が同日、米東部時間1日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)以降に通関した中国製品から15%の追加関税を徴収すると表明した。米通商代表部(USTR)も30日付の官報に掲載した。
1日に関税をかけるのは腕時計型端末「スマートウオッチ」や半導体メモリーなどデジタル家電関連のほか、衣服や靴などアパレル用品。消費財を中心に3243品目が対象となる。中国も米国と同時刻に5~10%の報復関税を米国製品にかける予定だ。
米国はスマートフォンやノートパソコンなど1600億ドル分への発動を12月15日に先送りした。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49254670R30C19A8000000/
要するに米国が譲歩したのは事実上第4弾だけで、第1から第3弾までは1ミリも譲歩してないことになるわけだ。中国の理想とは程遠い結果だと思うよ。
中国当局も合意を優先したものと思われます。トランプ氏は合意に前向きでしたので、中国が態度を改善させるかどうかが常に焦点となっていました。今後中国が態度を急変させて合意事項を守らない姿勢を明らかにすれば、関税は再び発動されます。
細かく見ていくと、全然平気だと思いました。この内容なら、ボクはトランプ大統領を支持できます!トランプ大統領、やっぱり頼りになります!
株価も高値が一服してやれやれ一件落着…という雰囲気なんだが、それで今年1年が締めくくられるかというとそれも少し甘い気がする。あと2週間あるからな。もうひと波乱ありそうな気配なんだよ。
確かに、まだ年末には少し早いですよね?ボクは、明日クリスマスが来るような気がしてたんですけど、再来週だと知って絶望的になりました・・・。
たった10日も待てないのかよww
トランプ氏は数週間以内に弾劾裁判に直面か
トランプ氏にとっての現時点での主要な話題はこちらです。下院本会議でトランプ氏の弾劾訴追案が来週にも可決されれば、実際に弾劾裁判が始まることになります。
下院委、大統領弾劾訴追案を可決 トランプ氏「でっちあげ」と非難
12/14(土) 2:09配信 ロイター[ワシントン 13日 ロイター] – 米下院司法委員会は13日、トランプ大統領弾劾訴追案を巡る採決を実施し、権力乱用と議会妨害の弾劾条項を賛成多数で可決した。トランプ大統領は弾劾手続きは「でっちあげ」とし、上院での審理が長引いても構わないとの立場示した。
同案は来週にも野党民主党が多数を占める下院本会議で採決に掛けられ、可決される公算が大きい。その後、数週間以内に上院で弾劾裁判が開始される見通し。
下院司法委の承認を受けトランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し「米国には極めて悲しい事態となったが、私自身にとっては政治的に好都合だ」とし、自身の支持率は上昇したと主張。「弾劾はでっちあげで、偽物だ」と非難した。
その上で、上院での審理が短期的なものになろうと、長期的なものになろうと自分自身はオープンであるとし、「内部告発者を見てみたいため、審理が長期化したとしても構わない。内部告発者は詐欺師だ」と述べた。
ウクライナに野党・民主党のバイデン前副大統領に関する調査を要求したとされる疑惑について、トランプ氏は繰り返し否定。この日も「何も問題はなかった。こうした無意味なことに弾劾手続きを利用するのは米国の恥だ」と述べた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191214-00000004-reut-eurp
一難去ってまた一難、とはこのことだな。むしろこの件があるからこそ中国との合意を急いだのかもね。
トランプ大統領、大丈夫なんでしょうか・・・?弾劾裁判が始まるのは、初めてですよね?
弾劾調査の対象となった歴代の大統領はAndrew Johnson氏、Richard Nixon氏、Bill Clinton氏に続きこれで4人となります。上院の弾劾裁判で無罪を勝ち取れば選挙戦にも有利に働くと考えられています。有罪判決を受けた大統領はこれまで存在しません。
へー!確かに弾劾された米国の大統領っていないよね。ニクソン元大統領は自分から辞めたということだし。トランプも史上初の事態になりたくないだろうから必死で食い下がるだろう。確かに中国と貿易戦争をしてる場合じゃないような気もする。
トランプ大統領も、ムン大統領と同じように、意地悪な人達に足を引っ張られてるんですね・・・。応援したいです!
文在寅と一緒にするなww
来週も議会での重要法案の採決が予定されています。引き続き最新情報に目を通してください。中国との合意が確実に実行されるかどうかも確認してください。
中国側の発言も見よってことだな。俺はそっちをやろう。来週は国防権限法成立と本予算可決の2大テーマが中心になると思う。ワトソン君は明日使う中国経済のネタを探してほしい。
分かりました!