米国政府が半導体製造装置の中国向け輸出を阻止  1億5,000万ドル分の機器の輸出が取り消しに

オランダの半導体製造企業ASMLが機器を中国向けに販売するために、オランダ政府から販売のための許諾を得ていた問題で、米国政府の機密情報提供により許諾の更新が停止されました。それにより約1億5,000万ドル分の機器の中国への輸出を阻止することに成功しました。本件に関わったとされる関係者は特に回答をしていません。

米国、オランダASMLの半導体技術の中国向け売却を阻止-ロイター
1/6(月) 17:26配信 Bloomberg

 (ブルームバーグ): 米政府はオランダの半導体メーカー、ASMLの技術を中国が取得することを阻止するために機密情報をオランダ政府に伝えたと、ロイター通信が事情に詳しい匿名の関係者の話を基に報じた。

 オランダ政府が先進機器を中国の顧客に販売するライセンスをASMLに付与した2018年から、米国の取り組みが始まったと、事情に詳しい関係者2人がロイターに語ったという。米国は販売を阻止できるかどうかを検討し、オランダ当局者と少なくとも4回の協議を行ったと関係者3人がロイターに述べた。

 ロイターによると、国家安全保障担当の大統領補佐官だったチャールズ・クッパーマン氏がASMLの技術を中国が取得した場合の影響に関する機密文書をオランダのルッテ首相に見せたと、元米当局者が述べた。オランダ政府はそのすぐ後に、ASMLの輸出ライセンスを更新しないことを決め、1億5000万ドル(約160億円)の機器は出荷されなかった。

 ルッテ首相の報道官とホワイトハウスはロイターへのコメントを控えた。クッパーマン氏はロイターのコメント要請に応答しなかった。

原題:U.S. Pushed to Block Dutch Chipmaker Tech Sale to China: Reuters(抜粋)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200106-99160212-bloom_st-bus_all

安全保障上の面を考慮し輸出は阻止される

意外な話題が出てきたな。オランダの半導体メーカーの機器の輸出が規制されたという話か?

ASMLって、名前だけ聞いた事があります!戦略物資を作ってる企業の1つですよね?

原題ではChipmakerとされていますが、正確には半導体の装置を製造する企業です。世界中の主要なChipmakerの80%が顧客とされており、半導体産業に欠かせない存在となっています。中国への精密機器販売をするための許諾をオランダ政府から2018年に得ましたが、米国からの情報提供により輸出は阻止されることになりました。

オランダ政府はすげえまともだな。さすが王国なだけある。ドイツやフランスとはこの点が全然違うよね。

オランダって、王様がいるんですか?

ワトソン君は立憲君主国について調べたはずだろ?その中で欧州の立憲君主国についても当然学習したはずだ。オランダ、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ノルウェー、ベルギーという錚々たる王国の数々を頭に叩き込まなければいけないね。

そんなに多かったんですね!イギリスしか見てませんでした・・・。

トランプの様子を見てて思ったけど、やはり共和制には限界があると思う。トランプだって数年前まではただの企業家で政治は素人同然だったというのに、大統領選に勝利したというだけであまりにも権限を持ちすぎてしまうと思ったね。

中国への輸出規模は1億5,000万ドル分とされていましたが、これらの機器については許諾が更新されなかったことで出荷が阻止されました。ASMLの核心技術を中国に渡すことが安全保障上の問題につながる恐れがあると判断されたようです。

俺の話流された~ww

黒井さん、アメリカはまともな国です!中国に厳しくしてるからです。日本も、アメリカを見習いましょう!

トランプ氏は素晴らしい首脳じゃよ。すべきことをしておる。天晴れじゃ。米国を脅かす不届き者を野放しにしてはならんぞ。

最も極端な選択肢を選んでしまったのが吉と出るか凶と出るか、が重要ですからね…。何事もなければいいですが。

昨年11月の時点では承認が下りないことを明らかにせず

この件に関して原文のReutersの報道にも目を通してください。一部を抜粋します。

Trump administration pressed Dutch hard to cancel China chip-equipment sale: sources
January 6, 2020 3:10 PM

WASHINGTON/AMSTERDAM/SAN FRANCISCO (Reuters) – The Trump administration mounted an extensive campaign to block the sale of Dutch chip manufacturing technology to China, with Secretary of State Mike Pompeo lobbying the Netherlands government and White House officials sharing a classified intelligence report with the country’s Prime Minister, people familiar with the effort told Reuters.

The high-level push, which has not previously been reported, demonstrates the importance the White House places on preventing China from getting hold of a machine required to make the world’s fastest microprocessors. It also shows the challenges facing the U.S. government’s largely unilateral efforts to stem the flow of advanced technology to China.

https://www.reuters.com/article/us-asml-holding-usa-china-insight/trump-administration-pressed-dutch-hard-to-cancel-china-chip-equipment-sale-sources-idUSKBN1Z50HN

なが~い記事だな…。全部読むのに時間がかかった。だが重要なキーワードが出てきたね。

ボクは、まだ途中です!大事なキーワードって何ですか?

“リソグラフィ”のことだ。ワトソン君ならすぐ分かるだろ?

分かりました!フォトレジストを使ったEUV工程の事ですよね?戦略物資ですね・・・。

機器の出荷遅延については昨年から報道はされていたものの、当時は理由は明確にされず許諾を得られるのを待っているとしていました。今回の報道が事実であれば、最初から承認が下りないことを知りながら公表をしなかった可能性が高まります。

なるほどね。そして結局出荷が遅延したまま禁止されてしまったと。このことって日本では報道されてるかな?

調べた限りでは、去年11月の日経新聞さんの報道で止まってますね・・・。

ASML、中国納入を保留
次世代半導体製造装置 米の規制懸念か

2019/11/7付
日本経済新聞 朝刊

 【台北】半導体製造装置世界大手のオランダASMLが、半導体の性能を飛躍的に高める次世代装置の中国顧客への納入を保留していることが、部品などを供給するサプライヤー関係者の話で分かった。次世代通信規格「5G」対応で重要になる技術で、ハイテク分野の覇権を巡る米中摩擦が激化するなか、米国の規制を懸念したとみられる。高度な半導体の内製化を目指す中国に逆風になりそうだ。

(以下略)

https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=2&n_m_code=032&ng=DGKKZO51875300W9A101C1FFE000

“保留”とは書いてるけど、事実上の停止だよね。中国も下りない許可をいつまでも待ってるわけにもいかないだろう。これって中国の5G通信戦略にとっては致命的じゃないかな?

だから、アメリカのおかげで、中国は追い詰められてると思います!アメリカはまともな国です!

分かった分かったww イラン情勢は一旦ほかして経済ネタに集中しようかね。その方が俺もいいと思う。

輸出先はHuawei傘下のSMICという半導体製造企業だと明かされています。Huaweiへの制裁とも考えられます。米国製の部品が25%以上を占めない場合には輸出を規制することは難しく、今回も事前調査では米国の技術が含まれる割合は25%未満とされていましたが、オランダ政府が自主的に許諾を取り下げたために結果的に輸出は阻止されることになりました。

オランダがまともすぎてオランダに行きたい。風車とチューリップを見に行こうかな。

ドイツやフランスと、全然違いますね・・・。オランダは、親日だと思います!

中国が5G通信での覇権争いに負けるかどうかについて

ネットユーザーの反応を見てるんですけど、その話は去年の日経新聞さんでもう見た(ARさん)、という反応しかありませんでした・・・。ほとんど誰も関心を持ってないみたいです。

さっきの日経新聞では“保留”としかなってなかったけどね。有料会員部分を見てもそうだ。当時はオランダ側が米国に配慮して自主的に保留にしているという論調だったよ。今回のは具体的に米国とオランダの当局が4回もやり取りをした結果出てきた結論としてだから、内容は一緒でも背景が全然違うよね。

アメリカとの話し合いがあった事は、日経新聞さんにも書かれてませんでした・・・。

ドラえもんで例えると、チャイアンがオラン君におい!オラン!半導体技術よこせ!と言いながらライセンスを付与させて輸出させようとしたけど、オラン君はトラえもんに遠慮しているという体でなかなか輸出をしなかった。だが実際にはオラン君はトラえもんとちゃっかり4回も協議をしていて、最初から輸出する気はなかったというわけだ。

誰ですか?

すまん適当なキャラクターを作ったww オランダ=オラン君ということで。

でも、何となく状況は分かりました!じゃあ、ネットユーザーは全然当てにならないですね・・・。そのコメントに、30人も賛同してる人がいました!

中国のコメント部隊の印象操作も複雑化してきてるのかもね。日経で報道された内容だから読まなくていい!読むな!ということかもしれない。中国にとって間違いなく都合が悪い話だからね。

中国は、5G通信の覇権争いで負けるのでは?半導体製造装置がないと、何もできませんよね?

この点に関しては継続調査としようか。中国が何も手を打たないはずがないから、自社で内製化するのかどうか、あるいは韓国のサムスンから半導体製造装置を横流ししてもらうかなどの可能性について調べてほしい。俺も調べておく。

サムスンは、怪しいと思います!横流しをしてるかどうかを、調べてみます!

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