中国のCATLが2023年2月に一部の電気自動車(EV)メーカーにバッテリーの「値下げ計画」を提示した。

計画はバッテリーの主要原料である炭酸リチウムの価格が高騰していた当時に発表され、CATLは今後3年間にわたり一部のバッテリーを炭酸リチウム1トン当たり20万元(約380万円)の価格で決済する計画を立てた。ただしEVメーカーは、同社からバッテリーの8割を調達することを条件とされている。

この情報が報じられた23年2月当時、中国では炭酸リチウムの価格が1トン当たり44万元(約850万円)にまで高騰していた。しかしこの計画発表後炭酸リチウム価格が急落し始め、4月6日時点で1トン当たりの価格は21万6000元(約420万円)まで下がっている。

中国メディア「澎湃新聞(The Paper)」の取材に応じた業界関係者は、EVメーカーがCATLの提示した「値下げ計画」の条件で契約する可能性が低いと指摘している。業界関係者は炭酸リチウム価格の底がまだ見えない状況下で、バッテリーの8割をCATLから調達しなければならない条件も厳しすぎると述べた。

一方中堅車載電池メーカーである孚能科技の王瑀会長は、EV振興団体「中国電動汽車百人会」のフォーラムで、炭酸リチウム価格が年内に1トン当たり10万元(約190万円)以下まで下落する可能性があるとの見通しを示している。

コメント欄では以下のような意見があった。

・この記事では、リチウム価格が暴落した理由についての考察が不足している。供給量が増えたか、需要が減ったかについて調査してほしい。

・中国ではEV車購入の補助金が減り、中古市場が増えバブルが弾けそう。充電中の発火事故が多発しているため、購入者が減り続けることが懸念される。

・リチウムは意外と豊富であり、採取が面倒くさいだけ。海水中に含まれているため、淡水化プラントから採取できるようになれば、EVもガソリン車並みに低価格化できる。

・日産はEV電池高騰による車両本体の値上げを行ったばかり。車両価格下落に反映されるまで売れなくなる可能性がある。

・中国は一斉にEV車に移行して欲しい。EUのEV政策は中国のためではないが、揺り戻しも辞さない構え。

・一喜一憂しても、世界の電動化は変わらない。大局の潮流は脱炭素。自動車産業は日本の最後の砦であり、他にまともにドルを稼げる産業は少ない。

・中国が一斉に生産をEVに舵を切った後、各国が梯子を外すと面白い。

・リチウム価格が下がって良かった。これで性能相応の値段になって、EVが売れるのではないか。

・ガソリン車と価格が逆転する日も近いかもしれない。

(黒井)

中国のリチウム価格暴落、CATLの車載バッテリー「値下げ計画」立ち消えか
https://news.yahoo.co.jp/articles/dbe457c14bc4acc48b3fdf04b9aa860c13b6f914

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