韓国のリウム美術館で、ある大学生が海外有名アーティストの作品を食べてしまった。男性はマウリツィオ・カテラン個人展「ＷＥ」に展示された作品『コメディアン』の壁に貼り付けられたバナナを食べ、皮を再び壁に貼り付けておいたという。
この作品は実際のバナナをテープで貼り付けたもので、２～３日に１回ずつバナナを交換するという仕組みである。
男性は美術館に尋ねられ、なぜそのような行動をしたのかと問われると、「朝食を食べずに来てお腹がすいたのでそうした」と答えた。男性はソウル大学美学科に在籍している。
美術館側は男性に対して別途の損害賠償請求はしないことに決めたが、作品に触れないように注意するように呼びかけた。
ただ、この作品は過去にもパフォーマンスアーティストによって食べられたことがあり、その際には新しいバナナに交換されたが、人々が集まり過ぎたため、展示が中断されたこともある。
この作品は2019年に米国マイアミで開催された「アートバーゼル」に初めて登場し、12万ドルで売れたという話題作である。しかし、今回の事件によって、作品が注目を集めることになった。
コメント欄では以下のような意見があった。
・確信犯的な行為で、空腹というのは冗談で仕込みの可能性もあるかもしれない。一見キッチュなものやローファイなものも学んで輪郭を獲得すれば、面白がれるくらいになると思う。
・バナナを貼り付けるとなんか良いねは、壁のデザインやインテリアであって芸術の域に達しているとは認識できない。現代アートにお金を払うお金持ちは、ちょっとバグってきてるよね。
・展示品のバナナを食べるという行為自体も、過去の展示会のパクリかもしれない。普通は食べないであろうバナナにスプレー缶やペンキ等の液体を塗っている可能性もある。
・食べるまでが一つのアートとしての作品として意図したのかもしれない。しかし、創造的でないものをアートと言い張る主張は変だと思う。人を感動させたり驚かせたりするもの以外はただの自己満足であり芸術ではない。
・芸術品が投資対象になるのは芸術家として収入源になるので助かる部分もあるかもしれないが、芸術=説明ありきor見た人の感性に丸投げという風潮はとても嫌いだ。
・作品が傷つけられたら厳正な対応すべきだと思う。もし、ハプニングも含めて作品だということであれば、「美術品を傷つけてもこの程度の処分で済む」なんて悪い認識を広めてしまうのでこの作品の展示自体を許す訳にはいかない。
・この作品は、バナナを貼るという方法をマニュアル化したものに価値をもたせたアートで、物自体に価値はないので食べられても問題はない。３つ限定で販売したことで価値を高め、こんなものがアートって意味わからんなって風刺を含めた作品だ。
有名芸術家の作品のバナナ食べた大学生…「お腹がすいたので」＝韓国
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd86cea553dd2b773c7263f43b3e69d053165bd2
