・宏光MINI EVは中国の超小型電気自動車(EV)で、格安価格と小型ボディが特徴です。
・2022年末以降、宏光MINI EVの販売台数は減少傾向にあり、2023年1~4月の販売台数は前年同期比26.5%減となりました。
・中国の小型NEVセダン市場全体も落ち込んでおり、宏光MINI EVには競合する車種も存在しています。
一台あたりの利益が1,700円ちょっとね。
うん、そんなこったろうと思ったし、結構初期からこの事は指摘していたよな。
50万円の中国激安EV「宏光MINI」ブーム終えんか。3月の販売44%減 https://t.co/fafuDT3u1s
— simesaba0141/MJ号 (@simesaba0141) May 26, 2023
宏光MINI EVは、中国の自動車メーカーである上汽通用五菱汽車(SGMW)によって販売されている超小型電気自動車(EV)です。2020年7月に市場に投入され、格安価格と小型ボディの特徴から、中国の新エネルギー車市場でトップの地位を獲得しました。宏光MINI EVは超小型EVブームを巻き起こし、「神車」とも称されました。公式発表によると、最高月間販売台数は5万600台であり、28カ月連続でNEV販売台数ランキングの1位を維持していました。
しかし、2022年末以降から宏光MINI EVの販売台数は減少しています。2023年1~4月の販売台数は、前年同期比26.5%減の8万7900台でした。特に3月の販売台数は、前年同月比で44.8%減という大きな落ち込みを記録しました。
中国の自動車市場全体も楽観視できない状況です。中国で「A00クラス」と呼ばれる小型NEVセダンの販売台数は、2023年1~3月期に前年同期比55.1%減の13万1000台という、全クラスで最大の落ち込みを示しました。小型NEVへの需要は冷え込みつつあります。
さらに、宏光MINI EVには競合する車種も多数存在します。吉利汽車(Geely Automobile)の「熊猫mini」や長安汽車(Changan Automobile)の「Lumin」、BYDの「海鴎」などがその例です。
日本経済新聞によると、名古屋大学が宏光MINI EVを分解・調査した結果、SGMWがコスト削減のためにエネルギー回収システムを採用せず、寿命が短いインバーターと安価なコンシューマー向け半導体を採用していたことが判明しました。それでも、車全体の基本コストは2万6900元(約53万円)に達し、1台あたりの利益はわずか88元(約1730円)でした。財通証券(Caitong Securities)の別の試算では、宏光MINI EVの1台当たりの粗利益率は2~3%程度とされています。
なお、上記の金額は2023年5月24日時点での為替レート(1元=約19.7円)で計算されたものです。
コメント欄の意見:
kdhさん
宏光MINI EVに競合する車種が増えているが、同じメーカーから缤果という車種がリリースされており、そちらに需要が流れている可能性がある。asuさん
安価なBEVは便利だが、製品の寿命やリサイクルについても考慮すべきであり、環境負荷を最小限に抑えることが重要。>>>>>さん
宏光MINI EVにはメーカー保証が付いており、価格を考えれば十分なのではないかとの意見。ddttbbさん
安価な商品や安いだけの商品は長続きしない傾向があるため、十分な品質を持つ商品を選ぶべきだとの意見。geqさん
中国ではNEVに対する優遇策があるが、実際の宏光MINI EVは回生機能もなく、利益もほとんどない可能性があり、クレジット制度に高額な負担がかかっている可能性がある。tokさん
装備を最低限にして手軽にレンタルやリサイクルできるようなビジネスモデルがあれば成功するかもしれないが、日本の保安規制の関係上難しい。どうなのかなさん
宏光MINI EVは安価なEVとして話題を集めたが、理解されていない側面もあり、EVの利用目的によって有益さが変わるとの意見。tosさん
記事中に紹介されたBYDの「海鴎」は実際にはシーガルという車種であり、価格も異なるため、記事の信憑性に疑問がある。hirさん
宏光MINI EVはエコとは言えず、廃車後に有害物質が流出する可能性があり、環境への悪影響が懸念される。db_さん
宏光MINI EVの利益が非常に少なく、車を頻繁に買い替えないことを考えると異常な利益率であるとの指摘。