- パリ五輪組織委に不正疑惑、家宅捜索
- パリ大会は安全面や予算などの課題が山積
- 東京五輪の影響もあり、開幕に暗雲漂う
パリ五輪・パラリンピック組織委員会が不正の疑いで家宅捜索を受け、2024年のパリ大会に暗雲が漂っています。組織委は潔白を主張していますが、東京五輪での汚職事件が国際的な衝撃を引き起こしたことから、捜査の進展が注目されています。
捜査はパリ郊外の組織委本部や関連組織に対して行われました。具体的な内容は明らかにされていませんが、組織委が過去に発注した事業に関連して公金横領や便宜供与、違法利得などがあったかどうかが調査されています。捜査は仏汚職防止機構（AFA）の調査が発端となり、2022年から進行しています。また、17年からの継続案件も含まれています。
組織委は疑惑に対して反発し、わずかな不正もなかったと主張しています。国際オリンピック委員会（IOC）は捜査結果を待つ姿勢を示しています。
報道によれば、五輪組織委が捜査の対象になるのは初めてではなく、東京大会でも汚職事件が摘発されたことが伝えられています。
不正疑惑だけでなく、パリ大会はさまざまな課題を抱えています。開会式はセーヌ川を舞台にスタジアム外で開催される予定であり、これまでの夏季大会とは異なる形式となります。しかし、パリは東京に比べて狭いため、60万人の大観衆が押し寄せる見込みであり、テロの脅威や交通の問題など安全面に不安があります。
物価の上昇により、大会に必要な費用も膨らんでいます。フランスの会計検査院は予算見積もりの甘さを指摘し、予算緊縮の必要性を報告書で示しています。また、ロシアと同盟国ベラルーシの選手についても参加の可否が決まっておらず、開幕までに解決すべき課題が山積しています。
