- 中国大学生6000人が軍への入隊志願、失業率20％超が背景
- 就職難に直面する大学生と中国軍の待遇改善が一致
- 軍への入隊を考える若者増加、国に奉仕する意識と安定性を求める
中国では大学生が軍隊への入隊を志願する動きが増えており、その背景には20％超の失業率があります。中国の都市部に住む16歳から24歳の失業率は、2021年におよそ2倍の20.8％に上昇しています。この失業率の上昇は、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年に比べて増加しており、中国経済の回復が順調ではないことや中小企業の採用の慎重さが要因として考えられます。
中国軍は現在、ハイテク化を進めるために高学歴の人材を確保したいというニーズがあります。そのため、就職難に直面する大学生と中国軍の思惑が一致し、軍への入隊が注目されています。中国軍は待遇改善策を実施しており、給与の引き上げなどを行って若者の関心を引きつけています。今年は高校生と大学生の新規採用枠を10％増やしているほか、地方の大学でも入隊を呼びかけるイベントが開催されています。
若者が軍への入隊を考える背景には、国に奉仕する意識や安定した職業の希望があります。一部の学生は国のために身を捧げることに意義を見出し、危険を伴う軍への入隊に前向きな考えを持っています。中国軍も人材確保のために待遇改善や意義の伝達に努めており、就職難を抱える大学生とのニーズの一致が入隊志願の増加につながっていると言えます。
