中国の債務問題が金融危機を引き起こす可能性
By Reshma Kapadia
中国の不動産開発業者が再び苦境に立たされ、債務危機への懸念が再燃している。しかし、経済が低迷し、家計や企業の信頼が低下する中、中国債務ウォッチャーであるAutonomous… pic.twitter.com/RufElpM9jf
— Podkayne Podkayne (@PPodkayne) August 28, 2023
中国の債務問題が金融危機を引き起こす可能性
By Reshma Kapadia
中国の不動産開発業者が再び苦境に立たされ、債務危機への懸念が再燃している。しかし、経済が低迷し、家計や企業の信頼が低下する中、中国債務ウォッチャーであるAutonomous Researchのシニアアナリスト、シャーリーン・チュー氏は、初めて広範な金融危機が発生する材料が揃ったと懸念している。
フィッチ・レーティングスの元アナリストであるチュウは、中国の不透明な銀行システムやあらゆる債務を理解する上で欠かせない情報源となっている。私たちは、中国が “リーマン “の危機に瀕しているのかどうか、そして、中国を苦境から救うための簡単な解決策がないと彼女が考える理由について話した。
✅中国の経済状況は、他の困難な時期に比べてどの程度悪いのでしょうか？
マクロ経済情勢は、1970年代の改革開放以降、かつてないほど悪化している。不動産セクターの活動の崩壊のような一つの問題だけではありません。循環的かつ構造的な問題で、輸出の低迷、信用問題、そして地方政府です。地方政府はこれまで、活動を下支えするために借金をするように言われ、中国の成長に重要な貢献をしてきましたが、今年は『暗黙の債務負担』を管理することに注力しています。要するに、中央政府が圧力をかけてくるので、これ以上借り入れはできないと言っているのだ。
✅なぜ中国政府は地方政府を救済できないのか？
中央政府の債務残高の対GDP比は約25％から30％であり、彼らにはそれを実行する余地があることは間違いない。しかし、そうすることに消極的なのだ。中央政府のバランスシートを可能な限り無傷に保ちたいのだ。デベロッパーや信託商品を救済するためにバランスシートを活用すれば、（将来的な支援の）余地は少なくなる。この点については、数年前から断固として主張している。
✅現在の経済状況が過去と異なる点は他にありますか？
信認の問題は、これほどの規模に直面したのは非常に久しぶりのことだ。そして、3月に米国の地方銀行で見られたように、信用は金融セクターにとって非常に重要です。今後数ヶ月の間に私たちが直面する本当のリスクは、マクロ経済の状況が改善されない場合、そして私は改善されないと思いますが、そうなれば私たちは信用問題から抜け出せなくなります。ある時点から金融セクターにも波及し、信託会社ではなく銀行預金に預けていた方が安心だと言われるようになるのでしょうか。
そうなると、信託だけでなく、投資商品も突然、誰もがお金を返してほしいと言うので、商品をロールオーバーできない状況に陥る可能性がある。中栄国際信託は基本的に、新しい商品を発行することが難しくなったと述べている。このようなシャドークレジット（影の信用取引）の信頼が問題を引き起こす危険性があるのです。
✅中国は、米国の地方銀行が今春シリコンバレー銀行で経験したような金融恐慌に脆弱なのだろうか？
銀行預金のように、ほとんどの投資商品を自由に換金できるわけではない。私たちが知らないのは、最近の信託のデフォルトによって、投資家が満期時に投資をロールオーバーすることに消極的になっているかどうかということだ。もしそうなら、中龍や中志のようなデフォルトがさらに増えるだろう。もしそうでなければ、システムはかなり静かで安定している。
信用問題が金融部門に波及する最も悪質な形態は、家計や企業が銀行預金ではなく国営銀行の預金に資金を預けた方が安心だと判断し、今年初めに米国で見られたような中小銀行からの資金移動を誘発することだろう。今、このようなことは起こっていないが、以前にはなかったような材料が揃っている。
✅中国はリーマンの瞬間を迎えようとしているのか？
ここ数年の間に6つの信託会社が破綻したが、システミックな危機にはならなかった。今回がより大きな問題の引き金になるということはない。しかし、中龍はその何倍も規模が大きく、経済情勢ははるかに悪化しており、（以前は）同じような信頼性の問題はなかった。
リーマンがあっという間に広がり、（皆が）引きずり込まれたのは、銀行が他の銀行に対する信頼を失ったからだ。誰もが、他の銀行がどれだけの株式を保有していて、誰が翌日立ち行かなくなる寸前なのか知らなかった。私たちは、中国の金融機関同士のそのような信頼が失われる寸前ではない。
✅銀行が国有だからですか？
はい。
そのような事態に陥った場合、（政府は）主要なプレーヤー全員を部屋に呼び、誰も切り捨てにしないという例があります。なぜなら、彼らがそのゲームをプレイすると、システム全体に問題が発生するからだ。
もしも中国政府が銀行トップを呼び付ける程度でこの問題が解決するなら、中国は日本産輸入全面禁止になど踏み切らなかっただろう。
