- 褒めスクショを大量投稿するアカウントは、行動パターンから「自作自演」と疑われやすい要素がそろってます。
- マーケティングの世界でも「偽レビュー」「ヤラセ」は現実に問題視されている手法です。
- 見抜くコツを知れば、だまされにくくなり、健全なインフルエンサーとの付き合い方ができるようになります。
目次
はじめに
29歳インフルエンサーの男性が「9000人に奢った経験から言うと、スクショばっかり載せてるインフルエンサーは高確率で自作自演してる」と語った、という話題が出ていました。多少盛ったエピソードである可能性はありますが、「褒めスクショだらけのアカウントは怪しい」という感覚自体は、多くの人がうすうす感じていることでもあります。では、それは単なる偏見ではなく、どんな事実や傾向に裏打ちされているのでしょうか。ここでは、デジタルマーケティングやSNS運用で知られている実情をもとに、的確と言えるポイントを5つに整理して解説します。
① 褒めスクショが「不自然に均一」⇒ 文体が同じ・言い回しがコピペっぽいw
企業アカウントやインフルエンサーが、フォロワーの声としてスクリーンショットを載せること自体は、よくある手法です。問題は、そのテキストの「不自然さ」です。
- 複数人のはずなのに、語尾や絵文字のクセがほぼ同じ
- 褒め方がテンプレ的で、具体的な体験が書かれていない
- 「マジで人生変わりました」「過去イチの自己投資でした」など、大げさだけど中身がスカスカ
こういった特徴は、実際にマーケティング業界でも「自作自演レビュー」「ヤラセ口コミ」によく見られるパターンとして知られています。
本当に多くの人が褒めている場合、もっと雑な言葉や、ちょっとした不満も交じるのが自然です。それらが一切なく、「褒め一色でテンプレ文」にそろっているとき、疑われやすくなるのは当然です。
② 投稿タイミングが不自然⇒ サブ垢と本垢が秒で連携してる疑惑w
「自作自演くさいインフルエンサー」のよくある行動パターンとして、時間軸の不自然さがあります。
- キャンペーンや商品販売の直後に、褒めスクショが一気に増える
- ある時間帯だけ、複数の「褒め投稿」が集中する
- 同じアカウントにいつも決まった少数の「信者」が即リプ・即RTする
もちろん、ファンが多い人気者なら似た現象は起こりますが、フォロワー数やエンゲージメントの規模と合っていない「異様な速さと密度」は、マーケティングでも「不自然なブースト」としてチェックされるポイントです。
サブ垢を複数持っている人なら、時間を合わせて一斉に投稿することで、外から見える「勢い」を作り出すことができます。これは実際に宣伝業界で問題になっている「ステマ」「水増しブースト」と構造が同じです。
「9000人に奢った男」がこれを見抜きやすいのは、多くの人とリアルに会って会話し、本当の評判や口コミの温度感に触れてきたからだとも考えられます。
③ 「批判ゼロ」の世界はありえない⇒ ネガティブが一切見えないのは操作のサイン!?
どんなサービスや講座、発信にも、合う人と合わない人がいます。
それにもかかわらず、タイムラインを見てもネガティブな声が一切見当たらず、「最高!」「神すぎる!」のオンパレードになっている場合、いくつかの可能性があります。
- 批判的なリプや引用RTを即ブロック・即削除している
- 検索されにくいようにキーワードをコントロールしている
- そもそも褒め声の多くがサブ垢や協力者による投稿
現実のサービス評価では、「満点レビューばかり」よりも「やや辛口も混じる4点台の評価」のほうが信用されるということが、さまざまなレビューサイトの傾向として知られています。
にもかかわらず、タイムラインが100%ポジティブで埋め尽くされている場合、「見せている情報が編集されている」「そもそも演出された声が多い」という見方をされても仕方ないのです。
④ リアルな人間関係の裏付けがない⇒ オフラインでの評判とギャップがデカいw
「9000人に奢った」という話が盛りすぎかどうかは置いておくとして、オフラインで多くの人と会っている人ほど、オンラインの評価とのギャップに敏感になります。
例えば、
- リアルで会った人たちから、そのインフルエンサーの名前がほとんど出てこない
- 業界内の信頼できる人の間では、別の評価(ヤバい噂)が共有されている
- 「スクショほどには満足していない」という生の声を個別に聞いている
といった状況があると、「タイムライン上の絶賛ムード」と「現場の温度感」の差に気づきます。
実際、マーケティングでも「SNS上のバズ」と「売上」や「リピート率」が必ずしも比例しないことはよく知られた事実です。
もし本当に圧倒的に支持されているなら、
- オフラインのコミュニティやイベントでも名前が挙がる
- 第三者が自発的に紹介してくれる
といった「自発的な推薦」が増えるはずです。自分で作ったスクショに頼りきりな時点で、その裏付けが薄い可能性があります。
⑤ 「社会的証明」を悪用している⇒ 心理テクニックとしては定番ですw
褒めスクショを並べる行為自体は、心理学でいう「社会的証明(ソーシャルプルーフ)」を利用した、ごく一般的な手法です。
- みんなが褒めている ⇒ きっと良いものだろう
- こんなに感謝されている ⇒ 参加しないと損かも
という感情を誘発し、申込みやフォローを増やすのが狙いです。
問題は、それを「実在するユーザーの声」ではなく「サブ垢や仕込み」で水増ししている場合です。これは、宣伝やレビューの世界ではコンプライアンス上もアウトになりうる手法として、各プラットフォームが規約で禁止したり、摘発したりしています。
つまり、「褒めスクショばかり載せているインフルエンサーは、自作自演の可能性が高い」という見方は、単なる感情論ではなく、実際に存在する問題行為と構造的にほぼ同じという意味で「意外と的確」なのです。
質疑応答コーナー
セイジ
ぶっちゃけ、スクショ自作自演してても結果出してれば別に良くね?って思う人もいそうなんすか??
プロ先生
そう感じる人がいるのも分かりますが、「結果さえ出ていれば何でもあり」は危険です。偽の実績や偽の口コミで人を集めると、期待値だけがふくらんで、あとで「思ってたのと違う」と感じる人が増えます。その結果、返金トラブルや炎上が起きて、結局は本人のブランドも信用も失われます。
セイジ
見抜く側としては、完璧に見分けるのってムリっすよね??
プロ先生
おっしゃる通り、「100%見抜く」はプロでも難しいです。ただ、先ほどのチェックポイントを意識すると、リスクの高い相手を避ける確率はかなり上げられます。特に情報発信の内容が具体的かどうか、他者からの紹介や推薦が多面的に存在するかといった点を見ると、だいぶ違います。
セイジ
じゃあ、ちゃんとしたインフルエンサーはどうやって信用を積み上げていけばいいんすかますね
プロ先生
まっとうなインフルエンサーができるのは、「急に大勢から絶賛されている風」を作るより、地道に信頼を積み上げることです。時間はかかりますが、そうして得た口コミや推薦はサブ垢では再現できない重みがあります。長く続けるほど、その差ははっきり出てきますよ。
まとめ
- 褒めスクショだらけのアカウントには、「文体」「タイミング」「多様性」の面で不自然さがないか要チェックです。
- ヤラセや自作自演は、心理テクニックとしては定番でも、長期的には信頼とブランドを削るハイリスク行為です。
- 違和感を覚えたら即信じず、一度立ち止まって情報の裏側を考える習慣をつけることで、自分の時間とお金を守れます。


























