- 中国大学生の就職難と大学院生の増加が深刻化。
- 政府は高齢者の再就職を奨励し、労働力不足に対応。
- 大学生の過剰供給と若年失業者の増加が人口減少とのアンバランスを引き起こす。
中国では、就職できない大学卒業生の数が増えており、大学院生の数も急増しています。一方で、政府は高齢者の再就職を奨励しています。このような状況が起きている背景には、いくつかの要因が考えられます。
まず、中国では大学進学率が非常に高くなっています。学歴社会の影響もあり、都市部では「大学に進学しないなんてあり得ない」とまで言われています。そのため、大学進学者数が増え続けており、大学新卒者数も増加しています。
しかし、経済の停滞やパンデミックの影響により、就職市場は厳しい状況にあります。若年者の失業率が高くなっており、大学卒業生の中には就職難を避けるために大学院進学を選択する人も増えています。ただし、大学院生の増加も就職難の解決策とはなっておらず、むしろ大学院修了者数が大卒者数を上回る状況となっています。
このような状況において、政府は高齢者の再就職を奨励しています。中国では人口の高齢化が進行しており、労働力不足や人口減少への危機感が存在しています。若年高齢者（60歳から69歳まで）の再就職を促し、彼らの知識や経験を活用することで労働力不足を一部解消しようとしています。
このような状況下で、大学生と若年失業者の数が増え続ける一方で、労働力不足や人口減少が問題視されるというアンバランスな状態が生じています。大学生の過剰供給や就職難が社会的な不安を引き起こす可能性も指摘されています。
