- 中学時代の「立ち位置」がその後の人間関係のテンプレになりやすいです。
- 「陽キャのルール」だけが正解だと思い込むと、コミュ力の伸びしろを自分で潰してしまいます。
- 学歴や過去より、「今からどう練習するか」で人付き合いは十分巻き返せます。
目次
はじめに
29歳インフルエンサーの男性が「9000人に奢った経験からいうと、真のコミュ障は中学時代のコンプレックスを引きずって、高校で不登校→受験失敗→高卒で詰みかけてる」と語った、という話題がありました。表現はかなり極端で煽りも強いですが、「中学時代のこじれが、その後の人間関係や自己イメージに長く影響する」という点は、心理学や教育現場の知見とも重なる部分が多いです。
もちろん全員がそうではないですけど、あえてショッキングな言葉にしているからこそ見えてくる、意外とガチな“事実”もあります。ここでは、その中から5つ整理してみます。
① 中学時代のキャラが「一生モノの役割」になりがち問題w
中学くらいの時期は、クラス内でのポジションがほぼ固定されやすいです。
- いじられ役
- お笑い担当
- 目立たないモブ枠
- 優等生でいじりづらい人
こうした「役割」が一度できると、周りも自分もそのイメージに縛られます。
そして怖いのは、環境が変わっても自分だけが“元の役割”を持ち歩いてしまうことです。
本当は高校や大学に行けば、周りはあなたの中学時代なんて知りません。それなのに、
「どうせ俺はまたモブだし…」
「女子と話したら笑われるやつっしょw」
と、誰もそんな扱いをしていないのに自分で自分を「元のポジション」に戻してしまうことが起こります。
インフルエンサーの言う「真のコミュ障」は、こうした自己イメージの固定化を指している面が強いです。
中学時代のラベリングが、20代になっても心の中で生き続けてしまうのは、実際によくあるパターンです。
② 「陽キャのルール」だけが正解だと信じ込んでしまう罠
発言の中にある「陽キャたちが中学生になって学んでたこと」という表現。
たとえば、次のようなスキルを指していそうです。
- 初対面の相手にテンション高めで話しかける
- ノリといじりで場を回す
- その場の空気を読んで瞬時にリアクションする
これらは確かに「陽キャ的コミュ力」です。ただしコミュニケーションの正解は1種類ではないのに、「これができない=人間関係終わり」と思い込んでしまう人が多いです。
その結果、
- 静かに話すタイプの聞き上手
- 一対一でじっくり話すのが得意
- 文章やチャットの方が伝えるのが上手
といった自分なりのスタイルを育てる前に、諦めモードになってしまうことがあります。
「陽キャのルール」を“唯一の教科書”として崇拝している限り、
うまく振る舞えない自分=失敗作
という自己評価に行きつきやすくなります。
これが、インフルエンサーが指摘する「固執」の正体に近いです。
③ コンプレックスが強すぎて「練習の場」に出ていけない
コミュ力は生まれつきだけでなく、場数とフィードバックでかなり変わります。
しかし、次のような思考になってしまうと、練習のチャンスを自分で潰しがちです。
- 「また笑われたらどうしよう…」⇒行かない
- 「どうせ浮くに決まってる…」⇒話さない
- 「傷つくのもう嫌だし…」⇒人間関係を切る
その結果、
高校で不登校気味になる → 受験も手につかない → 進学で選択肢が狭まる
というルートにつながる人もいます。
ここで大事なのは、
「だから不登校や学歴が悪い」という話では全くない
という点です。
問題は、「傷つきたくない」→「何もしない」→「さらに自信が落ちる」というループです。
インフルエンサーの過激な言い回しの裏には、このループへの警鐘が含まれていると解釈できます。
④ 「高卒で人生詰み」ではなく、「思考停止で詰みかける」が近い
元の言葉では「高卒で人生詰みかけてる」とかなり強い表現が使われています。
ですが実際には、最終学歴そのものよりも、「自分はもう終わっている」と思い込んでしまうことの方が危険です。
- 「俺なんかが今さら挑戦してもムダ」
- 「学歴ないし、コミュ力もないし、詰んでる」
- 「失敗したら笑われるし、動かない方がマシ」
こうした言葉を、他人よりも先に自分が自分に向けてしまうと、
挑戦の機会ごとシャットアウトされます。
現実には、
- 20代後半から接客業や営業でコミュ力を鍛えた人
- 職業訓練や専門スクールで技術を身につけた人
- オンラインコミュニティで人間関係を作り直した人
など、そこから巻き返した例は山ほどあります。
「高卒だから詰み」ではなく、「もう無理だ」と思い込んで何も試さないことが、詰みの一歩手前だと言えます。
⑤ 「真のコミュ障」は“才能ゼロ”ではなく、“アップデートを止めた状態”
「真のコミュ障」という言葉は、
「生まれつきどうしようもない人」
というニュアンスで使われがちです。
しかし、多くの場合は「アップデートを止めた状態」に近いです。
- 過去の失敗エピソードを何度も再生して、自分を縛る
- 恥をかくくらいなら、最初から関わらないと決めてしまう
- 「どうせ無理」の一言で、試行錯誤を打ち切る
これらはすべて「やり方を変える」「場を変える」チャンスを放棄している状態です。
逆に言えば、
- 少人数・一対一から練習する
- オンライン・オフラインを組み合わせて人と関わる
- 「うまく話す」より「相手の話を聞いて質問する」を意識する
といった小さなアップデートを続けることで、「真のコミュ障認定」から抜け出していく人も多いです。
インフルエンサーの発言は過激ですが、
「中学のイメージにしがみついたまま、アップデートを止めると、そりゃしんどくなるよ」
というメッセージだととらえると、かなり的確な指摘になってきます。
質疑応答コーナー
セイジ
中学時代ぼっちだったら、もう陽キャ側には絶対行けないってことっすか??
プロ先生
「陽キャ側」という一区切りで考えない方がいいです。テンション高めでわいわいするタイプになれ、という意味なら、無理に目指さなくても大丈夫です。むしろ「自分なりに安心して話せるスタイル」を見つける方が現実的で、結果的に人間関係も安定します。中学のポジションは、ただの過去の一例にすぎません。今の環境で、少しずつ練習していけば十分変わります。
セイジ
友人が高校で不登校ぎみだったんすけど、これってやっぱコミュ力的に詰んでるってことなんすか??
プロ先生
不登校の経験とコミュ力の「将来の限界」はイコールではありません。当時は環境が合わなかったり、メンタルが追いつかなかったりと事情があったはずです。それは「今後ずっと人と関われない」という宣告ではないです。むしろ、その経験から「しんどい環境を避けたい」「自分のペースを大事にしたい」という学びを得ている人も多いです。
セイジ
20代後半からコミュ力鍛え直すなら、どこから始めるのがコスパいい感じっすかね??
プロ先生
おすすめは「少人数」「目的がはっきりしている場」「一対一」の3つを意識することです。いきなり大人数の飲み会で「場を回せ」と言われるとハードモードですが、小さい場でのやりとりを積み重ねると、自然とコミュ力は底上げされます。
まとめ
- 中学のポジションにしがみつくと、自己イメージが固まりすぎて「真のコミュ障モード」に入りやすいです。
- 「陽キャのルールだけが正解」と思い込むほど、自分なりのコミュスタイルを育てるチャンスを逃してしまいます。
- 学歴や過去より、「今からどう練習するか」をアップデートし続けることで、20代後半からでも十分巻き返せます。
過激な言葉にドキッとした人ほど、実はまだまだ伸びしろだらけです。「昔の自分の役割」をそっと置いて、今日から少しずつアップデートしていきますか。






















