- パートナー選びで重視されるのは「経済力」や「家事・育児への姿勢」などで、「共通の趣味(寿司好き等)」の重みは低下傾向です。
- 初デートの人気はカフェ等の会話重視。寿司が“最強”という根拠は見当たりません。
- 「成約率・成婚率」は定義がバラバラ。広告で出すなら分子・分母の明示が必須です。
目次
はじめに
「8000人に奢った経験からいうと、寿司が日本一うまい。寿司好きってだけで結婚できる確率上がるし、おれの相談所は寿司デートが成約率高い」――そんな断言、パンチは強いですが、エビデンスは弱いです。恋愛・婚活は“場の魔法”に左右されがちですが、社会統計や業界ガイドライン、衛生・アレルギーの公的情報を合わせて眺めると、話はだいぶ違って見えてきます。というわけで反論を5つ、データでスパッと提示します!
■反論1:「寿司好き=結婚確率UP」じゃない! 重視されるのは“趣味”より生活実務スキルだ!!
ポイント:独身者が結婚相手に求める条件は、男女ともまず「人柄」。そのうえで男性は相手の経済力、女性は相手の家事・育児の能力や姿勢を重視する割合が上昇。一方、「共通の趣味」を重視する女性は低下という長期トレンドが出ています。寿司が好きかどうかより、家計や家事・育児に向き合う姿勢が“結婚確率”を左右しやすいのが実態です。
- 「趣味が合う=成婚に直結」は思い込み。公的調査は、趣味より生活実務・価値観の一致が重視されていると示します。
■反論2:「初デートは寿司が最強」説はデータとズレ! “成約率が高い”のは会話が弾むカフェ系だw
ポイント:大規模ユーザー調査では、初デートの“あり”1位はカフェ・喫茶店。居酒屋や一般的レストランが続きます。寿司は高単価・提供テンポ・会話のしやすさ・好みの幅の面でハードルが上がりがち。初対面では“落ち着いて話しやすい”“メニューの選択肢が広い”業態が好まれます。
- 「高級=成功」ではない。心理的安全性と会話のしやすさが評価され、昼帯カフェが最も好印象という結果。
■反論3:寿司は“誰にでも万能”じゃない! アレルギー表示・生食リスク・宗教配慮で外すケースも普通!!
ポイント:日本の食物アレルギー表示制度では、えび・かに・小麦・そば・卵・乳・落花生・くるみが「特定原材料(義務表示)」で、2025年からはくるみが完全施行。ただし外食は原則として表示義務の対象外です。寿司はえび・かに・小麦(醤油)などに触れる機会もあり、相手の体質次第では配慮が必須。加えて生食はアニサキスによる食中毒の主因の一つとして注意喚起され続けています。万人向けの“デート最適解”とは言い切れません。
- 義務表示は外食に適用外が基本。知らずに避けたい食材に触れるリスクがあるので、初対面での寿司指定は賢くないことも。
- 厚労省も生食と関連するアニサキス食中毒に注意喚起。
■反論4:「うちの相談所は寿司デートだと成約率が高い」←その“成約率”、定義は何? 分子と分母を出してから言おう!
ポイント:結婚相手紹介サービス業界では、「成婚率」や「成約率」の算定方法に統一規格がなく、各社定義がまちまち。業界の認証ガイドラインは、実績数値を広告に使う際は“分子・分母の意味を併記せよ”と明記しています。つまり「寿司のとき成約率が高い」と言うなら、成約(何を指す?)/母数(全面会?第一印象?)/期間/対象属性を提示してはじめて比較可能。横断的な第三者データ(例:IBJの白書)は“寿司デートが最強”といった所見を示していません。
- 「うちは成約率が高い」は定義次第でいくらでも上下。公正を期すなら式と期間と対象を示すのが常識。
- 国内最大級の相談所ネットワークの白書は“寿司デート最強”なるエビデンスを特に示していません(成婚組数等は公表)。
■反論5:自己申告「8000人に奢った」では科学にならない! 相関≠因果、バイアスと交絡だらけ!!
ポイント:「奢った→うまくいった」は相関と因果の取り違えの典型。公的な統計リテラシー教材でも、相関は因果を意味しないこと、データ取得方法のバイアス(自己選択・非ランダム・属性偏り)に注意すべきことが繰り返し解説されています。奢りで相手が一時的に好意的になる“互恵性”も、持続的な関係の因果証明にはなりません。自己申告の“オレ調査”では、寿司の効果と他要因(場所・時間・相手属性・会話内容・奢り自体など)を分離できないのです。
- 統計リテラシーの基本は「相関≠因果」。方法論を満たさない大量体験談は“根拠”になりません。
【質疑応答コーナー】
セイジ
初デートで寿司に誘うの、やっぱ避けたほうが無難っすか??
プロ先生
相手の嗜好と体質が確実にわかっていればOKですが、初対面なら会話しやすいカフェや落ち着いたレストランが統計的に好印象。まずは関係の“土台”を作る場づくりが先決です。
セイジ
プロフィールに「寿司好き」って書けばマッチ増えるんすよね??
プロ先生
「趣味が合う」自体はプラスでも、結婚相手に求める条件の優先順位は“人柄・経済力・家事/育児への姿勢”など。寿司ワードは補助輪、メインエンジンにはなりにくいです。
セイジ
相談所が「成約率〇%」って出してたら信じていいんすか??
プロ先生
定義(分子・分母・期間)が明記されているかをまず確認。比較のための共通物差しがないと数字は意味を成しません。迷ったら第三者資料(白書等)や公的ガイドラインの基準をチェックっす。
まとめ
- 「寿司好き=結婚確率UP」は幻想!重視されるのは人柄・経済力・家事/育児姿勢⇒趣味の比重は低下w。
- 初デートは“会話がはかどる場”が正解!データ上はカフェ最強⇒寿司一択はリスキー。
- 数字を語るなら定義を示せ!成約率・成婚率は分子分母の併記が業界の筋。相関≠因果を忘れるな!!


















