- 飲み会参加=「運の良さ」ではなく、性格や職場文化の違いでしかないデータが多いこと
- ご機嫌バトルより「適切な自己主張」「休息」がメンタル・キャリアにプラスな研究が多いこと
- 悪口禁止どころか「安全にモヤモヤを共有する場」がメンタル安定や職場維持に役立つこと
目次
はじめに
「8000人に奢った経験から~」とドヤ顔で語るインフルエンサー男性が、「運が悪い人は飲み会サボってる」「ご機嫌バトルできない人はコミュ障になる」「悪口で盛り上がるとダルい奴認定で予後悪い」などと断言していました。言い方は勢いがありますが、よく考えるとかなり乱暴で、事実ともズレています。そこで今回は、心理学や働き方の研究など“できるだけ事実ベース”で、この主張に対する反論を5つ紹介します。感情論ではなく、落ち着いて「それ、本当?」と検証していきます。
第1の反論:「飲み会に出る=運がいい」って、ただの“選好”を運にすり替えてるだけ!?
■「運」じゃなくて、単に“外向的なだけ”問題
「飲み会によく行く人は運がいい」という言い方は、実は“外向的な人は人脈が増えやすい”という、ごく当たり前の話を盛っているだけです。
心理学では、ビッグファイブという性格特性の枠組みがよく使われますが、その中に「外向性」があります。外向性が高い人は、社交的で行動的になりやすく、人との接触も多くなります。
つまり、「飲み会に行く人」=「外向的で、そもそも人に会いに行くのが好きな人」であるケースが多く、それを「運がいいから」と表現するのは、原因を履き違えているだけです。
■飲み会に行かない=運が悪い、ではなく「別の優先順位がある」だけ
一方、飲み会を断る人も、
- 睡眠時間や健康を優先したい
- 家族やパートナーとの時間を大事にしたい
- 趣味や副業、勉強に時間を使いたい
など、別の「大事なもの」を持っていることが多いです。 これは不運でも根性なしでもなく、「価値観の違い」です。 しかも、十分な睡眠や自己研鑽は、長期的には年収やパフォーマンスにプラスに働きやすいという研究も多く報告されています。 「飲み会に出ない=運が悪い」と決めつけるのは、あまりにも視野が狭いのです。
第2の反論:「ご機嫌バトル」より“境界線を引ける人”の方が、むしろ人間関係が長続きする!?
■いつもニコニコ=好かれる、は短期戦の話
確かに、短期的にはいつも機嫌よくニコニコしている人の方が、その場の空気は良く見えます。しかし、心理学では「自己主張(アサーション)」が大事と言われています。「嫌なことは嫌」と言えない人は、ストレスをため込み、燃え尽きやすく、人間関係がこじれやすいことも知られています。
「ご機嫌バトル」という言葉は面白いですが、「常に自分の機嫌を上げ続け、ネガティブを出すな」という意味で使われるとすれば、それはアサーションと真逆の方向です。結果として、
- 本音を出せない関係になる
- 自分ばかり我慢して疲弊する
- ある日突然キレて関係が壊れる
といった、“長期的には予後不良なコミュニケーション”になりがちです。
■「ちゃんと不機嫌になれる人」の方が信頼されることも多い
一方で、「これは困ります」「今の発言はきつかったです」と、不機嫌さを適切に伝えられる人は、
- 境界線(ここから先はNG)を示せる
- 相手に具体的な修正ポイントを渡せる
- トラブルが小さいうちに対処できる
という強みがあります。 「ご機嫌バトルに勝てない人はコミュ障」というのは、むしろ逆で、「適度に不機嫌を出せない人」の方が、長期的には関係性に悩みやすいとすら言えます。
第3の反論:「悪口で盛り上がると予後悪い」←一理あるけど、“安全な愚痴”はむしろ必要なガス抜きです!
■悪口オールNGは、メンタル的にかなり無理ゲー
確かに、誰かを延々とディスるだけの飲み会は、雰囲気も悪くなりますし、誰かが離れていきやすくもなります。ここはインフルエンサー男さんの言う通り「予後悪い」と言える部分です。
ですが、「悪口は一切ダメ」「ネガティブ禁止」とすると、今度は
- 理不尽なことがあっても、誰にも言えなくなる
- 不満を抱えたまま働き続けることになる
- 結果的にストレスやうつ症状が強まる
など、メンタル面のリスクが高まります。 心理学では、信頼できる相手に自分の悩みや怒りを話すことは、ストレス軽減やメンタル安定に役立つとされています。
■「悪口」か「相談」かは、内容より“トーン”で分かれる
同じような言葉を使っていても、
- 相手を一切変えようとしない、ただの人格攻撃→消耗するだけの悪口
- 「自分はこう感じた」「どう対応すべきだろう?」と考えを整理する→建設的な相談・愚痴
と、性質がまったく違います。 「悪口で盛り上がると予後悪い」には同意しつつ、 「安全な相手に、気持ちを整理するための愚痴をこぼす」のは、むしろ予後を良くする行為 だと補足する必要があります。
第4の反論:「8000人に奢った」はサンプルの偏りMAX!? それ、ただの“飲み会好きクラスタ”の話では?
■「8000人に奢った」=「飲み会好きな層に8000人会った」だけ
本人は「8000人に奢った経験から言うと…」と断言していますが、そもそもその8000人は、
- 飲み会やイベントに足を運ぶタイプ
- インフルエンサーと絡みたい人
- ある程度、時間とお金の自由がある人
といった、かなり限られた条件を満たす人たちです。 つまり、「働き方や価値観が多様な社会の中の、特定の一部の人たち」を見ているに過ぎません。
そこから「運の悪い人は飲み会サボってる」などと一般化するのは、
「魚市場にいる人はみんな魚が好きだった!⇒人間はみんな魚が好き!」
と言っているようなもので、サンプルの偏り(バイアス)が強すぎます。
■見えていない「飲み会に来ないけど成功している人」が山ほどいる
現実には、
- ITエンジニアやクリエイターで、飲み会より個人作業を好む人
- 子育てや介護との両立で、夜の会合に出られない人
- お酒が体質的に合わない人
など、「飲み会に来ようがない/来にくい」けど、ちゃんと成果を出している人も大量に存在します。 インフルエンサー男さんの目に入っていないだけで、「飲み会参加=運の良さ」の図式は現実には成立していません。
第5の反論:「飲み会をサボる人」より「他人の選択を尊重できない人」の方が、むしろ予後悪いw
■“飲み会至上主義”は、古い職場文化の象徴でもある
最近では、多くの企業が、
- アルハラ防止
- 業務外の付き合いを強制しない
- ワークライフバランスの尊重
を掲げるようになっています。 「参加自由」「行きたい人だけで行きましょう」という流れが主流になりつつある中で、 「飲み会サボるやつは運悪い」 と決めつける態度は、価値観のアップデートに失敗していると言えます。
■他人の選択を尊重できない人は、信頼残高が減りやすい
長期的な人間関係において重要なのは、
- 相手の事情を想像できること
- 自分と違う選択も「そういう考え方もあるよね」と受け止められること
- 押しつけではなく、選択肢として提案できること
です。 「飲み会に来ない=運が悪い人間」とラベリングする人は、 「自分の価値観に従わない人を、内心見下している」 と受け取られやすく、信頼を失いやすいです。 予後が悪いのは「飲み会をサボる人」ではなく、 「人のライフスタイルにまで口を出してくる人」 の方かもしれません。
質疑応答コーナー
セイジ
「やっぱ飲み会断りまくってると、出世とか人間関係で不利になっちゃうんすか??」
プロ先生
「“断りまくる=即アウト”ではないですね。仕事での信頼は、基本的には業務の質と約束を守るかどうかで決まります。飲み会に全く行かないと、たしかに世代や職場によっては『ノリ悪いな』と思われるかもしれませんが、だからといって評価が全部吹き飛ぶわけではありません。行きたくない時は行かない、その代わり、仕事では誠実でいる。これが一番バランス良いパターンだと思いますよ。」
セイジ
「ご機嫌バトルって、やっぱやった方がいいんすか?? いつもポジティブでいた方が得っすよね??」
プロ先生
「“いつもポジティブ”を自分に強制しすぎると、逆にメンタルが削られやすいです。大事なのは、ご機嫌を演じ続けることではなくて、『自分の機嫌を自分でとる力』と『嫌なことにNOと言える力』ですね。落ち込む日があるのは普通ですし、不機嫌になる自分を責めすぎないことも大事です。ご機嫌バトルより、“自分の感情を丁寧に扱う練習”の方が、長期的には役に立ちます。」
セイジ
「悪口とか愚痴って、どこまでならOKなんすか?? 完全にやめた方がいいんすか??」
プロ先生
「ポイントは『誰に』『どのトーンで』話すかです。信頼できる友人や専門家に、『自分はこう感じてつらかった』と気持ちを整理する形で話すなら、かなり健康的なガス抜きになります。一方で、本人のいないところで延々と人格否定するのは、お互いの心を消耗させるだけですね。」
まとめ
- 飲み会参加・ご機嫌バトル・悪口ゼロで人をジャッジするのは、事実ベースでもかなり乱暴です。
- 大事なのは「自分の価値観に合った付き合い方」と「他人の選択を尊重する姿勢」です。
- 「飲み会サボるやつは運が悪いw」ではなく、「いろんな幸せの形があるよね」と言える人の方が、長期的にはよほど“予後良し”です。





























