- 「◯◯で稼げる!」話が一般層に届く頃には、すでに先行者利益はほぼ終わっていることが多いです。
- 本当に稼いでいる人ほど、人を同じ場所に押し込まず、別プラットフォームやクローズド空間に誘導します。
- その結果として、表の世界では「◯◯で稼げなかった…」体験談がバズり、次の稼げるネタの燃料になっていきます。
目次
はじめに
「◯◯で月100万!」「初心者でもスマホだけでOK!」──こうしたフレーズを、Xやまとめサイト、動画などで一度は目にしたことがあると思います。29歳の男性インフルエンサーが、フォロワー9000人に奢った経験から「『◯◯で稼げる系』の話が回ってきた時点で、次は『◯◯で稼げない系』が流行る」と語っていましたが、これはマーケティングや行動経済学の観点から見ても、かなり現実と合致している指摘です。ここでは、その背景にある事実を5つに分けて、分かりやすく解説していきます。
①:「稼げる話」が一般層まで届く頃には、旬はだいたい過ぎているw
「◯◯で稼げる!」という情報が、タイムラインや知人経由で普通の人に回ってくるタイミングは、多くの場合ブームの終盤です。
なぜなら、ビジネスや投資などの「おいしい話」は、以下の順番で浸透していくことが多いからです。
- ① 超早期:ごく一部の情報感度が高い人・業界内の人だけが知っている
- ② 成長期:コミュニティ内やクローズドな場で共有され、静かに稼ぐ人が増える
- ③ 末期:一般向けに「誰でも簡単に!」というキャッチコピーで拡散される
あなたのところに「◯◯で誰でも稼げる!」という発信が流れてくるのは、たいてい③のフェーズです。この段階では、
- 先行者はすでに十分な利益を出している
- 競合が増えすぎて単価や成果が落ちている
- プラットフォーム側の規約変更やアルゴリズム改変が始まりつつある
といったことが起きやすく、「見た時にはもう遅い」状態になりがちです。
「今から入れば間に合う!」と言われても、実際には「情報が来た時点でほぼタイムオーバー」というケースが非常に多いのですw
②:『◯◯で稼げる』と一番叫んでいるのは、実はあまり稼げていない層!?
皮肉なことに、本当に大きく稼いでいる人ほど、目立つ「稼げるアピール」をあまりしません。
理由はシンプルで、
- ・ライバルが増えると、自分の取り分が減るからです。
- ・規模が大きくなると、プラットフォームに目をつけられやすくなるからです。
- ・規約・炎上など、リスクが増えるからです。
一方で、「◯◯で稼げる!」と派手に宣伝している人は、
- すでに本体のビジネスが頭打ち
- もしくは「稼ぎ方を売るビジネス」にシフトしている
という場合が多いです。つまり、「◯◯で稼ぐ」よりも「◯◯で稼ぐ方法を売る」ほうが儲かるフェーズに入っている、ということです。
その結果、SNSやまとめサイト上は「◯◯で稼げる!」という声であふれますが、その中身を細かく見ると、実際に大きく稼いでいるのはごく一部。残りは「集客のために稼げるとアピールしている層」がかなりの割合を占める、という構図になりやすいですw
③:本当に稼いでる人は、別プラットフォームやクローズドな場に誘導する
冒頭の「29歳インフルエンサーが9000人に奢った」という話も象徴的ですが、
リアルに稼いでいる人ほど「お客さんを別の場所に連れて行く」のが上手いです。
具体的には、
- ・最初はXやショート動画など、拡散力のある場所で興味を集める
- ・そこからLINE、メルマガ、オンラインサロン、独自サイトなどへ誘導する
- ・クローズドな環境で濃いファンだけとビジネスを続ける
という流れです。
これは、1つのプラットフォームに依存しすぎるリスクを避けるためでもあります。アルゴリズムが変われば一晩で収益が激減する世界なので、
- 「いつBANされるか分からない」
- 「規約変更でビジネスモデル自体がNGになるかもしれない」
といった不安が常にあるからです。
だからこそ、「今このプラットフォームで稼げています!」とだけ言い続けるのではなく、さっさと別の場所に“自分の経済圏”を作りに行くのが、現実に稼いでいる人の共通パターンになりやすいのです。
④:ブームの後半戦で増えるのは『◯◯で稼げなかった』報告と炎上ネタw
「◯◯で稼げる!」ブームがある程度進行すると、必ずと言っていいほど次の波が来ます。
それが、「◯◯で全然稼げなかった」「◯◯はオワコン」系の発信がバズるフェーズです。
この段階では、
- ・新規参入組の多くが結果を出せず離脱する
- ・「騙された」「思っていたのと違う」という不満がSNSに溜まる
- ・暴露系・検証系のインフルエンサーがネタとして取り上げる
といった現象が起きやすくなります。
ここで大事なのは、「稼げなかった人の声」のほうが人間の感情を強く刺激するという点です。
- 怒り
- 悔しさ
- 被害者意識
「同じ思いをした人いませんか!?」という共感欲求
これらが一気に噴き出して、「◯◯はやめとけ」「◯◯は地獄だったw」といった投稿が拡散されます。結果として、「稼げる系」から「稼げない系」への話題シフトが起こり、「ああ、あのブーム終わったんだな…」という空気が形成されていきます。
⑤:『◯◯で稼げなかった』経験が、次の『別の◯◯で稼げる』ビジネスの燃料になる
さらに皮肉なのは、「◯◯で稼げなかった…」という失敗談そのものが、次のビジネスのネタになることです。
例えば、
- ・「投資Aで失敗した人向けに、本当に安全な投資Bを教えます」
- ・「副業◯◯で挫折した人のための、再チャレンジ講座」
- ・「情報商材で損した人へ、騙されないためのリテラシー講座」
といった形で、「失敗した人」をターゲットにした新しい商品・サービスが登場します。
ここで重要なのは、一度失敗した人ほど「今度こそは…」という思いが強くなり、次の情報に反応しやすくなるという人間心理です。
つまり、
- 第1波:『◯◯で稼げる!』で集客
- 第2波:『◯◯で稼げなかった…』という共感・暴露で拡散
- 第3波:『だからこそ、次は△△で稼ごう』という新しいオファー
というサイクルが、何度も形を変えながら繰り返されているのですw
この構造を知っている人からすれば、
「『◯◯で稼げる系』が流行ってきたな…」⇒「そろそろ『◯◯で稼げない系』がバズるな…」
という“フラグ”が見えてしまう、というわけです。
質疑応答コーナー
セイジ
ぶっちゃけ、「◯◯で稼げる!」って話が来たら全部スルーした方が安全ってことなんすか??
プロ先生
完全スルーとまでは言いませんが、「今から始めても間に合うのか?」をかなり慎重に見るべきだと思います。すでに大勢が参入していて、単価も落ちていて、規約も厳しくなっているなら、そこに「最後の一人」として突っ込むより、その周辺でまだ人が少ないポジションがないかを探した方が賢いです。
セイジ
本当に稼いでる人って、なんであんまり数字をドーンと公開しないんすか?? みんな自慢したくなりそうっすよね??
プロ先生
気持ちとしては自慢したい人もいると思いますが、リアルに稼いでいる人ほど「公開するデメリット」をよく知っています。プラットフォーム・同業者・アンチなど、余計な目にさらされるリスクが一気に増えますし、再現性の低い数字を出すと逆に信用を失うこともあります。
セイジ
じゃあ、自分が騙されないようにするには、どこをチェックしておくといいんすか??
プロ先生
大事なのは、次の3つです。① その人自身が「今も」その方法で稼ぎ続けているかどうか。 ② 収益の内訳で「ノウハウ販売」が占める割合が高すぎないか。 ③ リスクやデメリットをきちんと説明しているかどうか。利益の多くが「教える側」に移っているなら、「そのゲームはほぼ終盤」と判断してもいいと思いますよ。
まとめ
- ・「◯◯で稼げる!」話が自分のところまで降りてきた時点で、すでに終盤戦である可能性が高いことを覚えておくべきです。
- ・本当に稼いでいる人ほど、別プラットフォームやクローズドな場を育てており、派手な「稼げるアピール」だけを真に受けないことが大切です。
- ・「稼げなかった」声が増えたら、それは次のネタが仕込まれているサインでもあります。冷静に構造を見抜いて、自分の頭で判断できる人が、長期的には一番強いです。































