米グーグル「ChatGPTに対抗するため12,000人を解雇する」

先端技術の急速な発展によって、テクノロジー業界は大きな変革を迎えている。グーグルはこれに対応するため、1万2000人の人員削減を決定した。これによって、グーグルが長年業界をけん引してきた立場が揺らぐことになるかもしれない。

グーグルは、世界中で進む数万人規模の人員削減に直面している。先週、グーグルやアマゾンなどの労働組合に参加する現役の社員たちが会議を開き、情報交換や組合間の連携を深めるため、初めて合同の会議を行いた。

組合を取りまとめる東京管理職ユニオンの神部紅さんは、連携の重要性を強調し、「自分のことだけやっていてもダメである。グーグルのことだけやってもダメ。アマゾンのことだけやってもダメ。負けます」と語った。

グーグルの大量解雇の背景には、リモート需要の落ち着きやアメリカ経済の先行きの不透明感などがある。さらに、オープンAIが作り、世界中で話題となっている対話型AI「ChatGPT」の登場が追い打ちをかけた。

実は、この技術の元となるものはグーグルが開発していたのであるが、オープンAIが大きく先行する形になっている。

フリージャーナリストの西田宗千佳氏は、「グーグルに代替できるプラットフォーマーが出てきているかといえば、そうではない。ただ、新しい技術としてAIが出てきた結果、彼らの地位を追い落とすものが出てくるのではないかという状況が生まれている」と説明する。

グーグルトップのピチャイCEOは、大量解雇の理由を社員にメールで説明し、「今は特定の分野に人材や資本を集中させる必要がある。AIには大きなチャンスがある」と述べた。

グーグルの先端技術の研究開発チームATAPの一員だった福原志保さんは、退職を勧めるメールが届いたといいる。福原さんは、センサーを使い、手を触れずにスマホを操作するなどの先端技術の社会実装を担当していたが、今回ATAPのメンバーのほとんどが解雇の対象になった。

最後の1人となった福原さんは、解雇された同僚たちのことを思い出し、職場の雰囲気が一変したと感じている。彼女は、「誰もがやれなかったことをやってやろうみたいな雰囲気がない。それがなかったらもう前のグーグルは戻ってこない。今後どうやって良くなっていくんだろうと思いる」と語った。

グーグルは、1998年にラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリンの2人の大学院生が立ち上げた会社である。

精度を格段に向上させたグーグル検索やストリートビュー、グーグルアースなど数々のイノベーションを生み出し、グーグルの会長であったエリック・シュミット氏は、「社員がアイデアを出し、それをすぐに試せる環境を用意する。会社は社員が全てだ」と語っていた。

しかし、今回の人員削減によって、グーグルの地位が揺らぐことになるかもしれない。現在のグーグルの最大の課題は、検索事業など大きな収益の柱があるが、明確な次の柱がまだ出来上がっていないことである。

フリージャーナリストの西田宗千佳氏は、検索のビジネスモデルを作ったグーグルが、AIのビジネスモデルをどう構築するのかに注目する。

「AIによってどう儲けることができるのか。ビジネスモデルをまだ誰もきちんと組み立てていない。たとえば3年後、5年後を見据えた上でビジネスモデルをどう組み立てるか。ここはまだ全く予断を許さないところだ」と西田氏は語っている。

グーグルの日本法人に問い合わせたところ、ピチャイCEOから発表している内容以上にコメントできることはないとのことだった。来月に開催されるグーグルの開発者会議では、どのような発表があるかが注目される。

このような状況下で、グーグルが今後どのように変わっていくのか、多くの人々が注目している。

福原さんは、グーグルにはまだチャンスがあると考えているが、会社側が従業員とのコミュニケーションを改善し、新しいビジネスモデルを創出することが重要だと述べている。

「どうしたらこれからのグーグルが良くなるか、共に考えていくことが必要だと思いる。もちろん、新しいチャンスもあるし、私自身もこれから先、そのようなチャンスに向かって進んでいきたいである」と福原さんは語った。

今回のグーグルの人員削減は、テクノロジー業界における変革の一端を表している。AI技術の急速な発展によって、従来のビジネスモデルが揺らぎ、新しいビジネスモデルを模索する企業が増えている。

グーグルは、その中でも最も影響力のある企業の1つであり、今後の展開が注目される。

コメント欄では以下のような意見が並んだ。

「会社が倒産しないためには削減も避けられないし、個人で事業を始めるしかないという現実を直視する必要がある。しかし、この方の経歴や経験は他の会社でも通用するため、次の職場で活躍できると思う。」

「GAFAMの中でも職種によって解雇の影響は大きく異なる。研究職は選択肢が限られているため、転職すると待遇の悪化が予想される。」

「解雇と会社の状況が変わることを一緒にするのは違う。会社のステージが変われば環境は変わるし、人も変わるべき場面がある。」

「会社が集中する方向に沿えない場合、去るしかない。同じ事業でもフェーズが変われば多くの人が移動することもある。Googleにしがみつくのでなければ、方向性の異なる会社に移って活躍することができる。」

「グーグルがすべての鍵を握っていることに危機感を持つ。日本発のプラットフォームを作る必要がある。中央官庁もアメリカ企業のサービスを使用していることが恐ろしい。」

「外資の給与水準と待遇を用意できる日本の会社は極めて少ないため、外資企業への転職は慎重にスキルセットを精査する必要がある。」

「この記事を読んで、自分は今の会社で良かったと思ったが、安心せずに準備をする必要がある。何が生き残り、何が淘汰されるのか分からない時代に来た。前に進むことが大切だ。」

「Googleの研究部門は技術信仰が強すぎるため、製品に繋げられるかどうかの検証が甘い人が多い。そのような人たちは切られやすく、自分たちの頑張りが会社に貢献する姿が不明なままだったと思う。」

大量解雇でグーグルは変わる? 先端技術の研究開発チーム「最後の一人」の思い
https://news.yahoo.co.jp/articles/d243818410900d6ff8b98982296547f8986c1a24

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