威力業務妨害容疑で逮捕された容疑者の木村隆二(24歳)は、被選挙権の年齢制限などから参院選に立候補できなかったことを憲法違反だと主張し、国に損害賠償を求めて神戸地裁に提訴したが棄却されていた。また彼はツイッターで岸田首相への批判や不満を投稿していた。
木村容疑者の投稿では政治家が外国人を自国民より優遇することを批判し、そうした政治家は選挙で落選させるべきだと主張していた。また「普通の国民が立候補できる環境は必要である」と投稿していたことが分かった。
さらに木村容疑者は昨年の安倍晋三元首相銃撃事件にも言及し、警察庁長官の辞職について自民党がまた都合のいい人物を据えるだけだと指摘していた。彼はまた「三権分立も確立されていない日本で、警察・検察の人事に、政府の関与を許してはいけない」と持論を展開していたという。岸田首相に関しても批判的なコメントが見られ、「民意を無視する人が政治家には通常なれない」と記載していた。
木村容疑者による投稿は昨年6月27日から今年の4月11日まで計23回あったことが報じられている。ツイッターアカウントは現在も閲覧可能な状態で、フォロワーは3,400人に増えていた。
コメント欄では以下のような意見があった。
・「普通の国民」という基準は曖昧で主観的であり、暴力に訴えるような性格の政治家は不適格である。日本では権力者の利権問題が根強く、陰謀論が温床になっている。
犯行の動機を詳細に報じるマスコミの姿勢は、模倣犯が生まれる原因になる。非難を強調すべきである。
・選挙に関する制度改革には議論の余地があるが、容疑者の主張は首相襲撃の理由にはならない。
・事件の犯人の境遇に感情移入し過ぎる報道が、模倣犯を生む原因となる。政治家の問題が多いが、民主主義を揺るがす事件を許容すべきではない。
・社会経験がない無職が政治家になることに懸念がある。暴力に訴えるような人を政治家の道から遠ざける制度が必要。
・選挙応援をやめ、税金の無駄遣いを防ぐべきである。
・年齢だけで政治参画を制限するのは差別的であり、世襲政治家ばかりの未来は明るくないとの意見もある。
・立候補し易い環境を作ると、目立ちたいだけの人物が乱立し、供託金の没収制度は必要悪であるとの意見もある。
・公職の報酬を最低賃金にし、名誉職にすることで真の志を持つ人が立候補するという提案もある。ただし、「普通の国民」の定義が曖昧である。
(黒井)
岸田首相襲撃容疑者 ツイッターでも批判投稿か「普通の国民が立候補できる環境は必要」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e747425ce9efa827543c0fe6391d5ad179d10356


















