- サブスクを10個以上契約する人は少数派ですが、「8個以上持ち」世帯は約3割というデータもあり完全なネタとは言い切れませんw
- 40〜60%もの人が「存在を忘れたサブスク」にお金を払い続けた経験があるという調査もあり、「身に覚えのない請求!」は普通に起こる現象です。
- 賢い人ほど「1つ1つの金額」より「契約数」を減らしていて、世界的にもサブスクを整理する“サブスク疲れ時代”に突入しています。
目次
はじめに
29歳インフルエンサー男さんの「やっすいサブスクを10以上契約してる奴ほど『身に覚えのない請求!』ってテンパる。賢い奴はサブスクの金額じゃなくて“数”を減らす」という持論、ちょっと煽り強めで「はいはいw」と流したくなる人も多いと思います。 しかし、世界のサブスク事情や各種調査データを見ていくと、「言い方はキツいけど、中身はかなり的確では?」と思わされるポイントがいくつもあります。 ここでは、事実ベースで5つ取り上げつつ、どうやってサブスク地獄から抜け出すかを分かりやすく整理していきます。
事実①:平均は3〜4個なのに、8個以上の“ヘビーユーザー”も約3割w
動画配信サービス(NetflixやPrime Videoなど)だけを見ても、アメリカでは「1人あたり平均3〜4個」の有料ストリーミングに加入しているとする調査が複数あります。 一方で、ある調査では「世帯の約29%が8つ以上の動画配信サービスに加入している」とも報告されています。
つまり──
- 平均的な人:3〜4個くらい
- ヘビーユーザー層:8個以上ゴリゴリ契約
という二極化が起きているわけです。
ここに「音楽」「ゲーム」「クラウドストレージ」「ソフト月額課金」「サブスクEC」などを足したら、10個超え勢がいてもまったく不思議ではありません。
日本でもサブスク市場は拡大を続けており、ある調査ではコンシューマー向けサブスク市場が2023年時点で約9,430億円規模とされています。
若い世代ほど「定額で使い放題」が当たり前になっているので、気付けば「自分もだいぶ持ってるな…」というケースは多いです。
要するに、「サブスク10個マンなんてネタでしょw」と笑っている人ほど、
- 家族アカウントや年額プランを含めて数えたら自分もまあまあヤバい
- 一部は完全に存在を忘れている可能性大
というオチになりがちです。
事実②:4〜6割の人が「存在を忘れたサブスク」にお金を払った経験アリ!?
「身に覚えのない請求!」と焦る人は本当に“バカだから”なのでしょうか? 実は、そう言い切るのはちょっと違います。人間の脳の仕組み上、「小さな固定費」はマジで忘れやすいのです。
ある調査では、42%もの人が「もう使っていないのに支払い続けているサブスクがあった」と答えています。
さらに別の分析では、「忘れたサブスクを払っている人の割合は、調査によって42〜62%に達する」とまとめられています。
理由はだいたいこんな感じです。
- 登録時にカード情報を入れる → あとは自動で更新される
- 請求額は月数百〜千円 → 「まあいいか」でスルーしがち
- 請求名義がサービス名と違う → 何の支払いか判別しづらい
- スマホの中でひっそり更新 → 物理的な請求書がないので忘却一直線w
10個以上サブスクを持っている人ほど、
- 1つ1つの契約を記憶するのがそもそも不可能に近い
- 「聞き覚えのない名前の請求」が増えやすい
という構造的な問題を抱えます。
なので、「10個もサブスクあるのに1つしか覚えてない」は、
・その人が特別にポンコツだから というより
・人間の認知キャパ的に、そうなりやすい環境を自分で作ってしまっている
という言い方のほうが近いです。
インフルエンサー男さんの「サブスクの数を減らせ」という主張は、口は悪いですが、人間の特性を考えるとかなり理にかなっていると言えます。
事実③:「使ってないサブスク」の無駄遣いは年間数万円レベルになる
「どうせ1つ数百円だしw」とナメていると、地味にエグい額になります。
米Self Financialの調査では、
- 1人あたり平均0.8個の「使っていない有料サブスク」を保有
- それに払っている金額は月平均約10.57ドル(過去には約30ドル超だった時期も)
と報告されています。
さらに別の調査では、
- サブスク利用者は「使っていないサービス」に月17ドル(=年間約205ドル)を支払っている
- 特にZ世代は月23ドル(=年間約272ドル)と高め
という結果も出ています。
ざっくり日本円にすると、
- 月2,000〜3,500円くらい
- 年換算で2.5万〜4万円くらい
を「存在を忘れたサブスク」に溶かしているイメージです。
これが「10個サブスク抱えてる人」だと、
- 本当に使っているのは3〜4個くらい
- 残りは「たまに使うかも」「もうログインしてない」枠
になりがちなので、無駄金の額も比例して増えていきます。
「やっすいサブスクだから大したことない」ではなく、
「使ってないやつをまとめて切ると一気に数万円浮く」
というのが、データから見えてくる現実です。
事実④:サブスク企業側は「解約しない人」からガッツリ儲かる構造になっている
サブスクがここまで増えた背景には、「企業側にとってめちゃくちゃおいしいモデル」という事情があります。
ある分析では、サブスク経済は直近10年で約600%成長したとされ、
・自動更新
・解約の手続きがやや面倒
・無料トライアル→有料移行
などの仕組みによって、企業は「解約し忘れる人」から最大で売上を2倍近くまで増やせると指摘されています。
また、2023年だけでデジタル・エンタメのサブスクへの支出は370億ドルを超えたとされ、サブスク課金が企業の主力収益源になりつつあります。
つまり──
- ユーザーが契約内容を全部覚えていない
- つい解約し忘れる / 面倒で後回しにする
という「人間のズボラさ」こそ、サブスク企業にとってはビジネスチャンスそのものなのです。
ここまで来ると、
- サブスクを10個抱えてパンクしている人
- それを前提にビジネスを組んでいる企業
の構図になっていて、インフルエンサー男さんの「サブスクの数を減らせ」というアドバイスは、 企業側の“うまい仕組み”に対抗する唯一のシンプルな防衛策 とも言えます。
事実⑤:世界的に「サブスク疲れ」で“数を減らす”トレンドにシフト中
実は、海外ではすでに「サブスク疲れ(subscription fatigue)」が話題になっていて、
- 平均の契約数を減らす
- いったん解約して必要なときだけ入り直す
という動きが加速しています。
2025年の調査では、アメリカの世帯あたりの有料サブスク数が
- 2024年:平均4.1個
- 2025年:平均2.8個
まで減少したという報告もあります。
一方で、サブスク全体にかける金額は依然として高く、ある調査では米国の成人1人あたり年間1,080ドル(約16万円)以上をサブスクに支払っているという結果も出ています。
日本のZ世代の調査でも、月あたり約1,800円ほどをサブスクに使っているという分析があり、
「とりあえず全部入る」から「必要なサービスだけ残す」方向へのシフトが少しずつ始まっています。
つまり世界的にはすでに、
- ×:サブスクの金額を1つ1つちまちま下げる
- ○:そもそも契約している数を減らす
という流れになっていて、これはまさにインフルエンサー男さんの主張と同じ方向性です。 言い回しは過激でも、「数を絞るのが最もコスパの良い戦い方」という点は、データ的にもかなり“的確”だと言えます。
質疑応答コーナー
セイジ
自分もサブスク7個くらいあるんすけど、全部ちゃんと使ってれば別にいいっすよね??
プロ先生
全部を定期的に使っているなら、今のところはセーフです。ですが、人は忙しくなると必ず「使わなくなるサービス」が出てきます。 「使ったかどうか」で判断する癖をつけると、サブスクが増えすぎる前に自然と数をコントロールできるようになります。
セイジ
金額より“数”を減らせって話っすけど、まずは安いプランに変えるほうがラクじゃないっすか??
プロ先生
金額を下げるのも悪くはないですが、脳の負担という意味では「数を減らす」ほうが圧倒的に効果的です。・金額を下げる=お金だけの問題を調整 ・数を減らす=お金+認知負荷を同時に下げる なので、長期的に見ると「数を減らしたほうがトータルで得」になりやすいです。
セイジ
とりあえず今日から何すれば“サブスク地獄”から抜け出せるんすか??
プロ先生
今日からやるなら、① 銀行・カードアプリの「定期支払い」を全部スクショする ② サブスク名と月額を1枚のメモに一覧化する ③ 2か月以上使ってないものに★マークを付けて、今週中に解約する。一度きれいに棚卸しすると、「新しいサブスクに入る前に、今の数をどうするか?」と自然に考えるようになるので、将来の“サブスク地獄”予防にもなりますよ。
まとめ
- データ的にも「サブスクを大量に抱えて、存在を忘れている人」が相当数いるのは事実で、「身に覚えのない請求!」は珍しい話ではありません。
- 使っていないサブスクだけで年間数万円規模の無駄が出ることもあり、企業も「解約しない人」から大きな利益を得るビジネスモデルを構築しています。
- 世界的にも“サブスク疲れ”で「契約数を減らす」流れが始まっており、インフルエンサー男さんの「サブスクの数を減らせ」という主張は、言い方は過激でも中身はかなり的確だと言えます。






































