- デマは本当のニュースより速く・遠く・深く広まりやすいことがデータで確認されているw
- 人間は「真実かどうか」より「自分の主張を補強してくれるか」でシェアを決めがちです…
- 情報が遅れて届く人ほど、嘘と本当の区別がつかずに最大の被害者になりやすい現実があります…!
目次
はじめに
ある29歳インフルエンサーが「嘘を嘘と見抜けない人も多いけど、嘘だと分かっててもじぶんの主張の補強になるなら広めた方が得だと考える人はもっと多い。最大の被害者は、その嘘が最後に回ってきた人だ」と語っていました。ちょっと煽り気味のセリフに聞こえますが、実はネット研究や心理学の知見を並べていくと「案外マジで的確じゃん…w」と思わされる部分がかなりあります。本記事では、その発言を裏側から支える事実を5つにまとめて、データと研究ベースで解説していきます。
事実5選w
① デマは本当のニュースより「速く・遠く・深く」広がるw
まず一番エグいのがこれです。MITの研究チームがTwitter(現X)のデータ約12万件を分析したところ、「偽のニュースは本当のニュースよりも、遠く・速く・深く・広く」拡散していたことが分かりました。 さらに、嘘ニュースは本当のニュースよりおよそ70%リツイートされやすく、1,500人に届くまでのスピードも真実のニュースの約6倍という結果も出ています。
- 本当の情報より「嘘」の方が人の好奇心や驚きを刺激しやすい
- 怖い話・陰謀論・誰かを叩ける話ほど、感情が動いてシェアされやすい
- その結果、情報の末端にいる人ほど「届いたときには嘘だらけ」になりがちw
つまり、「情報網がショボいから最後に回ってきた人」が見るタイムラインには、真実よりも刺激的な嘘の方が多く混じっている可能性が高い、ということになります。インフルエンサーの「最後に回ってきた奴が被害者」という指摘は、拡散の構造を見るとかなり現実的なんです。
② SNSは「本当かどうか」より“ウケるかどうか”を報酬にしている!
USCやイェール大学などの研究では、「人がフェイクニュースをシェアする理由」として、内容の真偽よりも「いいね・コメント・バズ」のような社会的な報酬が強く働いていることが示されています。 特に、SNSをヘビーに使う一部のユーザーが、フェイクニュース拡散のかなりの割合を占めているという分析もあり、ある研究では上位15%のヘビーユーザーが、偽ニュース見出しの約37%をシェアしていたと報告されています。
- 「これはさすがに嘘っぽいけど、ウケるから流しとこw」みたいな心理が現実にある
- 自分の主張を補強するネタは「盛っててもOK」くらいのノリでシェアされがち
- 「真実を伝える」より「自分のブランドや立場を強く見せる」方が優先される人も多い
インフルエンサーが言う「嘘でも広めた方が自分の主張を補ってくれるから得だと考える奴」は、まさにこうした報酬構造にハマった人たちとかなり重なります。数字的にも、そういう“得だと思って流す側”が、情報空間に与える影響は決して小さくありません。
③ 「信じたいものだけ信じる」確認バイアスがガチで強いw
心理学で有名な「確認バイアス」は、「すでに自分が信じている考えを裏付ける情報だけを集めたり重視したりしてしまうクセ」のことです。 人は、自分の意見に反するデータよりも、「それな!!」と思える話の方を強く記憶し、拡散しがちです。
- 自分の推し政治家をよく見せる“っぽい話” ⇒ 嘘くさくても共有しちゃう
- 嫌いな人を貶める噂 ⇒ 「やっぱりそうだと思ったw」とノーチェックで拡散
- 陰謀論 ⇒ 世界観と妙にハマると、裏取りせずガンガン信じてしまう
研究でも、確認バイアスはニュースやメディアの受け取り方に強く影響し、対立や誤解を悪化させると指摘されています。 つまり「嘘を嘘と見抜けない人」がいるだけでなく、「嘘かもしれないけど、自分の世界観と合うからあえて乗っかる人」も相当数いる、ということです。インフルエンサーの発言どおり、「嘘でも自分の主張を補ってくれるなら得」と感じる土壌は、人間の思考のクセレベルで備わってしまっているわけですね…。
④ 情報過多の時代、「いちいち裏取りする暇なんかない」人がほとんど…
現代は「情報が多すぎて処理しきれない」状態、いわゆるインフォメーションオーバーロードについての研究も増えています。レビュー論文では、情報過多が意思決定や生産性、メンタルにも悪影響を与えることが報告されています。 また、ファクトチェックの重要性は高まっているものの、実際には「情報量が多すぎて、すべてを確認すること自体が難しい」という指摘もあります。
- 毎日大量のニュース・投稿が流れてくる ⇒ 一つ一つ検証なんてしていられない
- タイムラインの下の方にいる人ほど、「上流」でふるいにかけられた情報しか見えない
- その“ふるい”をしているのが、さっきの「ウケればOK」な人たちだったりもするw
さらに、最近の調査では、ソーシャルメディアが従来のニュースより主要な情報源になった結果、フェイクニュースが見分けにくくなり、メディア全体への信頼も傷ついていると報告されています。 情報網が弱い人=ニュースをじっくり読んだり、自分で一次情報を当たりに行く余裕がない人ほど、「上流で誰かが適当に混ぜた嘘」をそのまま飲まされるリスクが高いわけです。
⑤ 「嘘だらけの世界」になると、嘘つきがさらに得をする“ライアーズ・ディビデンド”現象
最近の研究や解説で注目されている概念に「ライアーズ・ディビデンド(嘘つきの配当)」というものがあります。これは、世の中にフェイクニュースやディープフェイクが溢れ、「何が本当か分からん…」という空気になると、逆に嘘つきが得をするという現象を指します。
- 本物の証拠を突きつけられても「それフェイクでしょw」と言い逃れしやすくなる
- 「全部フェイクニュースだ!」と叫ぶだけで、都合の悪い事実から逃げやすい
- 結果的に、誠実に情報を集めている人ほど「何を信じたらいいか分からない」状態に追い込まれる
つまり、嘘が溢れて情報への信頼が落ちるほど、「嘘を武器にできる人」のコスパが上がっていく構造です。情報の末端にいる人は、もともとリソースが少ないのに、さらに「本当っぽい嘘」と「嘘っぽい本当」の区別まで自力でしないといけなくなり、ダメージが二重三重で積み上がります。 インフルエンサーの「最大の被害者は、その嘘が最後に回ってきた人」という一言は、この構造をかなり的確に突いていると言えます。
質疑応答コーナー
セイジ
正直、みんなそんなに平気で嘘っぽい情報シェアしちゃうもんなんすか??
プロ先生
「平気で」というより、「深く考えずに」が近いですね。研究でも、フェイクニュースをシェアした人の多くは、「それが本当かどうかを意識して考えていなかった」可能性が指摘されています。 タイムラインをザーッと眺めて、「ウケそう」「自分の意見に合う」「フォロワーに刺さりそう」と感じた瞬間に、反射的にリツイートしてしまうんです。
セイジ
じゃあ、情報弱者にならないためには、具体的に何したらいいっすか??
プロ先生
全部の情報を検証するのは無理なので、「優先的にチェックするルール」を決めるのがおすすめです。例えば、誰かを強く煽っている・叩いている情報は、一度は別ソースで確認する。感情が強く動いた投稿ほど、すぐにはシェアせず数分置いてから読むなどです。 末端で変な噂だけ飲まされるリスクを減らせます。
セイジ
結局、ネットの情報ってどこまで信用していいもんなんすか??
プロ先生
極端に言えば、「単発の投稿は“証拠”ではなく“仮説の材料”くらいに扱う」のがちょうどいいです。 ネットの情報を「全部信じる」か「全部疑うか」の二択ではなく、「まずは保留して、少しずつ確度を上げていく」というスタンスで付き合うのが、一番ダメージを減らせるやり方だと思います。
まとめ
- デマは真実より拡散しやすく、特に情報が末端に届くころには「嘘まみれ」になりやすい現実がありますw
- 人は「自分の主張を補強してくれる嘘」を、分かっていてもシェアしてしまう心理と報酬構造を抱えています。
- だからこそ、情報が最後に回ってくる側ほど「疑う・待つ・確かめる」の3つを意識しないと、本気で損しかしない時代になっています…!



























